浦賀 黒船に思いを馳せてコース with オムライス
神奈川浦賀 黒船に思いを馳せてコース with オムライス
1853年ペリー率いるアメリカ海軍東インド艦隊の蒸気船2隻を含む艦船4隻が来航。江戸幕府は艦船を、着岸すべく浦賀の地へと誘導した。いわゆる「黒船来航」。 そんな「船」にまつわる地である浦賀。 ということで、「黒船」(てか「船」かな)に思いを馳せながら、文明開化の始まりを告げた地を散策!
京浜急行で三浦半島方面へと向かうと、2度の分岐がある。最初は金沢八景で三浦方面と逗子方面(京急逗子線)。次が堀ノ内で浦賀方面と三崎口方面(京急久里浜線)。この京急トラップ(小田急線の相模大野トラップと並ぶ県内最大級のトラップ)をくぐり抜け、間違えることなく浦賀駅にたどり着こう!
浦賀駅構内にあるホウトーベーカリー
浦賀駅構内にあるホウトーベーカリーは1924年(大正13年)に「法塔ベーカリー」として創業した老舗のパン屋。1999年(平成10年)に一旦その幕を閉じたのだが2012年(平成24年)に4代目が復活させ、京急浦賀駅構内と同じく京急の県立大学駅前に店をオープン! 浦賀店営業時間:7:00~19:00 浦賀店定休日:日曜日・祝日
注目は「よこすか海軍カレーパン」
2010年に行われた「第一回 日本全国ご当地パン祭り」で、カフェ・ド・クルー(ホウトーベーカリーと同じモリワールドが運営する1989年開業の姉妹店)の「よこすか海軍カレーパン」が人気投票第1位を獲得。さらに、2013年にはテレビ朝日の「お願いランキング」でも「ローカルパン」としてこれまた1位を獲得!
もちもちでサクサク!
試行錯誤を重ね約半年の開発期間をかけて完成した「よこすか海軍カレーパン」の最大の特徴は、国産小麦と神奈川県海老名市の「酒蔵 泉橋酒造」の「山田錦」を使用している点。この酒米粉を使用したもちもち食感の生地と自家製パン粉のサクサク感が11種類のスパイスを使用した野菜たっぷりのマイルドなカレーと合わさって絶妙な味わいを提供してくれる。
1937年創業の、約80年の歴史を誇る老舗。開業した先代が九州の唐津出身だったことから「九州屋」と名付けたそうだ。 浦賀駅の階段を下り、交差点を直進。ほどなくすると右側に九州屋が現れる。 営業時間:11:00~21:00 定休日:木曜日
さすが浦賀!オムライスの形も船みたい
右から見ても左から見ても、前から見ても後ろから見ても、それはそれは綺麗なオムライス。 味は濃厚でしっとり! たっぷりのケチャップとともにところどころ黒くこげたネギがお目見えするほどしっかりと炒められたご飯は、チキンとの相性も抜群でとても美味しい! タマゴもいい。まるでコラーゲンたっぷりの肌つや♪ 魚介系の味を施した独特の中華スープもオムライスを引き立ててくれる。
九州屋の前の通り沿いには、巨大な建物が続いている。 2003年に閉鎖されるまで、一世紀以上にわたって約1000隻にのぼる艦船をつくり続けてきた浦賀ドック(造船所)の跡地だ。 かつては大型クレーンが空を覆い、大型タンカーや護衛艦をはじめとする様々な船が建造され、街は造船所で働く人たちでにぎわっていた。
造船所とともに歩んだ街
造船所の歩んだ道は、決して楽ではなかったようだ。明治四十一年発行の「三浦繁昌記」の浦賀町の項には、「現今は、浦賀船渠会社を唯一の顧客として商業を営み、此の会社の弛張(しちょう)興廃は町の景気に大なる影響を及ぼしている」とあり、造船所の浮き沈みがそのまま 町の一喜一憂につながっていた様子を言い表している。造船所が閉鎖された今、この街の景気はどうなってしまっているのだろう……。
通称「ポンポン船」。港に隔てられた東西の浦賀の町を行き来する人にとって大切な交通手段。。 料金:大人200円、小・中学生 100円、その他(自転車等)50円。 営業時間:7:00~18:00頃 ※12:00~13:00までは昼休み。定休日12月31日~1月3日。
約3分ほどの船旅だけど
時刻表はなく、渡船が対岸にいるときは呼び出しボタンを押すとすぐに来てくれる。約3分ほどの船旅だが、浦賀ドック跡地を海から眺めることができるし、3分というのは、ウルトラマンの活動時間やカップラーメンのできあがり待ち時間を思えば決して短くはない。そう信じたい。
1891年(明治24年)に開園した市内最古の公園。ペリーの浦賀来航の際に交渉に当たった浦賀奉行組与力・中島三郎助の招魂碑を建立した時に公園として整備された。 1960年(昭和35年)には日米修好通商条約の締結100年を記念して咸臨丸出港の碑が建てられ、碑の裏には勝海舟、福沢諭吉、ジョン万次郎などの乗組員の名が刻まれている。 また、与謝野鉄幹・晶子夫妻の歌碑もあり、園内から眺める浦賀港の風景も素晴らしい! でも、近隣にはもっと大きな公園が……。
愛宕山公園で頭の中が「公園」になってしまい「もっと大きな公園に行きたい!」「海を眺めながら園内を散策したい!」なんて思ったら、浦賀駅からバスまたはタクシーで県立観音崎公園へ行こう!! ここでは海上を行き交う船を眺めたり森の小路を散策したりと、色々なレクリエーションを楽しむことができる♪ 江の島や鎌倉に比べて観光客が少ないのも魅力だ。
開放感にあふれる園内
園内はとても広く、海や山を楽しむだけではなく、アスレチックがあったりバーベキューエリアが無料で開放されていたり。 そうだ!磯遊びで魚を捕ってバーベキュー!! う~む。そううまくいくかなあ??
日本最古の洋式灯台が浦賀水道航路の安全を見守る
観音崎灯台は日本最古の洋式灯台で、現存するのは1925年(大正14年)に建てられた3代目。 初代は煉瓦造りの四角い洋館で1869年(明治2年)に完成。1922年(大正11年)に地震で破損し取り壊された。 続く2代目はコンクリートで再建されたが関東大震災によりわずか半年で崩壊(何だったんだ2代目!)。 灯台には登れるようになっていて、遮蔽物がないので景色は最高だ!
芸術の秋を堪能したい方には
園内には「横須賀美術館」もある。「環境全体が美術館」をコンセプトに設計され、前は 東京湾、後ろは観音崎の自然の森という環境の中で、横須賀にまつわる作家の作品や海をテーマにした作品、また、週刊新潮の表紙絵を担当していた谷内六郎氏の作品を楽しめる。 開館時間 :10:00~18:00 休館日 毎月第1月曜日(祝日開館) 12月29日~1月3日
浦賀水道は船の博物館!
2013年フランスの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で観音崎は一つ星の評価を得た。その理由が東京湾を大型船が出入りする風景を望める点。観音崎でシップ・ウオッチングを楽しむ場合は東京湾海上交通センターのサイトで大型船入航予定をチェック!一週間前から,全長160m以上の船の入航予定時刻・船名等を知ることができる。
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ほとばしる、船への熱い思い。。 そんな思いが、「よこすか海軍カレーパン(海軍=船)」→「九州屋(船の形のオムライス)」→「浦賀ドック跡地」→「渡し船」→「愛宕山(咸臨丸)」→「観音崎(灯台&府船の往来)」の旅へと導いてくれた。 「満足」の2文字を抱いてこれにて旅は終わり。 と行きたいところだけど、いやいやまだまだ。 ”大きな船に乗りたい!” よし、浦賀からタクシーで10分ほどで行かれる久里浜からフェリーに乗ろう!
快適な船内で過ごすもよし。デッキで開放感に浸るもよし
久里浜から金谷までは約40分。 船内には売店もあるし、ゆったりとした椅子に座って船旅が楽しめる。天気がよければ、デッキで雄大な海と空を眺めながら心地よい風と戯れるのも一興。
かもめにかっぱえびせんを。。
いつの頃からか航行中の「カモメへの餌やり」が話題になっている。餌は「かっぱえびせん」で、船内の売店で売っている。 カモメが「かっぱえびせん」を好む学術的根拠があるのか、また、カルビー以外の「かっぱえびせん」でも代用できるか、更には、塩分50%カットとか山わさび味とかノーマル以外の味でどうかはわからないが、とにかく「かっぱえびせん」らしい。 個人的には5月に失敗したのでリトライしたい。
ここから先は何れまた……
やがて船は金谷に到着。 ここからは鋸山など、千葉県内の散策が始まるのだが、それはまた何れ。 以上、「浦賀 船に思いを馳せてコース with オムライス」でした! おつきあいありがとうございました♪