18きっぷで巡る東北ぐるり一周、大昔の旅。
青森18きっぷで巡る東北ぐるり一周、大昔の旅。
まず最初に青春18きっぷの写真を見ていただくとわかりますが、平成10年の一人旅です。 正確な日程は5泊6日(車中泊×2、ユース×2、野宿×1)という超変則。 名古屋をスタートして海岸線を反時計回りに東北青森までぐるりと回って帰宅するプランです。 今回は鉄道ファンの聖地と言われる「五能線」に乗車し、そして「不老ふ死温泉」に是非立ち寄りたい。 使用した写真は全て古いプリントからのスキャンなので、色が褪せてしまってるのは愛嬌ということで。 この時は初めて18きっぷを使用し、しかもユースを初めて利用した記念的な旅行でした。 18きっぷ鉄道旅行の右も左もわからない頃でしたので、何を見ても新鮮。 日程を予め決めたところもあれば、大半は行き当たりばったりで立ち寄り先を決めたりして。 何もかも自由で面白かったですねー。もう一度このような旅をしたいです。
初日は名古屋から一気に仙台を目指すことにします。名古屋から夜行列車のムーンライトながらに乗車し、翌早朝に東京着。着くやいなや連絡路をダッシュして山手線に乗り換え。間も無くターミナル駅の上野駅に到着しました。東京上野発の常磐線に乗り、最初の乗り換え駅がいわきというわけです。乗り換えの間に朝食を探しに改札から外に出てみたものの食事できそうな店が全くありません。結局、見つけたコンビニでパンを購入して朝食としたのでした。 旅行の詳細レポートはこちらを参照→
原ノ町では
外観がこちら(JR東海)でいうところの「グリーンにオレンジラインの165系」に似た感じ。今はもう走ってないのではないでしょうか。
仙台の直前に昼飯を
いわきを出発し、原ノ町で仙台行きに乗り換えの隙間に購入した駅弁。「かに」の文字に強く惹かれました。超ハラヘリには泣く子でも勝てません。
お昼頃に仙台に到着。宿は仙台市内のユースに決定している為、時間に余裕があります。この日はこの時間で仙台観光することにしました。行先を検討した結果、噂に聞く「絶景松島」を見に行こうかと思います。そのまま駅構内を移動して仙石線に乗り換えました。仙石線のホームは現在は地下駅のようですが、当時はまだ地上駅でした。
なにこれ?
扉の脇についていたボタン。自分は寒冷地に住んだことがないので馴染みが無かったのですが、セルフで扉を開け閉め出来るというのは新鮮でした。
間もなくして電車は松島海岸駅に到着するも、右も左も分かりません。港に遊覧船乗り場がありましたが、止めておきます。とりあえず皆が歩いてゆく方向に歩き、たどり着いた所が五大堂でした。写真のこの橋、隙間だらけで下の海が見えてすっごく怖いのです。 旅行の詳細レポートはこちらを参照→
瑞巌寺に行ってみた
他の観光客の後をついていくと今度は瑞巌寺にたどり着きました。有料ですが入ってみます。ここが伊達政宗縁の寺というのはその時初めて知りました。
JR松島駅から東北本線で戻る
仙台に戻る電車の時刻を調べると、本数の関係もあり東北本線の方が早いようです。海岸線をブラブラ歩いて、展望台にも登ってみて、松島駅から仙台行きの電車に乗りました。
一旦仙台に戻ったものの、夕食の時刻にはまだ余裕がありました。ここで目についたのが青葉城址。青葉城址行きのバスを探して乗ったところまでは良かったのですが、途中で土砂降りの大雨に。その時傘を所持してなかった為、涙を飲みつつそのまま引き返すことに。再び仙台駅に戻り、歩いてユースにチェックイン。とりあえず風呂に入り夕食を食べ、洗濯して定番の酒盛りして。これでようやく長かった第一日目が終了しました。
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リアスライナーは何本かのJR線を経由して三陸鉄道線に接続。JR仙台から久慈まで延々と一度も乗り換えること無しで到達してしまいます。この間、電車車内で知り合った旅行好きで東北旅行してるオジサンと意気投合してしまい、車内でずーっと酒盛りしていました。リアス海岸の上をのんびり走るので意外に時間がかかるのですが、案外景色が見えないものでした。
リアスライナーに乗った
この電車が変わりもの。車内にごく普通のテーブルが設置してあり、自由に動かせる。車を運転しないので終始ビールを飲みっぱなしでした。
久慈から八戸へ
本日の宿は八戸の向こう側になります。再びJRに乗り換えて今度は八戸を目指します。いよいよ空も暗くなってきました。
八戸で下車して次は青森行きに乗り換えます。リアスライナー車内で散々飲んだ酔いは既に醒めてます。八戸駅に到達した段階で既に日没。待ち時間があったので、日が暮れた八戸駅を何となく眺めていました。写真の特急は見送っただけ。利用するのは青森行きの普通電車です。目指す向山駅まであと3駅。次で本日乗る列車は最後となります。一日が超長かったけど、もう一息ですね。
2日目の宿は八戸駅から3駅向こうの「向山」駅。ところが到着した時刻は既に周囲真っ暗、道路に街灯すらありません。暗いホームに一人降り立ち、暗闇に向かって頼りない矢印を目印にトボトボ歩くと、やがてユースへの登り口に辿り着きました。目指すユースは真っ暗な丘の遥か上です。到着したユースは牧場の丘の上にあるペンションみたいです。とても居心地がよく、夕食朝食共に最高に美味しかったのです。 旅行の詳細レポートはこちらを参照→
朝もやがかかった風景
昨晩は暗闇で何も見えませんでしたが、早朝起きてみるとそこは清々しい牧場でした。朝食前にもう一度露天風呂に入り、頭もばっちり目覚めました。
牧場ですね
牧場のお陰で朝からフレッシュな牛乳を思う存分頂けます。無調整ですから美味しいですよー。
眺めが良い露天風呂が特徴
丘の上に露天風呂が設置されているので眺めが良いのです。夜には電車が遥か下の方を通って行くのが見えます。お湯はややぬるめでした。
牧場マップ
露天風呂は建物からやや離れているため、夜間は地図が必要です。一見大雑把な地図ですが、その通りに行き、無事たどり着きました。
ついに青森へやって来てしまいました。随分遠くへ来てしまったものです。普通電車でじっくりと来たせいか、やっと着いた満足度が最高です。青森まではひたすら北を向いていまいたが、ここからは南へと向きを変えます。帰路に入ったとも言うのでしょうか。青森駅ではあまり時間がありません。残念ながら海鮮丼を食べることが出来ませんでした。これだけが心残りでした。
八甲田丸
青森の桟橋にはかつて活躍していた八甲田丸が保存されていました。線路が桟橋に伸びてる所がいいですねー。とても絵になります。
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途中、五能線で見事な海岸線の車窓を楽しみながら列車は艫作駅に到着。途中でリゾートしらかみとすれ違ったかな。あちらの車両はデラックスでええねー。こちらは普通列車です。艫作駅超着後、地図を見ながら温泉まで歩き、3日目にしてついに一度入ってみたかった「黄金に輝く温泉」に入る事が出来ました。
海に突き出た露天温泉
温泉の向こうはマジに海。黄金の夕日に輝く海を期待してましたが、残念ながら天気は曇り。光り輝く夕日は見れませんでした。楽しみにしてたんだけどね。
黄金崎不老ふ死温泉に入る日程を考えると、どうしてもここで宿泊せざるを得ないのです。当時はまだインターネットが存在しないので、パソコン通信のフォーラムで事前リサーチしました。その結果、艫作駅の駅舎には寝袋で過ごせるスペースが存在することを確認しました。寝床を決めてゴロゴロしてると、夜になると地元の方が駅に出たり入ったりと退屈しません。今日はどんな奴が駅舎で野宿しているのか確かめに来てるっぽいですね。
雨の艫作駅
日没あたりから雨が降ってきました。最終が出てしまうと駅は独占状態です。酒のんで、飯食って、用意した寝袋にくるまって寝るだけです。誤算は照明。通夜点灯して消せませんでした。
乗り換えに時間があったので秋田駅で途中下車して外に出てみました。噂に聞く「秋田美人」目当てだったのですが、皆様美人の方ばかりなので、正直よくわかりませんでした。(ヨイショw
秋田駅はすっごく大きな駅
秋田にしてはと言ったら怒られそうですが、すっごく大きく立派で広い駅でした。まるで田舎者が都会に来てしまった錯覚してしまいます。
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酒田に到着しました。見学できる面白そうな観光地があるというので、数時間のアドバンテージを酒田で使いたいと思います。腹が減ってるので、ついでに昼飯も済ます予定。とはいえ詳しいことは何も知りません。駅に設置の地図を片手にそれっぽい方向に歩いてみます。
取り敢えずやって来たのが本間家旧邸。かつての豪商の面影を今に残しています。只の民家ではなく豪商ですから、細工とか木材とかが凝りまくっています。立派ですねー、こんな家に住んでみたいですねー。
そこは静かな空間
広くて静かというのは良いですねー。このような商家でとか武家屋敷とかで必ずやってみるのは、実際に主の席に座ってみること。主はどんな風景を見ていたのかがわかりますよ。
次に向かったのが倉庫群。この辺りは昔から米の有名な産地。ということでこれらはいわゆる米蔵なんですよね。写真で撮った辺りはパンフ等でよく登場する有名なアングルらしいのです。残っている手元の写真自体が既に色褪せてしまっているのが惜しいですね。これでも少し補正したんですけどね。
米蔵がずらり並びます
ここも有名な場所。全部観光用かと思いきや12棟中9棟は現役でした。残りは土産ショップやギャラリー等で使用されています。
酒田でお昼で食べたし、残り時間も少なくなってきたのでさっさと酒田駅に戻ります。次はいよいよ今回の18きっぷ電車旅最終チェックポイントである新潟へと向かいます。
また電車の形が違う
今回の旅行中、一体何種類の列車に乗ったのでしょうかね。様々な形があります。思ったのは意外とロングシートが多いんですね。銀色がやって来るとがっかりします。
ついに旅行の最終チェックポイント、新潟に到着してしまいました。ここから先は一度乗ってみたかった憧れの寝台列車に乗る予定。出発まで数時間あります。まず食欲方面を片付ける為、新潟市内の開店寿司で夕食を済ませました。まだ時間があったので何か手軽な観光をと考え、北口から市内をぐるりを巡って南口に戻るバスに乗って車窓から新潟観光しました。 旅行の詳細レポートはこちらを参照→
ブルトレではないのです
本当はブルトレに乗りたかったのですが、今回は「急行きたぐに」です。特急でない分、少しだけ料金的にリーズナブルなんですね。
通路の超側に寝るタイプ
B寝台というのは「3段ベッド」なんです。今回の指定はその一番上。座席上にある網棚のような雰囲気があります。とりあえず頭の部分にある小さな小窓で外が見えるものの、殆ど閉鎖した息苦しい空間でした。
別途に乗車券が必要
ここからは急行列車のため、18きっぷが使用できません。高いなーっていうのは承知の上です。
急行と寝台券も必要
移動式ビジネスホテルだと思えばそんなものです。狭苦しいのが玉に瑕ですが、付近の方と仲良くなって酒盛りしたし、雰囲気をバッチリ味わいました。
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早朝に米原に到着しました。ここで乗り過ぎると大阪まで行ってしまうのできっちりと下車しました。正直な所どれだけ寝たのかよくわかりません。何はともあれ残るは東海道線に乗り換えて自宅へ向かうだけです。無事に帰れてほっとしました。これで今回初の18きっぷによる長距離旅行は終了です。また機会があったら東北へ行ってみたいですね。