7組の豪華アーティストの共演!東京都庭園美術館で【装飾は流転する】展開催
2017年11月18日(土) 〜 2018年2月25日(日)
- 装飾の歴史をアートを通して学べる企画展
- 日本初紹介のアーティストの作品も登場!
- 世界的にも注目の作家たちの新作が多数ラインナップ
装飾は人類と共に常に存在してきた。弔いの儀式や呪術的なタトゥーなどに始まり、ときに形骸化しながらも、時代とともにまた新しい意味を伴い変化を繰り返し生き残ってきた。それはまさに生々流転と言えるだろう。
この展覧会には7組のアーティストたちが登場。彼らは年齢も国籍もジャンルもバラバラだ。その表現もゴシック装飾を施したダンプカーや、様々な文化圏の模様をリミックスした絨毯、窓のたたずまいからそこに住む人の生活や性格を想像した絵画などなど多彩なものとなっている。彼らは全く異なる時代や価値観を対峙させたり、実際には存在しない世界を思い描いたり、日常生活の中の「装飾」を読み取ろうとしたりしている。彼らの試みを見る時、私たちは装飾という行為が、生々しい現実を複雑なまま認識するために必要な切り札だということに気がつくのだ。
参加作家
ヴィム・デルボワ、ニンケ・コスター、山本麻紀子、山縣良和、髙田安規子・政子、アラヤー・ラートチャムルーンスック、コア・ポア
各作家について
ヴィム・デルヴォワ Wim Delvoye
1965年ベルギー・ウェルヴィク生まれ。現在ベルギー・ゲント及びイギリス・ブライトン在住
カトリック信仰の厚いフランドルで生まれ育ったデルヴォワは、美しい古典的な建築装飾を再構築する「ゴシック」シリーズを手掛ける一方で、消費社会を象徴する数々の挑発的なプロジェクトでも知られるアーティスト。近年、ルーヴル美術館やプーシキン美術館などでも個展を開催し、精力的に活躍している。2014年の横浜トリエンナーレで横浜美術館の前に出現した巨大な《低床トレーラー》で強烈な印象を残したが、実は日本での本格的な紹介は今回が2回目となる。今回は東京都庭園美術館の建築装飾とのコラボレーションとして「ゴシック」シリーズ、「スーツケース」シリーズ、「タイヤ」シリーズなどを紹介する。
ニンケ・コスター Nynke Koster
1986年オランダ・ハーストレヒト生まれ。現在オランダ・ハーグ在住
2013年ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、ハーグ卒業
建築のディテールをシリコーンゴムでそのまま写しとり、家具や彫刻に生まれ変わらせるアーティスト。アートとデザイン、時代や様式の境界を軽やかに乗り越えて制作される彼女の作品に触れるとき、観客は身体感覚をもって建築空間そのものを体験する。代表作となる《時のエレメント》は、1800年様式、新古典主義、ゴシック様式、アール・ヌーヴォーとそれぞれ異なる様式で建てられた、アムステルダムやデン・ハーグに残る歴史的建造物の天井や壁の装飾を写しとり、スツールにしたものだ。本展では、自由に座って楽しめる椅子として展示する。日本では初紹介のアーティストだ。
山本麻紀子 Makiko Yamamoto
1979年京都生まれ。現在京都在住
2005年京都市立芸術大学院・美術研究科・絵画専攻・構想設計修了
参加者を巻き込むプロジェクトを数多く手がける現代美術家。日常に埋もれて
しまった事象や人が無意識に行う行為に焦点をあて、フィールドワークやリ
サーチ、ワークショップを通じて対話を行い、それらを顕在化させている。
今回は山本がロンドンで制作した《Through The Windows》の連作を展示。それは見知らぬ人の家の窓を通して見える部屋の様子から物語を想像し、その窓の絵と物語を携えて突然住人を訪ねるというものだった。現在、庭園美術館の近隣でも同プロジェクトを展開中。白金台に住む人々の窓から、山本は何を読み取るのだろうか?
山縣良和 Yoshikazu Yamagata
1980年鳥取生まれ。現在東京在住
2005年セントラル・セント マーティンズ美術大学卒業
ロンドン留学中にジョン・ガリアーノの デザインアシスタントを務めた後、帰国。2007年に「writtenafterwards(リトゥンアフターワーズ)」を設立。装飾性が高い(もしくは過剰な)造形だけではなく、ファッションの意義や起源に言及するメタ的な視点に立った服作りが、ファッションのみならずアートの分野でも注目されている。本展ではwrittenafterwardsのこれまでのコレクションを振り返りながら、最新コレクション3部作《Flowers》を中心としたインスタレーションを展示する。
髙田安規子・政子 Akiko & Masako Takada
1978年東京生まれ。現在東京在住
2005年、ロンドン大学スレード校美術学部修士課程修了
一卵性双生児のアーティストユニットで、共同制作を行っている。自然の風景や建造物などの大きなものをチョークや糸巻きなど小さな日用品で表現したり、高価な美術工芸品を安価な材料で表現したりと、尺度や基準をゆるがす作品で見る者を驚かせている。本展でも新作を制作するほか、旧作を旧朝香宮邸のあちこちに配して、インスタレーションを作り上げる。
アラヤー・ラートチャムルーンスック Araya Rasdjarmrearnsook
1957年タイ生まれ、現在チェンマイ在住
バンコク・シラパコーン大学グラフィックアーツ専攻修士課程修了後、1994年にドイツ・ブラウンシュバイク大学で修士号取得
タイの古都チェンマイを拠点とする、東南アジアを代表する映像・写真作家。個人的な体験や対話に基づいて生まれる作品には、自身のアイデンティティや、生と死、個人と社会といったテーマが描かれている。代表作《授業》(2005)を含め、身元不明の遺体と生きている人々との関わりを描いたシリーズが多くある中で、今回は《タイ・メドレー》(2002年)を上映する。
コア・ポア Kour Pour
1987年イギリス・エクスター生まれ。現在ロスアンジェルス在住
2010年オーティス・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン卒業
ペルシャ絨毯の修復職人であったイラン系イギリス人の父を持つポア。幼少時代の記憶と結びつくペルシャ絨毯にインスピレーションを得て、異なる時代や文化圏のモチーフを引用あるいはリミックスしながら描き出すペインティングのシリーズで知られている。『フォーブス』誌の「30歳以下の注目の30人」にも選ばれるなど、近年特に注目されている作家だ。日本で紹介されるのは、今年ギャラリーMISAKO & ROSENで開催されたグループ展に続いて2回目。代表作のペルシャ絨毯のシリーズを展示する。
ホリデー編集部からのコメント
普段なかなか考える機会の少ない「装飾」ですが、アートを通してなら楽しく学ぶことができそうですね!2月25日までの開催なので、興味のある方はお早めに!
開催場所
イベント情報
装飾は流転する 「今」と向きあう7つの方法
開催期間
2017年11月18日(土) 〜 2018年2月25日(日)
※休館日:第2・第4水曜日
開催時間
10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで。)
料金
一般:1,100(880)円
大学生(専修・各種専門学校含む):880(700)円
中・高校生・65歳以上:550(440)円
*( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。
*小学生以下および都内在住在学の中学生は無料。
*身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者一名は無料。
*教育活動として教師が引率する都内の小中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)。
*第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料。
*前売り券e+(イープラス)にてオンライン販売。 http://eplus.jp
主催者
公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館
写真一覧
果実園リーベル
東京都目黒区目黒1丁目3-16 プレジデント目黒ハイツ 2階
【4巻20話登場】 モーニングメニューが豊富なフルーツパーラー。フルーツ...
スターバックス コーヒー 目黒店
東京都品川区上大崎2丁目25-2 新目黒東急ビル
スターバックス本社のあるビルの1階の店舗。珍しい豆を扱う「スターバックス...
カフェ ドゥー (Café Deux)
東京都品川区上大崎2丁目15-14 高木ビル 1F
雰囲気最高。マスターが入れてくれるサイフォンコーヒーが◎
SWITCH COFFEE TOKYO
東京都目黒区目黒1丁目17-23
自家焙煎のコーヒー専門店。 純粋にコーヒーを味わうお店なのでスイーツなど...