「地図から消えた島」は「うさぎ島」へ…歴史にふれる大久野島
広島「地図から消えた島」は「うさぎ島」へ…歴史にふれる大久野島
瀬戸内海に浮かぶ周囲4.3kmの小さなリゾートアイランド、大久野島。 風光明媚な瀬戸内海国立公園の中に位置し、キャンプや海水浴も楽しめるレジャースポットです。たくさんの野うさぎが暮らしており、いろんなメディアで「うさぎ島」として紹介されることも多くなりました。 現在は多くの観光客で賑わうこの島も、戦時中は毒ガスの製造工場が建てられ、その機密性により「地図から消された島」になったという歴史があります。 レジャーを楽しみつつ、廃墟や資料館を見ながら島の歴史にもふれてみませんか? 島は歩いて1時間ほどで回ることができますが、レンタサイクルの貸し出しもあります。オーシャンビューのお部屋で一泊して、のんびり過ごすのにもぴったりですよ。
合宿などにも使われる大きなリゾート施設で、島内で唯一の宿泊できるところです。テニスコートやプール、海水浴も楽しめます。 客室は全室南向きのオーシャンビュー!レストランでは、広島名物のたこを中心とした海の幸をふんだんに使ったメニューがいっぱいです。 お食事まではちょっと…という方は、喫茶「うさんちゅ(兎人)カフェ」もありますよ。
レンタサイクル貸し出しポート
休暇村のフロント横がレンタサイクルの受付場所。利用した後はここ、休暇村に戻って返却します。 島内はよく整備されたサイクリングコースがあるので、自転車で回るのがおすすめ…ですが、くれぐれもスピードの出し過ぎにはご注意を。 島内はちょこちょこアップダウンがありますので、夏場は水分補給も忘れずに。
休暇村売店
休暇村の中で販売されている駅弁ならぬ「島弁」は、瀬戸内海の鯛をふんだんに使った鯛めしです♪ お弁当を買って、高台で休憩しながら海を眺め、お弁当を食べるのもいいかもしれません。
多目的広場
休暇村の前に広がる多目的広場は、一番のうさぎスポット!人によく慣れたうさぎたちがのんびり過ごしているので、自転車で通行する際は十分注意してくださいね。餌はあげてもOKですが、お菓子やパンなどあげてはいけないものもありますので、できればお野菜などを準備しましょう。
島全体をぐるっと一周できるよう、サイクリングコースが整備されています。島内は歩いても1時間程で回れる広さですが、日帰りで回るのであれば自転車がおすすめです。 レンタサイクルでもノーマルタイプ以外に段速付きや電動アシストタイプのものもありますので、体力に合わせて選びましょう♪ 島内は事故防止のため、自転車で回る場合は時計回り(右回り)の一方通行と決められています。展望台への階段は利用できませんので、階段下に自転車を停めて行きましょう。
昭和4年に毒ガス製造の工場が作られ、たくさんの住民が危険物を取り扱っていると知らずにこの島で働き、多くの犠牲を生みました。 実際に使われていた防毒マスクや工具、兵器の断片、ガス製造設備の一部などを間近に見ることができ、地図から消されたという意味を感じ取ることができます。 小さなお子さん連れならカットしても良いと思いますが、戦争の記録に目を通す勇気のある方は、ぜひ手記もあわせて読んでいただきたいところです。(館内は撮影禁止です)
長浦毒ガス貯蔵庫跡
休暇村からわりとすぐのところにある、比較的大きな施設。貯蔵庫としては島で一番の規模だったようです。 今は貯蔵タンクはなくなっており、外側の基礎だけが残っています。もちろん立ち入ることはできませんが、除毒のために火炎放射器で焼き払った黒い壁面が見え、凄惨さを間近で感じることができます。
中部砲台跡
日露戦争前の1900年頃、旧陸軍によって築かれた砲台跡が今でもほぼそのままの姿で残っています。芸予要塞の一部として置かれたものの、実際に発砲することなくその役目を終えました。
兵舎跡
こちらは島内に残る廃墟の中でもめずらしく、中に立ち入ることができます。要塞の名にふさわしい貫禄と雰囲気を肌で感じられる場所です。
発電所跡
島内でもかなり大きい廃墟のひとつで、中はものすごく広いのですが、かなり老朽化がすすんでいます。崩落の危険があるため、残念ながら現在は建物内への立ち入りは禁じられています。
毒ガス資料館の斜め向かいにある建物は、瀬戸内海国立公園の自然環境や島の歴史について学べる展示施設。 島内の中では比較的新しく作られた建物ということもあり、ふんだんに使われた杉の香りが心地良いです。日によっては、和紙作りなどの体験ができる工房もあります。
瀬戸内海は内海なので比較的波が低く、波打ち際で遊ぶのにもとっても適しています。このあたりの海は青く美しいので、眺めるだけでも癒されるはず! 夏休み営業期間は海の家が営業され、シャワーや更衣室も利用できるほか、浮き輪の貸し出しなどもあります。
船を降りたら、すぐ目の前に停まっている休暇村行きのバスを利用するのがおすすめ。休暇村に泊まらない人でも誰でも自由に乗車でき、運転手さんが島の説明や観光ポイントを教えてくれますよ。
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大久野島にアクセスするには広島県の忠海港か、愛媛県の盛港(大三島)からの船便しかありません。本数が少ないので、利用する際は事前に時刻表を確認しておきましょう! ちなみに、大久野島は一般車の通行が禁止されているので、車で来た場合は船に乗る前に駐車場に置いていく必要があります。 盛~大久野島まで片道210円、10分ちょっとの船旅です。