
浜松市で歴史ウォーク、井伊直虎ゆかりの地へGO!
静岡浜松市で歴史ウォーク、井伊直虎ゆかりの地へGO!
戦国期に女領主として、伊井家断絶の危機に立ち向かった井伊直虎ゆかりの地へ。 大河ドラマ⦅おんな城主直虎⦆の舞台になっている静岡県浜松市に行った。 ⦅直虎⦆を毎週しっかり見ている姉、「大河ドラマは創作が多くて」と、⦅直虎⦆は全く見ていない妹。 一緒に直虎ゆかりの地の歴史ウォークを楽しんだ。 領主として名乗った「井伊直虎」そして出家して名乗った「次郎法師」。 領主だった時期はわずかで、「井伊直虎」「次郎法師」と記される資料の残されている地は少ない。 その1つはドラマの主要な舞台となっている龍潭寺。 ここは「次郎法師」の署名と黒印のある寄進状が残されている。 2つ目は「井伊直虎」の花押が記された唯一の書状の残る蜂前神社。 3つ目は永禄9年「次郎法師」寄進と記された鐘があった川名の福満寺。 ただし鐘は現存していない。 直虎は井伊直政の後見人となり、井伊家再興のきっかけを作った。 また合戦の犠牲になった人々の菩提を弔い、戦いで仏像が焼かれないよう敵と交渉した伝承もある。 今回は古文書の残されている龍潭寺と蜂前神社をメインに、ドラマのロケ地など回るプランを作成した。
井伊直虎をめぐる歴史ウォークで主役スポットとなるのは何と言ってもこの龍潭寺。 龍潭寺は井伊家の菩提寺だ。 そして幼い直虎がこの寺で出家して「次郎法師」と名乗り、修行を積んだそうだ。 また領主の座を退いて、龍潭寺境内の松岳院で母と共に過ごしたという。ただし松岳院の建物は今は残されていない。 妹「とっても見どころの多いお寺だよ。 ドラマ見ていなくても、お寺の好きな方ならきっと気に入ってもらえると思うよ。まず参道がいい。 本堂の建物がいい。本堂裏に広がる名園がいい。 ここにたっぷり時間をかけて見てまわってね。」 姉「井伊家と直虎関係の寺宝も公開。お見逃しないようにね。」
参道と門
姉「ここを歩くとドラマの中で幼い直虎(おとわ)が、龍潭寺に入門するシーンを思い出すわ。でもお堂での修行シーンのロケ地は別のお寺だそうね。」 妹「この参道、禅寺らしくていい感じの場所だよ。」
井伊家御霊屋
姉「井伊家歴代当主の位牌が安置されているの。直虎の父、直盛公や直政公などの木像もあって興味深い。 ドラマ見ている人はこの御霊屋とドラマ登場人物のお墓は必見よ。」
庭園
妹「このお寺の最大の魅力はこのお庭。小堀遠州により作られた名園だとか。どこから眺めても、いい感じの場所だよ。」 姉「龍潭寺は直虎の時代に一度戦火で焼失しているの。これは江戸初期に造られたものね。この庭はドラマには登場しないわよ。」
後醍醐天皇の皇子、宗良親王を祀る神社。 龍潭寺の隣にあったので立ち寄った。 直虎の時代からあったものではなく、明治になってから井伊家により建てられたという。 妹「学問の神様なんだって。御利益あるかな。」
せっかく浜松に来たので、ランチは浜名湖特産の鰻を食べたい。 龍潭寺を出たら、門前に鰻屋があるのが目に入った。 さっそく入って鰻丼を注文した。
鰻のミニ丼
妹「鰻は食べたいけど、ちょとだけの量でいい。 私にぴったりサイズのミニ丼があった。 1350円というお値段もちょうどいい感じ。」
ドラマのロケ地となった天白磐座遺跡を訪ねてみた。 ここは井伊家の氏神をまつる渭伊神社の裏手にある。 樹の生い茂る丘に不思議な巨石群がある。 古墳時代から祭祀が行われた場所だそうだ。 この場所から祭祀に使われた土器などがたくさん出土した。浜松市地域遺産センターで見ることができる。 姉「ドラマでは第1回に登場。直虎の幼い頃、鶴(小野政次)や亀(井伊直親)とここで無邪気に遊んでいたシーンが印象に残っているわ。後の運命を想えばちょっと悲しいけどね。」 妹「ここ、パワースポットだとか。いい感じの場所。 ちょっと神聖な空気を感じたね。」
域遺産センターは、この近くにある天白磐座遺跡から出土された土器など郷土資料を展示している。 ドラマ放映中は特別展「戦国の井伊谷」を開催。 これを見るとドラマの舞台や直虎のことがよくわかる。 直虎のいいなずけだった亀之丞(井伊直親)は今川家に命を狙われ信州に隠れ住んだ。 その後、井伊谷に帰ることができたが、帰る途中に愛用していた「青葉の笛」を六所神社に奉納したという。 その笛は現存する。レプリカがここに展示されていた。 姉「暑い中、直虎ゆかりの歴史ウォークでお寺や神社、城跡あちこち巡って汗だくよ。次は冷房のきいたところへ行きたいと思ったら、この建物を見つけたの。休憩がてら見学したわ。」
青葉の笛のレプリカ
姉「亀の丞(直虎の元いいなずけ、井伊直親)は笛の名手だったとか。ドラマでは幼い亀が笛を吹くシーンが印象に残っている。青葉の笛って実在するのね。」 妹「笛の音色を聞いてみた。思ったより鋭い音だね。」
みそまんは奥浜名湖の郷土菓子。この周辺はみそまんのお店が多く、「紅屋」のある通りにも3軒見つけた。 みそまんは「味噌入り饅頭」を意味するわけではないとか。 黒砂糖を使った「お味噌の色の饅頭」のことだ。 姉「直虎ゆかりの歴史ウォークのお土産は、みそまんがお勧めね。」 妹「同じみそまんでも、お店により材料も製法も味もサイズもまちまちなんだって。」
紅屋のみそまん
妹「紅屋のみそまんは、皮が黒糖風味。 中はあっさりと上品なこしあんだよ。 保存料など使用していないので買った次の日までに食べてね。」
- アプリで地図を見る
古い歴史を持つ神社。直虎が今川氏真の権力に屈し、ついに徳政令を受け入れた時の書状がこの神社に残されている。 直虎は徳政令をほぼ2年間凍結したが、最終的にそれを受け入れ、領主の座を退いたと伝えられる。 直虎の花押が残されてる唯一の書状だ。 本物は博物館で保管され、神社に展示されているものは複製。 (したがって下の写真は神社で撮影した複製) 姉「小さな神社だけど式内社なのね。 この神社が井伊家の運命を大きく変えた徳政令騒動の舞台だとは感慨深いわ。」 妹「お守り、お札、ご朱印などゲットしたい方は土日祝日に行ってね。」
直虎の花押のある書状
姉「ドラマの中で直虎が徳政令を書くのをためらうシーン、受け入れて花押を書いたシーンは強く印象に残っているの。 小野政次の最期とともに名場面の一つね。」