Café de Sept 7
東京都世田谷区代沢5丁目36-11店内はどこかパリのキャフェのような雰囲気を漂わせており、壁には外国のポスターやレコードがかかっている。下北沢でデートをするならば、ここを選んでもいいだろう。
問題のつまみは、ラムのソーセージである。赤ワインと共に食すのがいいだろう。なぜならうまいから。それ以上のゴタクは必要ない。
ラムと聞くとその独特の臭みを警戒する者もいるだろうが、心配する必要はない。それらはむしろ旨味へと転生し、この長細く光沢を放つ料理のなかへ凝縮されている。
肉の汁どもが口の中で溶けてゆく。つづいて地平線の向こうからスパイスがやって来て、俺の舌をやさしく刺激する。心の底から、世界への感謝の念が湧いてくるひと時であった。