奈良、花と観音さまのお寺で楽しいお参りを…!
奈良奈良、花と観音さまのお寺で楽しいお参りを…!
”西国三十三観音霊場めぐり”をちょっとだけ体験する、奈良県のお寺めぐりのコース…。西国三十三観音霊場めぐりは、第1番、和歌山県の青岸渡寺からスタートして、主に近畿地方のお寺を巡ります。その中でお参りの楽しさも、季節の花も楽しめる、素敵なお寺を3つご紹介します。紹介するのは、奈良県の第6番壺阪寺(南法華寺)、第7番岡寺(龍蓋寺)、第8番長谷寺です。3つのお寺はそれぞれ雰囲気が違い、心に残る素晴らしい観音様がおいでです。季節の花に彩られた境内には見どころも多く、楽しいお参りスポットもいっぱいです。 3つのお寺は、車で行くと1日で充分回ることができます。電車、バス、レンタサイクルの組み合わせもOKです。(壺阪寺は山の上にあるのでレンタサイクルで行くのは難しいかも…。近鉄壺坂山駅からのバスがありますが、本数が少ないので時刻を調べてからお出かけ下さい。)おまけに観音霊場めぐり番外のお寺、法起院も紹介します。
長谷寺は、真言宗の総本山で、西国33所観音霊場の8番札所です。平安時代、貴族たちがこぞってお参りしたそうで、長谷詣では王朝文学にも登場しています。境内は広く、いろいろな見どころがあります。仁王門から本堂までは登廊と呼ばれる屋根のある石段が続き、連休のころになるとボタンの花で彩られます。舞台作りの本堂からの眺めもすばらしいです。本堂のお参りの後には、ぜひ大黒堂にもお参りを…!
ご本尊の観音様です…!
ご本尊は、右手に錫杖を持ち、平らな石の上に立つ大きな観音様です。お参りすると、観音様とお地蔵様、両方のご利益をいただけるとか…。2016年は、2月6日からご本尊の御足に触れてご縁を結べる特別拝観もできます。
花の寺です…!
長谷寺のぼたんの花で有名。見頃は、だいたい春の連休の頃です。その他、梅、桜、フジ、あじさいなども素晴らしく、「花の寺」として知られています。
登廊
本堂までゆるやかな石段が続きます。天井から灯篭がつり下がり、独特の雰囲気です。周囲に咲く季節の花を眺めながら登れば、気分は平安貴族(?)かも…。
本堂
崖の上に広い舞台を設けた大建築、国宝です。ここからの眺めが素晴らしく、心に残りました。桜の季節、新緑の季節、紅葉の季節、それぞれに趣があります。
大黒堂
本堂のお参りの後は、ぜひ、大黒堂の大黒さまにお参りを…。大和七福神八宝霊場の一つになっています。商売繁盛、台所を守護するご利益があります。
にっこり大黒天さま
大黒堂には、笑顔が印象的な大黒さまがおいでです。その表情にとても親しみを感じました。なんでもお願いを聞いて下さる頼もしい方に思えました。
長谷寺の門前には、お土産屋さんがいっぱい並んでいて、昔ながらの門前町の雰囲気を残しています。お土産屋さんめぐりも楽しみの一つ。数あるお土産屋さんの中で代表的なのが、この白酒屋です。店先では、焼き立てのよもぎ餅を売っています。お隣も同じお店の奈良漬けコーナーです。
長谷寺なら、”よもぎ餅”
長谷寺の門前には、”よもぎ餅”を売るお店がいっぱいです。どのお店がおいしい…?それぞれに良さがあるみたいです。長谷寺参詣の帰り道、今回はとっても賑やかそうなこのお店に入りました。
お漬物の試食も…!
お漬物コーナーでは、お茶のサービスがありました。ちょっと腰かけて奥のお庭を眺めながら、お店自慢のお漬物の試食を…。”しょうがの奈良漬け”が珍しく、おいしかったです。お土産にしました。
長谷寺のそばにある、西国33所観音霊場めぐりを始めた徳道上人の御廟所のお寺です。病のため仮死状態になった上人は、夢の中で閻魔大王に会い、悩める人々を救うため、三十三か所の観音霊場を広めるように告げられました。そして、三十三の宝印を与えられ、仮死状態から解放されたと伝えられています。このお寺は、上人が晩年を過ごされたところで、ご本尊は上人の尊像です。
徳道上人像
ご本尊は、上人ご自作と伝えられる上人像です。また、境内には、「上人沓脱ぎ石」もあり、石に触れると願い事が叶うそうです。
葉がき祈願
古くから葉の裏に願い事を書くと叶うといわれていました。このお寺には、「葉がき祈願」が伝わり、徳道上人が、観音さまに願いを届けてくれるといわれています。
法起院の近くのお食事の店です。登録有形文化財に指定された日本家屋のお座敷で、庭を見ながらにゅうめんなどお食事ができます。250年湧き続ける井戸水を使ったお抹茶やコーヒーもおいしいです。お抹茶は、500円でした。
西国33所観音霊場の7番札所です。ご本尊の観音様は、如意輪観音さま。日本最大の塑像で、如意輪観音としては最も古いものです。厄除け信仰の寺としても知られています。お寺には、付近の農民を悩ます悪龍を、お坊さん法力により池に封じこめ、大きな石で蓋をした…という伝説があります。
ご本尊の観音様です…!
ご本尊の観音様は、白っぽく大きな塑像です。インド、中国、日本と3つの国の土を使って、弘法大師が造ったと伝えられています。厄除けの観音さまとして知られています。
花の寺です…!
岡寺も花の寺です。境内はシャクナゲの花が多く、春の連休の頃は、花に囲まれてお参りができます。その他、サツキ、紅葉もきれいです。
願いをかなえるもちの木
境内には、願いをかなえる”もちの木”があります。本堂で龍玉(願い珠)を600円で分けていただき、もちの木に龍玉をかけて祈願します。
龍蓋池
義淵僧正という奈良時代のお坊さんは、不思議なパワーを持っていたとか…。義淵僧正が農地を荒らす龍を封じ込めたという伝説の池がありました。この伝説が”龍蓋寺”の名前のいわれだそうです。
岡寺の近くのお食事のお店です。牛乳とだしのスープの”飛鳥鍋”が看板メニューですが、”ヨモギにゅうめんセット”(1500円)も昼食にお勧めです。具だくさんの”ヨモギにゅうめん”に自家製の柿の葉寿司、炊き合わせ、デザートのフルーツとわらび餅がセットになっていました。柿の葉寿司とわらび餅はテイクアウトもOKです。
ヨモギにゅうめんセット
具だくさんの”ヨモギにゅうめん”は、本当に具だくさんでした。分厚いおあげ、エビのてんぷら、胡麻豆腐、大きなカットのかぼちゃまで登場…!
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西国33所観音霊場の6番札所です。ご本尊の観音様は、十一面千手観音さま。昔から目の病気に霊験あらたかな観音さまとして信仰されてきました。このお寺は、インドのハンセン病救済活動に参加しています。インドとの国際交流もさかんで、広い境内には、インドからの大きな観音様、釈迦如来様などたくさんの石像があります。ちょっと他の札所とは違う異国的な雰囲気があります。
ご本尊の観音様です…!
ご本尊は、八角円堂の十一面千手観音様です。目の観音さまとして信仰され、お里、沢一の昔話など、さまざまな観音様の霊験話が伝えられています。
花の寺です…!
壺阪山の中腹にある広い境内は、桜の名所としても知られています。その他、春の連休のころはやまぶきの花が見事です。初夏のラベンダー、秋の紅葉も…。
感謝の風の手紙の部屋
亡くなった方、お世話になったけど音信普通の方に感謝のお手紙を書いてみませんか。そんな手紙を書くお部屋がありました。書いたお手紙は”積善箱”に投函します。年に一度回収され、お焚きあげされるそうです。
「め」の絵馬が…!
観音様のご利益は目の病気の平癒です。本堂には、目病封じのベル、お札、目薬などもあります。運の”め”が開くようにと、「め」と書いた絵馬もあります。
仏殿図レリーフ
インドから渡来した、お釈迦様の一生を描いた大きな石造レリーフがありました。その他、インドからの大涅槃石像、大観音石像、「壺阪大仏」もありました。
お雛さまの季節なら…!
壺阪寺では、お不動さまとお雛様が一緒に並べて飾られていました。ちょっと不思議な世界を感じました。その横には、涅槃図も掲げられています。この「雛曼荼羅」は、3月末まで公開されています。