ここ大籠は東北では最大級の隠れキリシタンの里でした。 同時に弾圧も苛烈を極め、想像を絶する数の信徒が処刑されました。 当時の記録と隠れキリシタン文化を今に伝える資料館です。
キリシタン大黒
ぱっと見てもじっくり見ても大黒・恵比寿の像にしか見えません。 実は大黒の横向きに持った小槌が十字を象っているのです。
厨子本
本をくり抜いて作った携帯イコン。
突然ですが時系列で言うと昨夜に飛びます。 ここ大籠はバスが通っているのですが本数が少なく、さらに土日は本数ががくんと減るため、歩きの旅だと訪れるのにやや苦労します。 そんなわけで今回の旅の日程上、夜の山道を20キロほど歩いて大籠に向かっています。 その道々でかつての悲劇の跡を巡ることになりました。
牧草地の片隅
まずは最初の慰霊碑、ハシバ首塚。
首塚の石
この石に斬首となった首を吊るしたと伝えられています。
嘉永17年(1640年)、ここで94人もの信徒が処刑されました。 ここ大籠には、他にも多数の処刑場跡が存在しています。
塚
小高い塚の上には、マリア像やクルスが並ぶ。
別名無常の辻。 実に178人の命がここで奪われました。
石像
跡地には慰霊のためか石の像が並んでいます。 これは石仏なのかカモフラージュしたキリスト像なのか、風化が進んでいて私には判別できません。
闇の中を歩くこと5時間、ようやく目的地のキリシタン資料館にたどり着きました。 ベンチがあったので5時間ぶりに座ろうと思ったのですが、この先クルス館と書かれた階段があるのを発見。 ここで休むともう立ち上がれない気がします。 行ってみましょう。
頂上
階段は三百段以上ありました。 さすがに限界が近い。 真っ暗で先が見えないのも精神的にキツい。
夜のクルス館
頂上はちょっとした広場になっていました。 その中央にあった建物。 教会?
東屋にて
広場の角に東屋を発見。 倒れ込むように座る。 さて、処刑された信徒の方への哀悼と敬意の場ではありますが、今は生の喜びを噛みしめさせていただきます。 あああビール断熱シートに包んどいたからまだ冷えてて幸せ…!
野宿
囲炉裏の様な形の東屋。 スペースが狭いので丸くなって眠る。 トイレもあって快眠できました。
朝
おはようございます。 朝方一雨来たみたいで、東屋で寝て正解でした。
クルス館へ
鍵が開いていたので中へ。 入って正面にはキリスト像。
両脇には
キリストを見つめる胸像。
反対側
なんかここ既視感がある気がする。
螺旋階段の先には
あー…アレだ。
鐘
バイオハザードの建物っぽいんだここ。 胸像動かしたら何かスイッチが入りそうだし、鐘鳴らしたら何かイベント起きそうだし。
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受付の方は非常に親切で、大籠の見どころも色々教えていただきました。 色々と申し訳ない気分になりつつ、朝の大籠散策へ。
1952年に建てられた教会。 現在は定期的に巡回が来る以外は無人となっています。
聖母子像
晩夏の日差しの下で。
丸窓
特徴的な丸い窓。 これは、かつて教会が役所を兼ねていた時代の名残りと資料館で聞きました。
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隠れキリシタンが山中の洞窟に作った礼拝堂跡。 ここ大籠でも最も神秘的と言っていい場所ですが、私有地にあり現在は立入禁止。 かつて公開していた時に山火事が相次いだからだとか。 タバコポイ捨て、ダメゼッタイ。
でも気になるので
ギリギリ問題ないとこまで行ってみます。
ここまで
ここから先はたぶん私有地。 そして夏場にこの藪を突破する性能は無い。 引き上げます。