京都お気に入り仏像巡り～北野天満宮周辺～
京都京都お気に入り仏像巡り～北野天満宮周辺～
学問の神様として有名な北野天満宮には今も多くの学生で賑わっています。学生時代に合格祈願に来た人も多いのではないでしょうか？大人になってまた訪れたいと思っている人も多いでしょう。 実はこの近くにはかつて鳥辺野・化野と並ぶ葬送の地である蓮台野や鎌倉時代に建立された本堂のある大報恩寺があります。また天満宮の南には平安京の北限一条通りがはしっています。 こんな歴史あるこの地域を北野天満宮だけ来て帰るのはもったいない！今回は仏像にテーマを絞り、北野天満宮を訪れた際に一緒に巡る事の出来るお気に入りの仏像たちを紹介します！！
大報恩寺は承久三（1221）年に義空上人が開いた寺院。千本釈迦堂と呼ばれている。 住宅街の中に現れる大きな本堂は応仁の乱などの数多くの戦禍を逃れた洛中最古安貞元（1227）年の建立。力強い鎌倉時代の貴重な建物。 宝物館には数多くの宝物を保管している。とても見ごたえのある寺院だが、普段はあまり人がいなくゆったりと拝観出来る。
本尊・釈迦如来坐像
快慶の弟子・行快の作。 美しい仏像だが、普段は厨子の中にいらっしゃるため拝観することは出来ない。ただし行事の時に厨子の扉が開かれる時もあり。時期を見て訪れるのもいいのでは？
六観音菩薩像
慶派の仏師・肥後別当定慶の作と伝わる像。完全な形で残る六観音像は他にないとされる貴重な像。 なめらかな肉体表現に波打つ衣は絶妙な美しさを放っている。美しい像が六体並ぶ様は一見の価値あり。
十大弟子像
慶派の中でも運慶と並んで有名である快慶とその一門によって作られた。 一人一人異なる表現で特徴のある十人のお弟子さんたちが並んでいる。老いや若さなど顔の違い、血管やあばらの様子などの表現は流石快慶と思わせてくれる。
閻魔大王に仕えたとされる小野篁の開基とされる。閻魔大王を中央に、検察官・書記の役割を果たす司命・司録を両脇に祀っている。狂言や精霊迎えも有名。 閻魔様は普段は扉の閉まった厨子の中にいらっしゃるが、毎月16日もしくは拝観料を支払い本堂の拝観をすると扉を開けてくれる。
閻魔大王像
お堂の真ん中にいらっしゃる閻魔様。かっと見開いた眼、大きく開けた口の憤怒の顔で参拝者を睨みつける。大迫力の像である。現在の像は室町時代に仏師定勢によって作成されたとされる。 この像と向き合っていると心が洗われる気がする。
大将軍八神社の前、一条通りの商店街。別の名を妖怪ストリート！かつてこの通りを百鬼夜行が通っていたとされることにちなむ。各店先に妖怪がいるので要チェック！！
桓武天皇により平安京の守護のために造営された。方除守護神として大将軍神を京の四方に祀った社の内の一つ。 大将軍神とは陰陽道における方位を司る神である。 大将軍神像や史料が保管される宝物館である方徳殿は5月1～5日、11月1～5日の間拝観できる。他の日は要問合せ。
大将軍神像
宝物館である方徳殿には大将軍神像が安置される。平安時代に作成された大将軍神像が、何と80体以上一堂に会する。その様は壮観！
天球儀
仏像とは関係ないが、この神社には陰陽師安倍家の古天文暦道史料が残されている。 その中でも天球儀は当時の星の様子や星座(？)を表しており、現在の星座と比べてみるのも楽しい！
神亀三（726）年に行基によって摂津国に建立された地蔵院が始まりとされる。加藤清正が朝鮮半島から持ち帰り豊臣秀吉が献木した五色八重散椿が植えられたことから別名椿寺という。現在は二代目の散椿が植わる。 本尊は五却思惟阿弥陀如来像。普段は拝観出来ない。
地蔵菩薩像
地蔵院の旧本尊で行基作と伝わる。地蔵堂の中には２ｍほどの大きなお地蔵様がいらっしゃる。
十一面観音菩薩像
平安時代前期、慈覚大師の作と伝わる。これまた普段は厨子の中だが、正月・彼岸・地蔵盆の間は開扉されている。
