
医聖「華岡青洲」生誕地 麻酔薬の歴史に触れる
和歌山医聖「華岡青洲」生誕地 麻酔薬の歴史に触れる
江戸時代の外科医 華岡青洲 生誕地 紀伊国那賀郡名手荘西野山村(現:和歌山県紀の川市西野山) 手術での痛みを和らげ、患者の命を救いたいという思いから麻酔薬の開発をはじめ、 曼陀羅華(まんだらげ)の実(チョウセンアサガオ)、草烏頭(そううず、トリカブト)を主成分とした6種類の薬草に麻酔効果があることを発見し、人体実験など様々な苦悩の末、全身麻酔薬「通仙散」を完成。 世界で初めて全身麻酔を用いた手術(乳癌手術)を成功させた偉人。 現在、和歌山県紀の川市西野山には華岡青洲の顕彰施設「青洲の里」が設立されています。
-
春林軒は、華岡青洲の住居兼病院・医学校。 世界初の全身麻酔の手術が成功したことで青洲の名が全国に知られ、汽車や自動車のない時代にも関わらず、大勢の患者が青洲に診てもらうためやってきました。 また、後輩医師の育成のため医学校・医塾も開設、全国から青洲の外科医術を求めて入門希望者が集まり、多くの優れた外科医を輩出しました。 現在は青洲と春林軒を紹介する施設として公開されています。
-
春林軒入口
外観の写真OKですが、建物の中や展示物は写真NGです。 入館料は600円。毎週火曜日休館。
-
春林軒 主屋
春林軒の中心となる建物。内部には診察控室・診療室・手術兼薬調合室・婦人手術室等の医療施設をはじめ、客間・奥居間・居間・炊事場などの家族の絆や人々との交流を深めた空間が再現されています。主屋と蔵は青洲の時代の建物を使用しています。
-
病室
重病や手術後間もない患者さんが入院していた病室。その他の患者さんは近隣の農家や宿に泊り通っていたそうです。
-
その他 馬小屋など
用務室や馬小屋、米倉兼看護婦棟、南長屋(門下生の部屋や薬を煎じるための炉、薬調合所)などが見学できます。
-
記念碑
敷地内には華岡家発祥之地記念碑が建立されています。
-
-
青洲の里は、「春林軒」を中核として、蔓陀羅華(まんだらげ)の花をモチーフにデザインされたフラワーヒルミュージアム、華岡青洲顕彰記念公園、薬草園や花壇を散策できる敷地面積13,157平方メートルのふるさと農園があります。 フラワーヒルミュージアム内にある展示室には、実際に使用した手術道具など遺品や記録が展示されています。フラワーヒルミュージアムへの入館は無料ですが、展示室への入館は春林軒とのセットになっています。 JR名手駅から徒歩20分。高台にあるためお車でのお出かけ、または駅からタクシー利用をおすすめします。
-
レストラン華
ランチタイムには地元野菜を使ったおふくろの味「健康おもてなしバイキング」や、青洲の妻の名にちなんだ『加恵さん弁当』もあるようです。 (写真はHPよりお借りしました)
-
華別館
レストラン華の別館。 祝会席や法要会席などの会合に適したメニューがあります。
-
ふるさと物産ショップ
地元農産物を使った手作りの食品など、ちょっぴり珍しいお土産物がおいています。とってもローカルですがたまには良いかも?
-
-
華岡青洲の妻、加恵の実家。 主屋・米蔵・南倉が国の重要文化財、敷地全域が国の史跡に指定されています。 JR名手駅から徒歩10分。青洲の里に向かう途中にあります。 入館無料・開館時間10時~16時・火曜日休館
-
「華岡青洲の妻」
1966年、和歌山県出身の小説家 有吉佐和子さんが創作した小説。美談として作られた小説ではありますが、青洲の実母や妻が青洲の医学向上のために自ら実験台になることを申し出、人体実験の末、母は死亡、妻は失明という犠牲を経て、全身麻酔が成功したということは事実のようです。
-
青洲まつり
毎年10月青洲まつりが開催されています。献身的な協力で青洲を支えた妻 加恵 の嫁入りを模した「青洲時代行列」は、こちらの旧名手宿本陣から青洲の里までの間で執り行われています。
-
-
青洲の里が設立された1999年にお隣に新築移転された和歌山県立高等看護学院。 入学すると青洲の里の無料入場券がもらえるという特典付き(笑)
-
JR和歌山線 名手駅 JR和歌山駅から40分・JR橋本駅から30分。 いずれも各駅停車 2両編成のワンマンカーに無人駅(たまに駅員さんいるかな?)