オシャレじゃないけどディープではある神楽坂ガイド(北編)
東京オシャレじゃないけどディープではある神楽坂ガイド(北編)
23区内屈指のお散歩スポットとして大人気の神楽坂。 「南編」では大久保通りから南側にある店をご紹介しました。 → https://haveagood.holiday/plans/7599 今回は大久保通りから北側を中心に紹介していきましょう。
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神楽坂を登って大久保通りの交差点を右に折れると、少し先に交番があります。 その三叉路を左側へ入り、道なりに坂を登っていくと忽然と現れる広目の公園。 神楽坂界隈は小さな店舗や巨大なマンションが入り乱れ、まとまった空間があまりありません。 その点、この公園は広い割に木立も多く、街歩きで疲れたときホッと一息つける稀少なスポット。 親子連れが遊ぶ姿を眺めつつ、コンビニコーヒーでも啜りながら癒やされてみませんか?
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白銀公園から神楽坂へ向かう道の中程に、いくつかの飲食店が入居した瀟洒な建物があります。 フレンチ「ラ・トゥーエル」、ジェラート&カフェ「テオブロマ」、奈良吉野葛「東京松屋本店」など。 そのうちの一軒、東京では珍しい大阪寿司専門店「大〆」を紹介しましょう。 文政年間に江戸で華屋与兵衛が握り寿司を編み出すまで、寿司といえば大阪の箱寿司や押し寿司のことを指していました。 大正時代までは西の箱寿司と東の握り寿司という「二大寿司文化」が拮抗していたのですが。 大阪寿司は作るのに手間と時間がかかるため次第に淘汰され、今や「寿司」といえば江戸前の握り寿司を意味するまでになりました。
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本格的な大阪寿司が味わえる、東京でも数少ない専門店です
今や大阪寿司といえば「バッテラ」ぐらいしか目にすることがありません。 しかし本当の大阪寿司は「二寸六分の懐石」とも称される、非常に手の込んだ料理。 実際、都内でも大阪寿司の専門店は数えるほどしかありません。 ここ大〆では押し寿司のほか蒸し寿司や茶巾寿司なども置いてます。 また、料理が供されるまで時間がかかるので、仕事の途中で軽くランチでも…という利用方法には不向きかも知れません。
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お寿司屋さんなのに、なぜか店内の装飾は純ヨーロピアンテイスト
実は1910(明治43)年創業という、一世紀を超える老舗です。 店内には純ヨーロピアン調の家具や絵画が設えられ、大正ロマンを彷彿とさせます。 ただひとつ、とてつもない問題が。 営業時間が11時半から14時半ラストオーダー、16時には閉店してしまうこと。 まさに南編で紹介した「伊勢藤」の逆バーション。 昼飯を食べに行くためではなく、あくまでも白ワイン片手に大阪寿司を堪能する…そのための店と言えます。
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その昔「神楽坂に怪しい焼肉屋がある」という都市伝説が流布しておりました。 裏通りの住宅街にポツネンと佇む、何の変哲も無い小さなお店なのですが。 「そこでは絶対に野球の話だけはするな」 そう言い伝えられていたのです。 神楽坂は東京ドームから近いので、実際プロ野球関係者が夜な夜な遊ぶ土地柄ではあります。 そんな状況下で、この店は選手や記者が贔屓にする「通の集う店」だったわけです。 最近では口コミサイトでも紹介されたりして、こうした“都市伝説”は影を潜めてきたようです。 でも、調子に乗って野球について知ったかぶりしていると、一発ガツン!と喰らわされるかも知れません。
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カウンター席もあるので一人でも大丈夫!
創業は1982(昭和57)年。 場所は大〆の斜向かいです。 テーブル席のほかカウンター席もあるので、一人でフラリと訪ねてもOKですよ!
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焼肉屋というより韓国料理居酒屋かも
もちろん焼肉類は充実していますが。 ビビンバやクッパなど食事メニューもあります。 それ以上に圧巻なのが韓国家庭料理メニュー。 牛すじ煮込み、豚キムチ、牛レバ唐辛子炒めなど、酒が進む料理ばかり。 もちろんキムチやチャンジャ、チヂミなど定番メニューも。 幾多のプロ野球選手を魅了してきた韓国料理を堪能しましょう!
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白金公園の南側を通る細い坂道を登って行くと、突き当った左側に黒塀で囲まれた一軒の古民家があります。 1949(昭和24)年に建てられたそうですから、築66年ということになりましょうか。 人間ならとっくに還暦を超えておりまして、ちなみに66歳のことは「緑寿(ろくじゅ)」と呼ぶそうです。 それはさておき、ここ「カド」は緑寿の日本建築を、そのまま居酒屋として利用しているお店です。 オープン当初は古い建物のままで営業していたのですが、現在は耐震補強工事を施されて面目を一新しました。
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椅子席もあるので座敷が苦手な方でも気軽に利用できます
部屋の特徴に合わせて座敷、椅子席、立ち呑みスペースと席種が豊富。 大人数から一人まで、さまざまなシーンで利用できます。 座敷では大人数で宴会できますし。 椅子席は小グループやカップル向き。 古民家の侘び寂びた和室で堪能する和食というのも、なかなか味わい深いものですよ。
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座敷でノンビリとランチしても1000円でお釣りが来るリーズナブルさ!
夜はコース料理「季節の献立」のほか、要予約ですが鶉(うずら)料理や鴨鍋など珍しい鳥料理もあります。 それに合わせる日本酒は季節ごとに銘柄を変えるというこだわりぶりです。 それ以上に嬉しいのがランチ。 日替わりをはじめ定食類が充実しており、しかもどれも1000円以下というリーズナブルさ。 ランチには他にもカレーや丼モノもありますよ。
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その立ち呑みスペースは、まるでレストランのウェイティングバーのようであった。
入り口の横を入ると、土間の部分が立ち呑みスペースになっています。 立ち呑みというと「安かろう悪かろう」的なイメージが沸き起こりますが。 ここは、よく高級レストランに設えてあるウェイティングバーが、もし和食の店にあったら…といった感じの印象。 酒も肴も値段はソコソコこなれているので、一人でフラッと立ち寄るにはうってつけです。
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赤城神社の前を左に折れた少し先にあるパン屋さん。 緑色のドアがアクセントの少しレトロな外観が目印。 なりは小さいですが、まさに神楽坂を象徴する有名店です。 ルーツは神戸元町にある瓦煎餅の老舗「亀井堂総本店」。 1890(明治23)年に暖簾分け1号店「亀井堂東京店」を東京上野広小路に開店。 ここ神楽坂の店は元々1964(昭和39)年に建てられた工場でした。 20世紀末、工場の隣に小売店「神楽坂亀井堂」が開店。 昔はレストランも併設していたのですが、現在はパン屋一本です。
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1日400個を売り上げるクリームパンは昼までに完売必至!
名物は野球のグローブみたいな形をしたクリームパン。 1日に400個以上も売り上げるそうです。 しかも余りに売れすぎるので、1人5個までしか買えません。 それでもお昼ごろには完売するそうなので、入手は午前中に! もうひとつの人気モノが「栗あんぱん」。 栗餡とこし餡の中に栗の粒が丸ごと転がっている、栗好きには堪らない逸品です。
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神楽坂と赤城神社参道の交差点近くにある激安居酒屋。 神楽坂亀井堂とは背中合わせ的な場所に位置してます。 簡潔に表現すると「伊勢藤」の逆バージョンでしょうかね。 とにかく安くていつ行っても客で溢れているのですが、ビルのテナントではなくビルそのものが店舗なので、結構な大人数でもラクラク収容してくれます。
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鶏1羽を丸ごと揚げた「トンダク」は動物愛護協会から抗議が来ないのか!?
繰り返しますが酒も食い物も総じて廉価。 酒はビールやハイボールが爆安で、酎ハイやホッピー、日本酒など品揃えは豊富。 食べ物は輪をかけてバラエティに富んでます。 名物は鶏1羽を丸ごと揚げた「トンダク」。 これは一人で食べ尽くすのは難しいほどのボリュームです。 寿司と刺身を盛り合わせた「下駄盛り」は3~4人前ながら、日本酒に合わせれば1人でもペロリ! 牛鍋はビールにもハイボールにも相性バッチリですよ!
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神楽坂は「出版の町」。 「赤尾の豆単」(古ッ!)でおなじみ旺文社や、音楽出版の草分け的存在である音楽之友社などが社屋を構えておりますが、中でも首領的存在は新潮社でしょう。 ここ「ラカグ(la kagu)」は新潮社が昭和40年代に立てた倉庫を改造した複合商業施設。 サザビーリーグの「衣・食・住」と新潮社の「知」を融合させた、2014年10月10日にオープンしたばかりの「キュレーションショップ」だそうです。
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昔、この地は「廃墟」だった…。
倉庫そのものは昔からあったのですが。 巨大な階段になっている部分は当時、駐車場というか空き地でした。 しかも新潮社の社有地だけに金網で囲まれ立ち入り禁止。 華やかな神楽坂沿いの一角で、ここだけ「廃墟」然としておりました。 それが今ではハイセンスなカルチャーエリアに! ボブ・ディランじゃないけど、時代は変わるものです。
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今まで有りそうで無かった、出版社がプロデュースするイベントスペース
東京日仏学院のある神楽坂はフランス人が多く住んでいる町。 この「la kagu」という名称も「カグラザカ」と発音しにくかったフランス人たちが、神楽坂を「ラカグ」と呼んでいたことに由来するそうな。 それはさておき連日「la kagu」では様々なイベントが開催されております。 出版社が自前でスペースを抱えてイベントを開催するケース、実はあまり例を見ないんです。 イベントスケジュールのチェックが楽しみ!
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