NHK大河ドラマ”おんな城主直虎”ゆかりの地と奥浜名湖の古寺を訪ねて
静岡NHK大河ドラマ”おんな城主直虎”ゆかりの地と奥浜名湖の古寺を訪ねて
2017年のNHK大河ドラマの主人公だった”井伊直虎”ゆかりの地と奥浜名湖の古寺を訪ねるプランです。 奥浜名湖には、浜名湖湖北五山と呼ばれる5つの歴史あるお寺があります。 ”龍潭寺””方広寺””初山宝林寺””摩訶耶寺””大福寺”の5つのお寺は、それぞれ美しい庭園あり仏像あり、見どころがいっぱいです。 このプランでは”おんな城主直虎”の舞台となった”龍潭寺”をメインにしました。 本堂裏に広がる見事な庭園、井伊家ゆかりの寺宝など必見です。 大河ドラマのロケ地だった”方広寺”もスケールの大きい禅寺です。 座禅などちょっとだけ禅寺生活を体験するコースもあるし、精進料理も味わえます。 大自然を感じる広い境内を散策するのも楽しい、見どころいっぱいのお寺です。 その他、ドラマにも登場したこの地区の領主、近藤氏ゆかりの”実相寺””宝林寺”、庭園と仏像の素晴らしい”摩訶耶寺”など奥浜名湖のお寺をいろいろ紹介します。 このコースは車でのおでかけが便利です。ほとんどの社寺は参拝者用駐車場があります。
龍潭寺は奈良時代、行基によって創建されたお寺です。 平安時代からこの地区の国人領主、井伊氏の菩提寺でした。 戦国時代、井伊家の危機に際し、女城主となり、お家存続と井伊家再興のため尽くした”井伊直虎ゆかりのお寺”として注目を浴びています。 城主の一人娘として生まれ、いいなずけだった井伊直親の忘れ形見、直政の後見人となって養育し、徳川家康に出仕させるように導きました。 井伊直政は徳川家家臣となり、「徳川四天王」の一人として大活躍。 お寺には井伊氏ゆかりの品々が展示され、墓地には直虎をはじめ、井伊家の人達のお墓もあります。
直虎と龍潭寺
2017年の大河ドラマのヒロイン直虎は、龍潭寺の南渓和尚のもとで出家、「次郎法師」と呼ばれたとか…。また、女城主として井伊家を支えたのも、南渓和尚の計らいによるもの。直虎と龍潭寺は深く結びついていました。
龍潭寺本堂
本堂は江戸時代の建物。秘仏、釈迦三尊像が祀られています。その左側には金色に輝く大きな大仏さんがおいでです。この仏さまには傷あとがあります。これは明治時代の廃仏毀釈の影響だそうです。
鴬張りの廊下
本堂の廊下は「鴬張りの廊下」歩くと「きゅっきゅっ」と音がします。これは忍びのものを知らせるセキュリティシステムだそうです。静かに歩いて音を聞きましょう。
本堂裏には見事な庭園が…!
小堀遠州の作と言われる美しい庭園が広がっています。縁側に座って案内放送を聞きながらお庭を眺めました。石の配置ひとつにも意味がこめられているのを知りました。
一刀彫の龍
本堂には見事な一刀彫の龍が飾られていました。左甚五郎の作と伝えられています。この地は古くから「井(水)の国」と呼ばれ、龍はこの地の守り神とされていたそうです。
パワースポット正夢稲荷さま
「夢を叶えて下さるお稲荷さん」のパワースポットです。昔、和尚さんの夢枕に稲荷さまが現れ、「祀って下さい。」と告げました。それで、この場所にお祀りされたのだそうです。
井伊家の墓所への道
本堂に向かって左奥が井伊家の墓所です。直虎のお墓は、いいなずけだった直親の隣にあります。また龍潭寺の墓地には井伊家の家臣達の墓、南渓和尚、傑山、昊天さんのお墓もあります。
井伊家ゆかりの宝物
収蔵品展示室では井伊家ゆかりの品々が展示されています。井伊直政の甲冑も展示されていました。小牧長久手の戦いでは、井伊軍が大活躍したそうです。
お土産はこれです…!
大豆と米、塩だけでつくる田舎味噌をつかった”遠州田舎みそまん”、直虎にちなんで”出家魂”(しゅっけだま)と名付けられたクッキーを龍潭寺駐車場のお土産コーナーでゲットしました。
うなぎアイス発見…!
同じコーナーで浜名湖特産「うなぎアイス」を見つけました。”うなぎの蒲焼のタレの味”のするバニラアイスに山椒の粉を振りかけます。”うなぎの感じ”はちょっとだけですが、山椒を振りかけるところが面白いです。
今、浜松市北区引佐町は「直虎ゆかりの地」の赤い旗でいっぱい。この井伊谷宮もそうでした。 後醍醐天皇の皇子である宗良親王を祀っています。 境内には井伊家ゆかりの”井伊社”もあります。 井伊直虎にちなむ「手鏡守」や直虎と直政の絵馬も登場しています。
当たってる…?井の国水みくじ
おみくじの束のなかから「これ…!」と思う一枚を選んで、紙を水に浸します。すると紙に文字が浮かび上がります。私もチャレンジ…!ちなみに旅行運は「史跡めぐりが吉」と出ました。
”井伊社”もありました
井伊谷宮は、龍潭寺に隣接しており、境内には井伊氏ゆかりの井伊社もありました。この地区の有力者であった井伊家は、後醍醐天皇の皇子とも深い関わりを持っていたそうです。
直虎の絵馬
神社では直虎の絵馬、直虎と直政の絵馬が登場しています。お願いごとを書いて奉納したものもいっぱい…。直虎にあやかって、災いを転じて福となすご利益があるかも…!
浜名湖周辺には鰻の名店がいっぱいで「どこにしようかな~。」と迷うところです。 今日は「鰻いしかわ」にしました。 活鰻を直火で関西風に焼き上げています。まぶし茶づけがオススメです。
まぶし茶づけ
愛知の「ひつまぶし」と比べて浜松の「まぶし茶づけ」は…?それぞれの良さがあるようです。焼き方は関西風ですが、たれの味は、甘味をちょっとひかえた関東風のように感じました。
井伊家の氏神を祀る、古い歴史を持つ神社です。 井戸の神様、水の神様が祀られています。 この神社の裏手の丘には、巨大な石が祀られている天白磐座遺跡があります。 ここで大河ドラマのロケも行われました。 子供時代の直虎たちがここで、伝説の竜宮小僧を捜す…といったシーン…。ちょっと記憶に残る場面でした。
有名になっちゃった「天白磐座遺跡」
以前から浜松の隠れパワースポットとしてマニアの間で知られていましたが、大河ドラマでこの場所が放映されてから、一般に知れ渡るようになりました。古代、ここで祭祀が行われていたそうです。
磐座はパワースポットかな…?
パワースポットマニアの間では強いパワーを感じる場所と言われています。森の中に大きな岩がたくさん祀られていて、神秘的な雰囲気…。水音が聞こえ、さわやかな風を感じる心地よい場所でした。
竜宮小僧は本当にいるの…?
「竜宮小僧」は、この地の民話に出てくる不思議な小僧。困っている人のところに来てお手伝いをするそうです。ドラマの中では、ここで子供達が「竜宮小僧」を捜し回っていました。水の神様のお使いなのかもしれません。
実相寺はこの地区の領主だった旗本近藤氏の菩提寺です。 近藤氏は始めは今川家の家臣でしたが、途中から寝返って家康に仕えるようになりました。 近藤氏は井伊家とも関係が深く、NHK大河ドラマ”おんな城主直虎”には、近藤康用が登場しています。 お寺は引佐33観音巡礼の札所です。 本堂は江戸時代のもので、同じ頃作られた見事な枯山水庭園が最近になって注目されています。 拝観料はありませんが、お賽銭箱にお賽銭を…。
枯山水庭園に注目…!
遠くの山を借景に、旗本近藤季用(すえもち)夫妻の菩提を弔うものとして作られた枯山水庭園だそうです。雄大な眺めです。ここもお庭の見どころなどを説明する案内放送があります。
本堂も古い建物です
本堂は延宝6年(1678年)の再建。観音堂、鐘楼門など建物の多くは江戸時代のもので、古い歴史を感じます。背後にまるで岐阜県大野町の史跡”野古墳”のような近藤季用夫妻の墓がありました。
江戸時代のメインストリート
実相寺への道は、車で通るのが心配になるほどの細い急な坂道です。実はこの道は江戸時代、メインストリートだったとか…。「井伊直虎や徳川家康もおそらく通ったでしょうねぇ~。」実相寺和尚さんの言葉でした。
浜名湖湖北五山の一つです。 江戸時代、この地の領主だった旗本近藤氏が招いた明国の僧、独湛禅師によって創建されたお寺です。 創建当時の建物が全部残っているわけではありませんが、建物がどことなく中国風…。 異国情緒が感じられるお寺です。 最近、金運アップの隠れパワースポットとして注目されています。
中国風の仏殿
案内放送が流れ、お寺の歴史など詳しい説明がありました。仏殿には釈迦三尊像が祀られています。その周りを中国風の仏さまが囲んでいました。本山である京都宇治の黄檗山萬福寺を思わせる佇まいです。
方丈
住職の住まい、そして雲水さんたちの指導の場である方丈の建物は重要文化財に指定されています。中央には明国からおいでになった独湛禅師の等身大の像が祀られています。
鎮守龍門坊大権現
昔、独湛禅師の弟子に龍門という方がいて、宝林寺の本山、萬福寺の火事を消し止めたと言われています。この宝林寺が火事もなく300年続いているのも龍門さんの守護だと、龍門堂が建てられたか…。火伏せ、厄除けのご利益で知られています。
金運アップの「金鳴石」
金運アップのパワースポットはここ…!龍門さまにお参りの後、この金鳴石のところへ。大きな石を小さな石でカ~ンカ~ンと叩いて金運アップ祈願。無一文から豪商にのし上がった瀬戸方久にあやかって、「カ~ン…!」
中国風の報恩堂
独湛禅師が建てたお堂で、中国風の雰囲気を今に伝えています。中には宗祖、隠元禅師の像が祀られ、旗本近藤氏代々の位牌や、独湛禅師関係の位牌が安置されているそうです。
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浜名湖湖北五山の一つで、中国天台山方広寺をモデルに建てたという古い歴史を持つ禅寺です。 境内全域が森の中にあり、深い木立の中に堂塔がそびえています。 とても見どころが多いお寺です。たっぷり時間をかけて境内を散策、お堂を参拝&拝観したいお寺です。 大河ドラマ”おんな城主直虎”の撮影は、ここの禅堂で行われたそうです。(ロケの行われた禅堂は普段は非公開です。)精進料理もオススメです。
豪壮な大本堂
大本堂は明治時代から大正にかけ竣工された建物です。間口32.7mの大建築。中には、木像釈迦三尊像が祀られています。また、寺宝などもいろいろ展示されていました。
らかんの庭
境内のいたるところに五百羅漢の姿が見られます。この「らかんの庭」辺りには特にたくさん集まっていました。たくさんの羅漢さんの中には、自分とそっくりな羅漢さんがあるとか…。
パワースポット奥山半僧坊
方広寺の鎮守さまは本僧坊大権現。方広寺の開祖さまを助け、開祖さまの弟子になり、開祖さまが亡くなった後もお寺を守る方。半僧坊真殿に祀られています。厄を除き、開運に導くパワーあるそうで多くの人に信仰されています。
縁結び♡大黒さま
半僧坊真殿に祀られる大黒さまは「縁結び大黒天」と呼ばれ、良縁祈願のパワースポットとなっています。とても人間的な表情をした親しみやすい仏さまです。
見事…!向拝の龍
本僧坊真殿の向拝には見事な龍の彫刻があります。大黒さまの作者と同じ、工匠岩五郎の作です。上り竜、下り竜が彫られています。
精進料理にはフェイク鰻も…!
方広寺の精進料理はオススメです。お料理は、精進鰻(鰻のかば焼き風の精進料理)、生ゆばのお刺身、胡麻豆腐、野菜の炊き合わせなどいろいろ。食前に”食事五観”(食事の心得)を唱えてからいただきます。2000円+税でした。
特別公開の禅堂
”おんな城主直虎”のロケが行われた禅堂は、普段非公開ですが、ドラマ放映中に特別公開されました。修行僧の生活や大河ドラマのロケに関して、お坊さんの詳しい説明がありました。
直虎ゆかりの浜松市引佐町には、「みそまん」のお店がたくさんあります。お店によって微妙に味が違うようです。野沢製菓は方広寺近く、奥山地区を代表するお菓子の老舗です。このお店「みそまん」は「奥山まんじゅう」と呼ばれています。お土産にゲット…!「半僧坊最中」や「大あんまき」も人気です。
浜名湖湖北五山の一つです。 行基菩薩開山の新達(しんだ)寺が起源。 平安末期に一条天皇の勅願寺となって今の場所に移されました。 奥浜名湖の名園として知られるお庭は、1240年頃に造られた中世の庭園です。 白いすいれんの花が咲く頃は一段と美しいです。 奈良時代のご本尊は秘仏ですが、収蔵庫の仏像は拝観できます。 とても印象的な仏像でした。
本堂に参拝して収蔵庫の仏像拝観
まず本堂に参拝。その後、収蔵庫に案内されました。藤原時代末期のお不動さま、藤原時代初期の千手観音さま、そして、”めのう玉”が印象的な阿弥陀さまが安置されています。
近藤用行夫妻の墓
ここも近藤氏ゆかりのお寺です。武田信玄の兵火により焼失した本堂を近藤氏が再建しました。 独特の形をした近藤用行夫妻の供養塔が境内にあります。
浜名湖湖北五山の一つ。 清和天皇の時代に創建された古い歴史を持つお寺です。 大福寺製の”浜名納豆”で知られています。 文化財も豊富。宝物館で公開しています。 美しい庭園も必見です。
今川義元も食べた浜名納豆
お寺に古くから伝わる浜名納豆はお菓子の甘い納豆ではなく、お味噌の塊のような納豆です。昔から今川義元や徳川将軍家に献上した珍味だとか…。お土産としてお寺で分けてもらえます。
ここにも名園が…!
室町時代の作と伝えられる庭園が広がっています。奥浜名湖には名園が多いですが、ここはあまり知られているスポットではないようです。ちょっとした穴場で落ち着いて鑑賞できる雰囲気です。