奈良吉野、仏像に会いに修験道の聖地へ…!
奈良奈良吉野、仏像に会いに修験道の聖地へ…!
修験道の聖地、奈良吉野では毎年春と秋の観光シーズンに、金峯山寺の秘仏、蔵王権現がご開帳されます。 金峯山寺の本尊で、迫力満点の三体の巨大な仏像です。 吉野山には、この他にも多くの社寺が点在し、蔵王権現や役行者の像がたくさんあります。 金峯山寺の蔵王権現の他にも、期間限定で特別公開される仏像があり、いろいろ魅力的な仏像さんにお目にかかるチャンスが…! 吉野は、歴史スポットとしても注目したいお寺や神社がたくさんあります。 今日はその中から、5か所の社寺を選んでご紹介します。 ところで、吉野と言えば桜。桜のシーズンにも春のご開帳があります…! 約1か月間という長い期間、お花見が楽しめるところは奈良吉野だけかも…! おまけとして、周辺のお店もご紹介します。お寺や神社、お店を回ってちょうど一日コースです。
金峯山寺は、1300年の歴史を持つ修験道の道場です。 世界遺産にも登録され、吉野山の代表的な観光スポットです。 本堂である蔵王堂は、桃山時代の巨大な建物…。 ご本尊は、金剛蔵王権現です。 秘仏で一般公開されていませんが、このところ毎年、観光シーズンに1か月ほど特別公開されています。 お堂も大きければ、仏像も巨大で圧倒されます。 すぐ足元…と、言っていいほど、近くからお参りすることができます。 内陣では、毎日護摩供養が行われ、ほら貝の音が響き渡り、修験道独特の雰囲気があります。
「発露の間」で参拝…!
巨大なお堂の中に入ると、「発露の間」という障子で仕切られた個室のようなスペースに案内されました。お香が焚かれ、蔵王権現さまが目の前に…。蔵王権現さまと1対1でお話しできるような気分になりました。
特別公開 蔵王権現さま
役行者の祈りによって現れた仏様です。右手を腰に、左手を挙げ、かっと口を開いた独特のポーズ。悪魔を降伏させる仏様と言われ、見ているだけで大変なパワーを感じました。
特別公開のプレゼント
特別公開時、お堂に上る時に脱いだ靴を入れるエコバックとミニ木札がもらえました。ミニ木札は、蔵王権現さまパワーが込められ、ご加護がいただけるかも…!
吉野葛のお菓子の専門店です。 お店の奥のカフェで、できたての葛を使ったお菓子が味わえます。 注文を受けてから作るので、出来上がるまで10分程待ちます。 そして、できたての葛餅や葛きりは劣化が早いので、すぐにいただきます。 「本当のおいしさが味わえるのは、10分間だけ…。 つまり、賞味期限は”作ってから10分”なのです。」 お店の方の言葉でした。
できたての葛もちです…!
待つこと10分。できたてで、ほんのり暖かい葛もちが登場。吉野の葛と水のみでできた、ホンモノの味でした。透き通った葛もちは、わずかに苦味がありました。黒蜜ときなこでいただくと本当においしいです。
お土産に葛ラムネ
吉野葛の入ったラムネをお土産に買いました。パステルカラーのやさしい色あいのお菓子です。お店では試食もできます。もちろん昔ながらのの葛湯も人気商品だそうです。
大峰山護持院の一つ。役行者像で知られています。 本堂、聖天堂、大師堂と建物が並んでいる歴史スポッですト。 壬申の乱の前、天智天皇の弟、大海人皇子は、雪深い吉野の山に満開の桜が咲く夢を見ました。 不思議に思って、夢判断を命じたところ、天皇の位につくよい夢だとのこと。 夢の通り、翌年の壬申の乱で勝利し、天武天皇となった皇子は、夢に現れた桜を求め吉野へ。 そこで桜と出会い、そのもとに道場を建てたのが、このお寺の始まりだと言われています。
お参りの前にお浄めです。
塗香が用意されていました。「堂内は聖域です。~”お清めの塗香”~心を清め、体を清浄にするためのもの。」お堂に入る前に手のひらに少しつけ、口や体をなでてお浄めをします。
聖天堂でお願いを…!
お願いを叶えて下さる強いパワーを持つと言われる聖天さまのお堂です。秘仏で普段は公開されていません。お願いごとは「結びの人形」に書いて、ふ~っと息を吹きかけ、「願いの壺」にお納めして聖天さまに伝えましょう。
にっこりウェルカム役行者さま
吉野にはたくさんの役行者像があります。このお寺の役行者さまは、鎌倉時代の作。重要文化財に指定されています。初めてお会いした時、お堂の奥から、「よ~く来たね」と、にっこり笑っているように感じました。
瞑想室
瞑想室がありました。「ご自由にお入りください。お静かにご瞑想下さい。」とのこと。静かに瞑想するにもってこいのお部屋です。この瞑想室、周囲の山々が見渡せ、桜の季節はさぞかし美しい眺めになるのでは…?
もとは金峯山寺の僧坊だった浄土宗のお寺です。 蔵王堂から谷を降りてしばらく歩くと森の中にありました。 ここも鎌倉時代の蔵王権現像があることで知られています。後醍醐天皇ゆかりの歴史スポットで、吉野に逃れ、亡くなった後醍醐天皇のお墓もあります。
ここにも蔵王権現さまが…!
運慶の弟子、源慶が造ったといわれる蔵王権現さまです。吉野には多数の蔵王権現像がありますが、どうやらこの像を模してたくさんの像が造られたのではないかと言われています。
辞世の歌が刻まれた扉
南北朝時代、南朝方の楠木正行が四条畷の戦いの出陣前、「帰らじとかねて思えば梓弓…」と、辞世の歌を詠みました。その歌が刻まれた扉がお寺に残されていました。
寝て拝む仏さま
如意輪寺には、寝て拝む仏様の絵がありました。仏様を拝む時には、ベッドのようなものに寝て、天井に描かれた仏様を見上げ、手を合わせます。なんだか不思議に癒されました。
吉野には、柿の葉ずし、葛うどん、手打ちそばなど名物料理のお店が立ち並び、どれにしようか迷ってしまいます。 今回は、吉野の手造り豆腐のお店で豆腐料理のランチにしました。
豆腐ハンバーグのランチ
豆腐ハンバーグをメインに豆腐汁、冷奴、がんもどきの煮物など豆腐料理の数々が並びます。材料、水、製法などにこだわった手造りの豆腐はとてもおいしかったです。
元修験道の僧坊で、明治の始め神社となったお社です。 ご祭神は後醍醐天皇。吉野に逃れた後醍醐天皇の皇居のあったところです。 また、源義経が頼朝に追われ、吉野に逃れた時、奥州へ落ち延びる前、滞在したところでもあります。 太閤秀吉の”吉野の花見”の本陣にもなった歴史スポットです。
桃山調の書院が…!
後醍醐天皇の玉座があります。でも後醍醐天皇って南北朝時代の人なのに、なんで桃山調の障壁画があるの…?これは、太閤秀吉の花見の時に修理したので、桃山調の豪華な障壁画が残されているのだそうです。
お花見スポットです
歴史スポット吉水神社の境内には、お花見にもってこいの眺めのよい場所があります。吉野山の桜を見渡せる場所に立って、太閤秀吉の”吉野の花見”を思い浮かべてみるのもステキです。
義経潜居の間
源義経は、兄頼朝に追われ、静御前、弁慶とともに吉野に逃れ、この部屋にしばらく滞在したと伝えられています。「弁慶思案の間」もありました。
邪気払いのパワースポット
吉水神社には、”邪気払所”があります。ここで9つの言葉を唱え、それに合わせ、手を刀に見立てて空を切りお祓いをします。表示板を見ながらチャレンジ…!「勇気と希望のパワースポット」だそうです。
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昔ながらの古い商家の佇まいを残す薬屋さん。 胃腸薬”陀羅尼助”で知られています。 この薬は、修験道の開祖、役行者が1300年前、キハダを煮たエキスが胃腸の病に効くことを教えたことが始まりだとか…。 トレードマークの大きな三本足の蛙さんがお店の中に飾られています。 今日はちょっとだけお店を覗き、”陀羅尼助”の試供品をいただきました
聖徳太子が創建、空海も立ち寄ったと伝えられるお寺です。 桃山時代の見事な庭園があります。旅館も営んでいます。
竹林院群芳園
庭園は群芳園といい、豊臣秀吉ゆかりの桃山時代の名園です。秀吉の吉野の花見の時、元からあったお庭に千利休が手を加え完成したとも、細川幽斎が改築したとも伝えられています。
金峯山寺へは近鉄吉野線の終点、「吉野」駅で降りて、行きはロープウェイで、帰りが歩きで…がオススメです。 昭和4年開業の現存する最古のロープウェイだそうです。 周辺の景色 を眺めながら上がっていくと、あっという間に到着しました。 桜の季節は感動的な眺めだろうな~。