自由気ままに途中下車の旅(銚子電鉄編)
千葉自由気ままに途中下車の旅(銚子電鉄編)
北に利根川、東に太平洋を望む漁港の街、銚子をお散歩してきました。街を走る銚子電鉄は全長6.4kmという短い鉄道ですが、のどかな田園風景の中を走ったかと思うといきなり工場地帯を走ったり、車窓を眺めているだけでも飽きません。絶景が楽しめるのはもちろん、沿線には工場見学ができる施設もあります。銚子電鉄が一日乗り放題になる弧廻手形(こまわりてがた)なら620円で途中下車し放題なうえ、観光地での割引やぬれ煎餅がもらえるチケットがついていて、とってもお得。おやつ片手にのんびりと一駅分歩くのもいいですよ。都心からの日帰り旅にもぴったりです♪
関東で最も東にあり、日本で一番早い初日の出を見られる名所。1874年に完成した灯台は世界灯台100選にも選ばれ、煉瓦造りの建造物としては日本で二番目の高さ。内部は九十九里浜に由来した99段のらせん階段があって、上から見下ろす屏風ヶ浦や太平洋は絶景そのもの!犬吠駅から徒歩10分くらい。
白いポスト
灯台のふもとには、犬吠埼にちなんだ白い丸型ポストがちょこんと立っています。白いポストは全国でも初めてできたとか。このポストに投函すると、銚子郵便局オリジナルの風景入り日付印が押してもらえます。
犬吠埼マリンパーク
水族館が併設されていて、フンボルトペンギンやアザラシなどの海獣のほか、小さいながらイルカのショーもあります。併設されている売店にある「しょうゆロールケーキ」は甘さひかえめでほろ苦い味わい。
犬吠埼温泉
オーシャンビューがウリのホテルや温泉施設が多数あり、日帰り入浴も可能です。海の幸が楽しめるエリアなので、余裕があれば泊まって翌朝日の出を眺めるのも良さそう。
愛宕山の山頂にある展望館は銚子半島で一番高いところにあり、眺めは抜群!360度の大パノラマが見渡せ、空気が澄んでいる時期なら富士山や筑波山も見えます。地球が丸く見えるかどうかは自分の目で確かめてみてください。犬吠駅から徒歩15分ほど。
広大なキャベツ畑
銚子電鉄の車窓といえばこれ!青々とした畑を横目に坂をのぼっていくと眺望が開けて、だんだんと太平洋の水平線が見えてきます。
満願寺
展望館に向かう途中に見える派手な山門は、ものすごい存在感を放っています。坂東三十三観音の第27番札所である円福寺(飯沼観音)の奥の院にあたるお寺。
日本の渚百選にも選ばれた君ヶ浜にある公園。約1km続く浜は美しく、「関東舞子」という名で呼ばれることもあります。波音を聴きながらのデートもよさそうですね…。ちなみに公園と名はついていますが、波が高いので海水浴は禁止されています。
銚子電鉄の終点のひとつ手前、犬吠駅が銚子エリアの観光地の集まるスポットです。洋風建築の大きな駅舎の中には売店が入っていて、銚子電鉄オリジナルグッズや記念切符、お菓子などのお土産が充実しています。弧廻手形についているぬれ煎餅の引換券をこの駅の売店に渡すと、ぬれ煎餅がもらえます。
駅構内売店
銚子電鉄の沿線には醤油メーカーの工場が建ち並んでいます。経営難の銚子電鉄の増収を後押しするために生まれたのが名物「ぬれ煎餅」で、ヤマサ工場の専用醤油だれが使われているそう。「赤の濃口味」が一番有名ですがかなりしょっぱいので、個人的には減塩タイプの「青のうす口味」や、砂糖醤油を使った「緑の甘口味」がおすすめです。
JR総武線と銚子電鉄が共用する駅舎は元々飛行機格納庫として使われた建物を移築したものらしく、天井が高いのが特徴。銚子電鉄は独立した駅入口がなく、JR線のホームの一部を間借りするような形の切欠き型ホームを使用しています。その入口にあるのがオランダ風風車を模した簡易改札ですが、多客期以外は無人改札扱い。駅員さんが配置される時は、パチンパチンときっぷに鋏を入れる音はどこか懐かしく感じます。
田園地帯に唐突に現れる洋風の駅舎。ホームに降りると、ふわりと甘い香りが漂ってきます。
たい焼き屋
銚子電鉄の名物で、ぬれ煎餅と並んで有名なのがこの観音駅のたい焼きです。味はあんことクリームの2種類で、あつあつの焼き立てを頬張ると幸せいっぱいになること間違いなし!
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仲ノ町駅を降りてすぐ向かいにあるのが仲ノ町車庫です。一瞬廃材置き場…に見えますが、かつてこの駅から伸びていた工場専用線で活躍していたデキ3や、停泊中のラッピング車両、簡易待合室などが保存されています。ここを見学する場合は、駅で見学用の入場券を購入しなければならず、弧廻手形を持っているだけでは見学できませんのでご注意を。作業中の場合は、迷惑にならないように気を付けましょう。
しあわせ三像
銚子電鉄の運営を応援しているゲームメーカー「ハドソン」の支援活動の一貫で、犬吠駅、仲ノ町駅、笠上黒生駅の3駅に桃鉄登場キャラクターの貧乏神をモチーフにした「しあわせ三像」があります。ゲーム中ではイラッとする存在だけど、案外カワイイかも…?
駅に隣接している工場はヤマサ醤油のもので、予約をすれば誰でも無料で工場見学ができます。所要は約50分程度、時期によっては工場自体がお休みで映画上映しかない日もありますので、事前に確認しておきましょう。お土産にお醤油がもらえるほか、オリジナルグッズや醤油スイーツも充実。
良い漁場として有名な銚子沖ですが、フィッシング以外にもイルカやクジラに会えるウォッチングツアーがあります!時期によって会える動物はまちまちですが、他にもスナメリにも会えたりするそうで、平均遭遇率は80%超え!(もちろん、運が悪ければ会えないこともあります…)乗船人員が決まっていますので、事前予約をしておくと安心です。駅から徒歩5分というアクセスの良さもうれしいですね。
銚子電鉄の終着駅で、普段はほぼ無人状態ですが、駅の発着時間になると駅員さんがやってきます。木造平屋建ての駅舎はドラマやPVのロケにも使われたり、模型のモデル駅として使用されたりしています。余談ですが、銚子電鉄には営団地下鉄や京王電鉄で使用されていた車両が走っているので、どこか懐かしい気分が味わえる人もいそうですね。
デハ801
外川駅のホームの向かいにある留置線に置かれている丸い屋根が印象的な車両は「デハ801形」という車両で、元々伊予鉄道で活躍していた車両です。すでに営業運転を終了していますが、動態保存されているので、運がよければ動いている姿を見られるかも…?
外川漁港
碁盤の目のように張り巡らされた路地には、たくさんの猫がのんびりと暮らしています。ゆるやかな坂を下るとそこは外川漁港で、漁港までは歩いて10分ほど。