散策に最適!穏やかに時間が流れる松代を歩く
長野散策に最適!穏やかに時間が流れる松代を歩く
松代にやって来たのはこれで通算二度目になります。前回は悪天候で象山にある松代大本営オンリーの観光でしたが、今回は多少余裕を持ってお昼前後の時間を確保した上で「松代の町並を散策して巡ろうではないか」という企画になります。とはいえ松代の事情も何も、右も左も分からない素人衆なのはいつものこと。何に出会うかまるでわからない行き当たりばったりの旅なのであります。
今回一番興味があったのはこの奇妙な屋根です。正面につけられているのは六文銭。真田氏の家紋なのであります。大棟上両側に取り付けられた天に昇るがごとく鯱。物見窓も無いということは城でもない。一体何かというと、実はお寺なのであります。それも真田家の菩提寺なのであります。長国寺も場所はま松代観光中心からやや東に離れていて狭い住宅街の中。広い駐車場があるのでお車で問題ありませんが、周囲の路地が狭いので充分にお気をつけて。 その他の写真はこちらへどうぞ(猫耳ブログ)→
山門の屋根が傾いているのです
山門を通して本堂を撮ろうと思ってもなかなか垂直が出ません。よく見たら山門の屋根自体が相当傾いているのです。
本堂の全景ですね
屋根の上が少々違和感ありますが、正面から見れば立派な寺の本堂です。なかなかいいアクセントになっているようです。w
本堂裏には開山堂
この開山堂は松代真田家三代目の霊家として作られたそうです。
今回松代をぐるり歩いて一番良かったのがこの松代藩文武学校。写真を見て分かるかと思いますが、何の装飾もありません。押し付けがましい解説も殆ど見かけません。観光客が少ないせいもあってとても静かなのです。外はそれなりに暑いのに槍術所の床は凛として冷たく気持ちいいので、誰も見てないと思って道場のどまんなかでゴロリと大の字で寝てみました。天井の梁も力強く複雑で眺めていて飽きません。床があまりにも快適なのでもう少しで寝てしまいそうでした。危ない危ない。
一番敷地的に広い弓術所
遥か向こうに見えるのが的です。この場から的に向かって弓を射るんですね。弓道場に入ったのは初めてですが、カッコイイんですよ。
やや狭い感じの剣術所
剣術の剣とは剣道なのでしょうか。槍術所や弓術所と比べるとやや狭いかなという印象。
学校敷地内に各建物が点在
敷地内に各道場と学問所、それから宿泊所なのかな、そういった建物が点在しているイメージです。
こちらは文武の「文」です。
敷地内でひときわ大きな建物が文学所。広い玄関の向こうには畳敷きの広間が見えます。玄関横は事務方の詰め所だったようです。
ここがメインの教室かな
ここにずらりと正座して学問に励んだんだろうね。とにかく広いです。
台所でしょうか
板張りで屋根が高い一室があります。奥に勝手口がある所を見ると台所だったのかも。
個室もあります
台所を挟んだ向こう側には個室が数多く集まってます。師範の控室とか個人教授とかでしょうか。
隣りにあるリアルな学校
文武学校のする隣りにあるのがリアルな現役の学校。すごく綺麗で広いんです。こんな教室に通いたかったね。
真田邸は松代観光の目玉の一つ。松代に来たらとりあえず真田邸へ案内されるらしい。屋根の鬼瓦もしっかり六文銭が入ってます。場所は松代城址の南側。真田邸の北側に無料の駐車場があるのでしっかり利用します。ちなみに「真田邸」と「真田宝物館」と「文武学校」はそれぞれ有料ですが、お得な共通券があり、利用した日は400円でした。
敷地がものすごく広い
真田邸というくらいなので、そこらの民家かと思っていたらトンデモなく間違い。見渡すかぎりの土塀全てが敷地なのです。入口門は遥か先。
ようやく玄関に到着
長い壁沿いに歩いてようやく入口に到達しました。玄関は堂々としたものです。この時たまたまですが自分の前にガイド付きの一行が居たので説明を遠くから聞きながら内部探検出来ました。
やっぱ和室はええねぇ
外は暑いのに家屋の中は涼しいし、何より風が通るので快適なのです。このような建物を見学するとき、可能なら上座に座ってみるといいです。
同じ柄のふすまが続く
廊下も全て畳が敷き詰めてあり、両側に小部屋が続いています。灯りが付いている辺りが寝所。
天井までも柄付きってどうよ
真ん中に座ってみるとわかるのですが、四方八方しかも天井までもが同じ柄。かえって落ち着かないのではなかろうか。
中央は広い庭になっている
家屋の南側には整備された庭が広がっていました。そこらの茂みに御庭番が隠れていたりして。
蔵が多いんです
庭をぐるり囲むように複数の蔵が建てられています。中に入れるのかと思ったらしっかり施錠されてました。
壁の続き
これは町をぐるりと廻って反対側から見た真田邸。このような壁で囲まれています。
名前からもわかる通り真田家に関する資料館ってとこです。当初、真田宝物館には入ろうかどうしようか微妙なところでしたが、共通券で入れるというのでやって来ました。場所は真田邸からすぐ近くです。結果的に言うと、甲冑や武器類などがズラリと展示されていて、結構見入ってしまいました。
真田公園というらしい
真田邸も真田宝物館も真田公園の一角ということになるんだろうね。この道を通って移動します。
本来の話、「城」はとても好きなのですが「城跡」はあまり興味が無いのであります。だって、何もないし。それがたとえレプリカであろうと資料館であろうと天守閣があってなんぼでしょう。しかし今回なぜわざわざ「城跡」へ足を運んだのかというと、ここで映画「清州会議」のロケが行われたから。映画「清須会議」というのは早い話織田信長亡き後の織田家をどーするという会議が清須で行われたという映画。確か大泉洋が出演してたっけね。現地には何も無いのはわかってるけど、一種「聖地」としてロケ地を見たかったというわけです。入場無料。
この角度がいいね
この辺りだけ見てるととても何も無いなんて思えない。大きな城に見えるから不思議。
立派な城門
新しく作ってある門なのでふるさとか歴史とかはありませんが、立派でしかも綺麗。それで充分でしょ。
この辺りの石垣がリアル
正面の揃いすぎている石垣は嘘っぽいけど、この辺りの不揃いな石垣はもしかするとリアルかもしれない。
幕末の松代藩藩士である佐久間象山が創設した神社なのかな?歴史的にはそれほど古く無いようです。最初地図で見た時こじんまりとした神社かなと思ってたら何が何が、立派な神社で驚きました。
佐久間象山先生像
鳥居の前、向かって左側には馬を駆る象山先生の像がありました。
象山先生生誕の地らしい
鳥居とか像とか立派だなと思ったらこちらはペンキが剥げたかのような看板です。本当にココなのでしょうか。
拝殿にやってきました
せっかくですので参拝してゆきます。ちなみこの象山神社にも御朱印があるようです。ご入用の方は左側の社務所まで。
立派な狛犬
狛犬のサイズが通常見掛けるものより大きく迫力サイズなのであります。
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象山神社参拝後、右を見るとまたしても見学できそうな民家っぽい建物があります。説明によるとここで幕末に活躍した佐久間象山がここで様々な志士と密談を交わしたと言われています。
結構リアルな民家
建物としてはそれほど大きくありません。普通に誰かが住んでいそうな雰囲気です。入館無料。
電気の実験ですか?
ここで電気の実験をしたかのような説明があります。
松代城址の南側に池田満寿夫美術館がありました。長野県出身の国際的アーテイストですね。どのような活躍されてたのかよく知らないのですが、名前に聞き覚えがあったので立ち寄ってみました。
樽見鉄道の車体ですね
樽見鉄道というのは岐阜大垣市から薄墨桜で有名な樽見まで繋がる鉄道。その車体のデザインが池田満寿夫氏であるのは岐阜では有名。
池田満寿夫美術館に訪れたもう一つの理由はそのすぐ隣りにある和菓子店。この時、昼飯を完全に食べそこねてハラヘリでした。その腹を甘いもので癒やす何かを探しにやってきた次第。店内の無料冷たいお茶サービスは乾きを癒してくれました。
どら焼きが美味しかった
恐縮ながらつまみ食い程度なので大きな箱入りは購入できません。単品でいくつか見繕って頂きました。どら焼きはまるで出来たてみたいにしっとりして美味しかったです。
現在は廃線になってしまってますが、長野電鉄屋代線の松代駅が現在もそのままの姿で保存されています。電車が動いていた頃に来てみたかった。
レトロな内装
足を一歩踏み入れるとまるでタイムスリップしたみたいな気分。何の飾り気がないところがいいんですよね。今でもロケで使用できそうです。
ホームの外側には車
今にも電車がやってきそうですが、鉄道の軌道があった辺りは現在駐車場になっています。
松代の表通りを歩いていて見つけました。民家を改装したロケーションバッチリのゲストハウスです。帰宅してから調べてみると、この時点でまだオープンして一ヶ月程だったようです。ちなみに宿泊は全て男女別ドミトリーで、個室は無いようです。このような宿は大好きです。いつか利用したいですね。
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松代に点在する古い建物の一つ。入館無料なので堂々と入ってみます。門構えが立派です。
農家のような屋根
こちらが母屋ですね。屋根だけ見ると何だか農家みたいな雰囲気があります。
屋根に猫の胸飾り
写真を取るならアレを撮ってけと言われたのに撮るのを忘れてました。いわゆる鬼瓦の一種なのですが、猫の顔にすることでネズミから守る、だっけな。確か。
やってみますか?
投扇興というのはたまにテレビでも見掛けるお座敷遊び。それを無料で体験とあるので、そーっと覗いてみました。
こちらはイメージですw
それで実際にやってみました。やはりね、扇子を真っ直ぐ飛ばすのは難しいんですね。力を入れるほどダメです。何はともあれ貴重な体験させて頂きました。
こちらも松代に数ある公開住宅の一つですが、有料なのです。それだけの理由で面倒になりパスしてしまいました。最初に購入した共通券で全部入れるようにすればいいのにね。
象山神社の近くにある象山記念館。残念ながら休館でしたが、開いていても恐らくパスしたかもです。これもやはりセット券の問題かな。3館共通とか5館共通とかのセット券にしてくれれば入ったかも。額は少なくても後からまたお金が必要ってのが面倒。
旅の楽しみは「地酒」です。見かけてしまったら必ず立ち寄ります。いつもですと、生酒を冷蔵したまま持ち帰るクーラーボックスを持っていくのですが今回は用意してありません。生でない酒から選んで見たいと思います。
地酒ワンカップが豊富
価格的に言ったら一升瓶が一番お得なのはわかってるけど、味がわからないし、何本も買えないので、近頃は小瓶あるいはワンカップを購入していきます。近頃は地酒のワンカップが増えてきてファンとしては嬉しい限り。
松代の町並は第一印象はとても静かな町だということ。長野市内に行く人は多くても松代に立ち寄る人はあまりいないのでしょうか。当日も日曜日なのに関わらず殆ど誰も歩いていません。そのせいなのか気軽に利用できそうな飲食店が殆どありません。おかげでしっかりと昼飯を食べ損ねたのであります。
旧白井家表門
殆ど門しかありません。中は観光案内所っぽい雰囲気でした。
文武学校の外壁
この壁の内側が文武学校でした。相変わらず誰も歩いていません。
立派な門
この辺りは武家屋敷が並んでいたみたいですね。同じような作りです。
この先が象山神社
右側に流れる水路が情緒あります。ただし、水量は少なく浅いので古川みたいな鯉が泳いでいるわけでもありません。右に曲がるカーブもいい感じ。
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長野県脱出直前、最後にありつけた昼飯です。長野インター出入口前にあったので飛び込んでしまいました。おかずやご飯等を別々に取るといういわゆる「めしや」です。腹ペコの我々にとって救いの神に見えました。
冷やし中華を注文
おかずを数点と、冷やし中華を注文。改めて思うと、案外安くて美味しいのです。ここでしっかり食べた後に長野を脱出して帰宅したのでした。