水無瀬神宮
大阪府三島郡島本町広瀬3丁目10-24谷崎潤一郎の作品「蘆刈」散歩
作品では、男が秋の山崎の「水無瀬宮」を訪れる。
この地は、承久の乱で鎌倉幕府に破れ、隠岐の島に流されて、十八年後に隠岐島で亡くなった後鳥羽院の離宮のあったところ。
そんな後鳥羽院が詠んだ歌に描かれた景色を追いながら男は辺りを歩くうちに夕暮れになり、興の向くまま淀川に出て渡船で中州に着いている。
芦の茂る洲に座り、石清水八幡宮のある男山を見ながら酒を手に、川向こうにある橋本遊郭の遊女のまぼろしを追い、風流に月を見ていると、見知らぬ男が芦の間から現れ、身の上を語り始める。
その見知らぬ男の描く美しい女性と風景を物語は追っている。