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写真芸術の先駆者!「杉浦邦恵 うつくしい実験 ニューヨークとの50年」展が東京都写真美術館で開催

2018年7月24日(火) 〜 2018年9月24日(月)

ポイント!
  • ニューヨークで写真芸術を極めた杉浦邦恵による展覧会が開催!
  • 芸術分野で写真を用いる学生の少なかった1960年代から写真芸術に注目
  • 写真の伝統を破り、絵画との融合を試みた洗練された表現は必見

《電気服にちなんで Ap2》黄色  2002年  黄色で調色されたゼラチン・シルバー・プリント   東京都写真美術館蔵
《電気服にちなんで Ap2》黄色 2002年 黄色で調色されたゼラチン・シルバー・プリント 東京都写真美術館蔵

東京都写真美術館は、「杉浦邦恵 うつくしい実験 ニューヨークとの50年」を2018年7月24日(火) 〜 9月24日(月・振休)の期間で開催。

写真芸術にいち早く注目した杉浦邦恵

杉浦邦恵は1963年、20歳の時に単身渡米し、シカゴ・アート・インスティテュートで写真と出会う。留学当初、写真を専攻する学生は杉浦をのぞいて殆どおらず、美術学校では絵画や彫刻がまだ主流という時代だった。しかし彼女は、表現としての写真の可能性にいちはやく注目し、実験的な手法によって制作をおこなっていく。魚眼レンズによる画像の歪み効果の使用や、人物と風景のモンタージュ、ソラリゼーション、モノクロとカラー・ネガの併用など、制作のプロセスを重視した表現形式を作家は最初期から模索してきたのだ。

《飛び跳ねる D ポジティブ》1996年 黄色で調色されたゼラチン・シルバー・プリント  作家蔵 Courtesy of Taka Ishii Gallery
《飛び跳ねる D ポジティブ》1996年 黄色で調色されたゼラチン・シルバー・プリント 作家蔵 Courtesy of Taka Ishii Gallery

杉浦的表現の魅力に迫る

1967年ニューヨークに拠点を移した杉浦は、写真の伝統や因習を破ろうとする試みを本格的にすすめていく。アクリル絵の具やカンヴァスを作品制作に取り入れるなど、写真と絵画を融合させる手法を展開し、ポップアートを始めとする60年代以降のアメリカのアート・シーンを背景にその渦中に身をおきながら、杉浦の表現形式は洗練され続けていく。いっぽう、写真は光によって描かれるメディアである、という根源的な視点に立ち、伝統的なフォトグラムの手法をもとに、植物、動物、人間へとモチーフを発展させながら、独自の様式を生み出す。本展ではその50年を超える足跡をたどるとともに、杉浦の表現の先駆性と独自の世界観をとらえ、作品自体の魅力に迫る。

《ジェームス D ワトソン Dp2》 2004年 ゼラチン・シルバー・プリント 作家蔵
《ジェームス D ワトソン Dp2》 2004年 ゼラチン・シルバー・プリント 作家蔵

対談イベントも多数開催

対談シリーズ(1)

2018年7月27日(金) 18:00 〜19:30 
あがた森魚(ミュージシャン・映画監督)×杉浦邦恵
定員:50名
会場:東京都写真美術館 1階スタジオ
入場料:無料/要入場整理券
※当日10:00より1階総合受付にて整理券を配布。

対談シリーズ(2)

2018年9月22日(土) 14:00 〜15:30 
椹木野衣(美術批評家・多摩美術大学教授)×杉浦邦恵
定員:190名
会場:東京都写真美術館 1階ホール
入場料:無料/要入場整理券
※当日10:00より1階総合受付にて整理券を配布します。

杉浦邦恵によるレクチャー

2018年8月4日(土) 14:00 〜15:30
定員:50名(整理番号順入場/自由席)
会場:東京都写真美術館 1階スタジオ
入場料:無料/要入場整理券
※当日10:00より1階総合受付にて整理券を配布します。

担当学芸員によるギャラリートーク

2018年8月3日(金) 14:00 〜
2018年8月17日(金) 14:00 〜
2018年9月7日(金) 14:00 〜
2018年9月21日(金) 14:00 〜
会期中の第1・第3金曜日の14:00より担当学芸員による展示解説を行う。
展覧会チケット(当日消印)をご持参のうえ、2階展示室入口にお集まりください。

ホリデー編集部

ホリデー編集部からのコメント

絵画等に比べてまだまだ歴史が浅い写真芸術の歴史を紡いできた一人の杉浦邦恵の作品は必見!

開催場所

イベント情報

「杉浦邦恵 うつくしい実験 ニューヨークとの50年」

開催期間

2018年7月24日(火) 〜 9月24日(月・振休)
休館日:毎週月曜日
ただし、9月17日、24日は開館、9月18日は休館

料金

一般

900(720)円

学生

800(640)円

中高生・65歳以上

700(560)円
※ ( )は20名以上団体、館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引、館年間パスポートご提示者(公式サイトのご利用案内をご参照ください)
※小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※第3水曜日は65歳以上無料
※7月26日(木) 〜 8月31日(金)の木・金18:00〜21:00は学生・中高生無料/一般・65歳以上は団体料金。各種割引の併用はできません。

写真一覧

  • 《電気服にちなんで Ap2》黄色  2002年  黄色で調色されたゼラチン・シルバー・プリント   東京都写真美術館蔵
  • 《飛び跳ねる D ポジティブ》1996年 黄色で調色されたゼラチン・シルバー・プリント  作家蔵 Courtesy of Taka Ishii Gallery
  • 《ジェームス D ワトソン Dp2》 2004年 ゼラチン・シルバー・プリント 作家蔵