本好き必見!国分寺は村上春樹ゆかりの地だった!聖地巡礼の1日
東京本好き必見!国分寺は村上春樹ゆかりの地だった!聖地巡礼の1日
学生結婚をした村上春樹さん。ジャズ喫茶を始めて奥様と過ごした地が国分寺なのです。その場所について記述がある本も紹介しているので、ぜひ一緒に持って行ってみてください!さあ聖地巡礼の旅に出発です!
国分寺駅から1番近くて有名だった古書店。村上春樹の著書にもたくさん登場します。
古いけどなんだかかわいい。そんな本をセレクトしてくれています。やさしいご夫婦が笑顔でお出迎え。
かわいらしい児童書やえほんがいっぱい!
大人が行っても楽しめるような、懐かしい選書です。
もちろん村上春樹も。
やはり村上春樹由縁の地なので、本も充実。読んでみたい本を一冊、買ってみることにしますか。
村上春樹さんがオーナーとして奥様と始められたのが、ジャズ喫茶「ピーター・キャット」このトミービルの地下一階にあったそうですよ。今はレンタルルームになっています。
『村上朝日堂』より①
「…資金のことを言うと、僕と女房と二人でアルバイトをして貯めた金が二百五十万、あとの二百五十万は両方の親から借りた。昭和四十九年のことである。その当時の国分寺では五百万あればわりに良い場所で二十坪くらいの広さの、結構感じの良い店を作ることができた。…
『村上朝日堂』より②
…五百万というのは殆ど資本のない人間でも無理すれば集められない額の金ではなかった。つまり金はないけれど就職もしたくないなという人間にも、アイデア次第でなんとか自分で商売を始めることができる時代だったのだ。国分寺の僕の店のまわりにもそういった人たちのやっている楽しい店がいっぱいあった。…」
ピーターキャットのマッチ
当時はこのマッチを配って、学生たちに宣伝していたそうです。
『イアン・ブルマの日本探訪』より
「…彼らはあてどもなく自分たちの場所を作り上げようともがく。村上が陽子と一緒にジャズバーに隠棲することになったのもそれに似ている。写真家の松村映三は村上とは長い付き合いがあるが、いまだに村上の ことが分からないと言う。松村は私に、ピーターキャットは「時間が静止していた所だ」と評してくれた。…
『イアン・ブルマの日本探訪』より②
…そこは窓のない地下室である。昼の問は喫茶店で、夜になるとアルコールが出る。その薄暗がりの中で村上はジャズのレコードをかけ、飲み物を作り、皿を洗った。そして、アメリカの小説を読んだ。おしゃべりは陽子が受け持った。このバーであの年月を過ごさなかったら、小説家にはなれなかったろうと村上は確信している。…」
そろそろランチをしましょう。 ジャズ喫茶跡地の向かいにあるのが、こちら。村上春樹さんが住んでいた頃の雰囲気が残る喫茶店、ほんやら洞。 中村ラビさんという現役シンガーソングライターさんがオーナーで、いつも常連さんが賑わう場所です。 スパイスの味と香りが引き立つ、インド風のスパイしーチキンカレー!ご飯のうえのレーズンも意外と合う!すっきりラッシーも相性抜群!
老舗の喫茶店っぽい…!
もはや威厳すら感じさせるような不思議な佇まいですね
当時のほんやら洞
1960年代に起こったヒッピーブーム。世間には理解されにくいヒッピーたちが集う、そんな受け入れる風土のあるお店だったんだとか。。一度火事で全焼してしまったので、今の建物は建て替えたものなんです。
『村上朝日堂 夢のサーフシティ』
「…僕が昔やっていた国分寺の店は、南口の殿ガ谷公園(当時はまだなかった)のすぐ近くにありました。一階に旅行代理店があるビルの地下です。今どうなっているのか、僕は知りません。……近所の「グルマン」のカレーはなかなかおいしかったですよ。」…、…「国分寺というと、「ぐるまん」のカレーが好きでした。「寺珈屋」という喫茶店があって、カメラのエイゾー(梅竹下ランナーズ・クラブ副会長)もそこの常連でした。…」
村上春樹さんの国分寺での初めての住居は、二つの線路に挟まれたこの三角地帯にあったそう。ちょうど真ん中に丸い樹木があるあたりです。実際住んだら電車がうるさそうですね笑。でも緑豊かでとても爽やかな雰囲気の場所です。
『カンガルー日和』より①
「…「三角地帯」の両脇には二種類の鉄道線路が走っていた。ひとつは国鉄線で、もうひとつは私鉄線である。その二つの鉄道線はしばらく併走してから、このくさびの先端を分岐点として、まるでひき裂かれるように不自然な角度で北と南に分かれるのだ。…しかし住み心地・居住性という観点から見れば「三角地帯」は実に無茶苦茶な代物だった。まず騒音がひどかった。それはそうだ。…
『カンガルー日和』より②
…なにしろ二本の鉄道線路にぴったりとはさみこまれているわけだから、うるさくないわけがない。玄関の戸を開けると目の前を電車が走っているし、裏側の窓を開けるとそれはそれでまた別の電車が目の前を走っている。目の前という表現は決して誇張ではない。じつさい乗客と目が合って会釈できるくらい間近に電車は走っていたのだ。今思い出してもたいしたものだという気がする。…」
村上春樹さんが国分寺に住み始めて二ヶ所目のお住まいが、こちらのメゾンけやきです。建て替えされてしまいましたが、場所と名前は変わっていませんよ。
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今日の聖地巡礼の締めは!「ねじまき鳥クロニクル」を思い出させるような店名の珈琲店「ねじまき雲」。でも、店主さんは村上春樹を意識してつけたわけではないそうです笑。
通り過ぎないで!
一見、珈琲店には見えないこじんまりとした作りですが、扉を開けると・・・
秘密基地みたい
そとの車の走る音なんかも一気にシャットダウン。静けさに包まれた何とも言えない不思議な感覚にとらわれます。ぬくもりのある家具や作家さんの作ったオブジェがその空気を作り出しているみたい。おしゃべりしに来るのではなく、ひとり静かに考え事をしたり読書をしたりするのがおすすめ。 さっき買った本を読んでみたり、村上春樹の本に思いを馳せてみたり。
なっつラテ
エスプレッソに有機ピーナッツクリームとメープルを加えた至極の一杯です。
珈琲へのこだわり
コーヒー豆に合わせて、最適な抽出方法で淹れてくれるのです。おすすめは、「コーノブレンド 旋風」。 営業時間 14:00〜22:00 定休日 水 木
マナーにはお気をつけを。
2名以上では基本的にいけません。むやみに音を立てたり、長時間の勉強やPC作業も遠慮するよう注意書きしてあります。そうやって神聖な空間を作り出しているんですね。