
岐阜県加茂郡歴史探訪とショッピング
岐阜岐阜県加茂郡歴史探訪とショッピング
岐阜県加茂郡周辺は、観光地としてはちょっと地味な場所…。 でも歴史ファン、特に戦国時代が好きな方には興味深い、穴場中の穴場スポットです。 2017年、この地域を舞台とした戦国歴史漫画、”夕雲の城”も出版されました 全く偶然なのですがこのプランでは、”龍福寺””加治田城址””堂洞城址”など、”夕雲の城”の舞台になるスポットを紹介しています。 このプランの中心になるのは、加茂郡富加町です。 日本最古の戸籍、”半布里戸籍”ゆかりの町として知られています。 戦国の歴史を語る龍福寺、昔ながらの商家の佇まいを残す松井屋酒造、重要文化財の観音様で有名な清水寺。 そして、この土地でしか味わえないお土産やお食事どころをご案内します。 また、岐阜県加茂郡の富加町、川辺町、七宗町のスポットの他、少し足を延ばして美濃加茂市や御嵩町の気になるスポットも紹介しました。 このコースは、素敵なドライブコースでもあるので、ぜひ車でお出かけを…。
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江戸時代から続く古い佇まいの酒屋さん。登録有形文化財に指定されています。 今でも昔ながらの製法でお酒を造っています。 昔からある”睦鳥”の他、黒米酒、赤米酒などおいしいお酒ばかり…。 ご主人の酒向嘉彦さんは、地元富加町の歴史に関してはとても詳しい方です。 龍福寺~松井屋酒造場~清水寺を結ぶ、古い街道の面影を残す散策路(通称:加治田つれづれの小径)の見どころを教えていただきました。 お店の奥には、昔ながらの酒作り用品の並ぶ松井屋酒造資料館もあります。 2017年春にリニューアルしました。ぜひ見学を…!(資料館は酒造り期間中はお休みとなります。)
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江戸時代からの帳場
松井屋さんのお店の建物は、江戸時代中期のもの。岐阜県最大級の商家の建物だとか…。帳場もその頃の面影を残すものです。お店の古い建物はまだまだ現役で活躍中です。
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古い招き猫も…!
お店には古い招き猫の置物もあります。江戸時代のものだそうで、耳が大きくて、現代の招き猫とはちょっと違った風貌です。江戸時代から今日まで、ずっとこのお店を見守ってきたようです。
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お店自慢の「黒米酒」です
富加町でとれた黒米で作ったお酒です。黒米酒、赤米酒と2種類あり、味は微妙な違いがあります。お酒は昔ながらの道具と手法で丁寧に作られています。
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戦国ゆかりのお酒「加治田城」
戦国時代、佐藤紀伊守が城主だった加治田城にちなんだお酒です。”夏会えば涼しく、冬会えば暖かい”…と伝えられる紀伊守の人柄を思わせる味わいかも(?)ちなみに紀伊守はお酒が好きだったようです。
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夕雲の城ラベルのお酒
良沢、佐藤紀伊の守、八重緑など、戦国時代の富加町を舞台にした歴史漫画”夕雲の城”の登場人物が描かれたラベルのお酒が発売されています。 実は”夕雲の城”が登場した時、「こんなお酒があるといいのにな~。」と、思っていたところです。 歴史の旅のお土産にぴったり…! 自分のお土産にして自宅に飾ってあります。まだ飲んでいません。
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松井屋酒造資料館
松井屋酒場のお店奥の酒蔵は、古い酒作りの道具など展示する資料館になっています。酒造場の建物、酒造り用具などは、岐阜県の重要有形民俗文化財に指定されています。
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酒蔵開きのイベント
2月初旬の土曜日、日曜日は酒蔵開きのイベントがあります。2日間だけの限定生原酒を販売します。甘酒の無料サービスや、酒かすで漬けた香り高いうり漬けの販売もあるそうです。
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江戸時代の町屋の建物、松井屋酒造場のお店の一角にある小さなカフェです。残念ながら、しばらくの間休業とのこと…。 コーヒーなどの飲み物には、酒かすが香るパンやゼリーなどのおやつが付きます。 コーヒーと一緒に、酒屋さんならではの味も楽しめます。キャッチフレーズは、”のんびりコーヒー”。 運が良ければ、ご主人酒向さんから酒造りのお話しが聞けるかも…。
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店内は、酒造りのミニ資料館
カフェコーナーは、酒だるをリサイクルしたテーブルや、酒袋でできたお座布団が置かれていました。昔の酒造り用品なども飾られ、ちょっとした”街角博物館”。古い酒屋さん独特の雰囲気が味わえるカフェです。
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酒屋さんの手造りおやつ
おいしいコーヒーに添えられるおやつは、全部お店の自家製です。今日は、黒米米粉と日本酒のパンケーキでした。手造りおやつは季節により変わるそうです。
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戦国時代、加治田の領主だった佐藤忠能(通称紀伊守)が建てたお寺です。 紀伊守は、織田信長の美濃攻めの時、斉藤側から信長側に寝返り、加治田の街を戦火から守りました。 紀伊守の城であった加治田城は、どんなに激しく攻められても落ちなかった城、”却敵城”と呼ばれています。 この話は歴史漫画”夕雲の城”でドラマティックに描かれています。 紀伊守の肖像画や池田恒興の遺品も残されています。 檜皮葺の風格のある建物は江戸時代のもので、長い歴史を感じます。
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玄関も風格を感じます
龍福寺は観音霊場としても知られています。建物の多くは江戸時代のものだそうです。高い天井の玄関を入ると文化財に指定されている”雲板”がありました。
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佐藤紀伊守の肖像画
紀伊守の肖像画が残されていました。戦記物に描かれる激しい戦いとなった堂洞、加治田の戦いで勝利した後、紀伊守は出家しました。この龍福寺で、戦いで亡くなった人々の菩提を弔ったそうです。
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新緑の参道がステキ…!
参道の並木道は、ところどころに石がきの残る歴史を感じさせる道です。佐藤紀伊の守の生きていた戦国時代に思いをはせながら、ゆっくりと本堂まで上がっていきます。
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佐藤紀伊の守のお墓への道
龍福寺には紀伊守のお墓があります。「紀伊守の墓」と小さな道標があり、山のほうに奥へ奥へと進むとお墓がひっそりと鎮まっていました。このお墓への道、なかなか風情がありました。
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富加町で採れた食材を使ったお料理を提供するレストラン、地元の特産品など、すべておすすめ…! 季節の新鮮なお野菜の他、富加町ならではのお土産がいっぱいです。
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レストラン&カフェ
レストラン&カフェはゆったりしたスペースで落ち着ける雰囲気です。お米はもちろん、地元産の食材を使ったステーキ重、季節の野菜添えやソースカツ丼がおすすめです。
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プラス400円でデザートプレート
お食事にプラス400円でデザートプレートが付きます。自家製プリンを中心にフルーツ、ケーキ、アイスなど色とりどりのデザートが盛り付けられています。これで400円はお得です…!
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へぼ飯
へぼとは蜂の子のこと。蜂の子の入った炊き込みご飯です。昔から蜂の子は貴重なタンパク源だったとか…。蜂…?大丈夫かなぁと思いましたが、いただくと、とてもおいしかったです。
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富加町のお味噌
田舎風の手造りお味噌です。このお味噌を使うと、いつものお味噌汁がちょっとグレードアップするような感じで、最近、我が家ではいつもこのお味噌です。
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”とみぱん”の餡パン
富加町のマスコットキャラクター”とみぱん”の餡パンが登場しています。もっちりとした生地に富加町の特産、黒米が入っています。”とみぱん”の焼印もカワイイ~!
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スポット内のおすすめ
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松井屋酒造の前の道は、飛騨に続く街道です。 この街道を進むと清水寺の参道入り口があります。 木々の中の渓谷ぞいに上がっていくと、一番奥に清水寺の建物があります。 このお寺は、京都の清水寺と同じ、坂上田村麻呂の開基です。美濃西国33か所札所となっています。 周辺は公園風に整備され、新緑の時も紅葉の時も素晴らしい散策スポットです。
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清水寺十一面観音
重要文化財の十一面観音です。白洲正子さんの”十一面観音巡礼”でも紹介されています。公開は年1回、成人の日の午前中だそうですが、街歩きイベントなどで公開されることも…。詳しくは富加町の教育委員会に問い合わせを。
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清水谷川公園
清水寺の参道は谷川のせせらぎに沿って登って行きます。この参道付近が公園として整備され、素敵なお散歩コースになっています。季節の花も楽しめます。5月の連休にはシャガの花でいっぱいでした。
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滝の周囲はパワースポット…!
地元では清水寺の奥、池のほとりがパワースポットだと言われています。今回久しぶりに行ったら、「みなぎる気のエネルギーに触れましょう。心の安らぎが得られます。」という札がありました。
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加治田城跡への道
清水谷川公園からは、戦国時代、この地の領主だった、佐藤紀伊守の加治田城跡に登る道が続いています。途中からちょっと険しい山道になります。車は公園の駐車場に置いて登山靴で登りましょう。
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富加町の歴史関係資料を展示する資料館です。 日本最古の戸籍のひとつと言われる”半布里戸籍”を中心に、当時の村の生活の様子を紹介しています。 「堂洞軍記」の現代語訳など信長の美濃侵攻に関する資料も置いています。小さな資料館ですが、歴史に興味のある方にとって面白いところです。
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半布里戸籍
富加町は、現存する最古の戸籍の一つ、半布里戸籍ゆかりの地です。奈良東大寺の正倉院から発見された古代の戸籍のうち、ほぼ完全な形で残されていました。(資料館に展示してあるものはレプリカです。)
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戦国時代、信長の美濃攻めの時、激しい戦いがあった岸勘解由の城、堂洞城周辺は、今は大半がゴルフ場になっています。 信長に城を焼かれ、落城した様子は、「信長公記」「堂洞軍記」などの歴史書、そして歴史漫画”夕雲の城”にドラマチックに描かれています。 地元では、「ここ、今も出るらしい…。」と噂されていますが、「出る」のは武将の幽霊ではないのでご安心下さい。 出るのは…? 戦国時代の”焼き米”です…! 落城の時に焼けた堂洞城の兵糧米が、つい最近まで出土されたそうです。
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森の中のミュージアム。広大な敷地内にはいろいろな施設が点在し、一日遊べるスポットです。 企画展示室、地域の歴史資料を展示する常設展示室の他に、生活体験館、民具展示室、カフェもあります。 また定期的に朗読会やコンサート、歴史講座、植物観察会や料理作りなど多彩なイベントも開催しています。
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木作りのエントランスホール
広々とした明るく開放的なエントランスです。歴史漫画を購入するためミュージアムやってきたのですが、あまりの居心地のよさについつい長居をしてしまいました。
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展望台へ上がります
階段を上がるたびに視界が開けます。森の向こうには遠くの山々が…。最上階の眺めは素晴らしいです。猿啄(さるばみ)城址など信長の美濃侵攻ゆかりの砦も眺められました。
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歴史漫画「夕雲の城」をゲット…!
2017年、”夕雲の城”が出版され、ここでゲットしました。このプランで紹介する龍福寺、加治田城、堂洞城が舞台です。織田信長の東美濃攻略を漫画にしたもので、歴史資料編も充実しています。
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企画展、イベントも充実…!
企画展を見に行きました。信長、秀吉、光秀の書状がたくさん展示され、圧倒されました。歴史講座やイベントもあり、子供の日にはお隣の富加町のマスコットキャラクター”とみぱん”が鎧兜姿で登場しました…!
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「みのかも文化の森」にあった”ビーカフェ”が名前を変えて移転オープンと聞いて行ってみました。ちょっと奥に入った美濃加茂市、ほたるの里として知られる三和町です。古民家リノベーションしたカフェはとても居心地のいい空間が広がっていました。モーニングサービス、ランチも充実。”ビーカフェ”で人気だったアップルパイもあります。
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三和町の中心地…?
美濃加茂市三和連絡所からは1分のところです。このあたりには三和小学校、郵便局などもあり、三和町の中心街(?)みたい。中は古民家そのもの。思わず中をあちこち探検したくなりました。
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モーニングサービス
モーニングサービスは、トーストかサンドイッチ、サラダとたっぷりサイズのヨーグルト。こんな奥まった場所にあるのにモーニング目当てのお客さんがいっぱいでした。
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季節のしつらえ
お雛様の季節には、お店にはたくさんのつるし雛が飾られます。華やかな雰囲気でした。初夏には”蛍パフェ”も登場する予定だとか…。
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人気のアップルパイ
「みのかも文化の森」の”ビーカフェ”時代、大人気だったアップルパイは、移転後も大人気です。ただし、お昼からのメニューとなりますのでご注意下さい。
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富加町の近く、川辺町にある「ふるーつ大福」で知られている和菓子屋さんです。 国道41号線を下呂、高山方面に行くと見つかります。「ふるーつ大福」の他にも、期間限定のオリジナル大福があり、どら焼きも人気です。
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ふるーつ大福
いちご、バナナ、粒あん、栗、ホイップクリームが入った、ふわふわの大福餅。洋菓子に近い感覚でマシュマロみたいな食感です。いろいろ入っている中身は存在感があり、その取り合わせも面白かったです。
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”ふるーつ大福”養老軒の前の国道41号線を高山方面にちょっと行くと、JR中川辺の駅が見えます。 そこから右、飛騨川方向へ。川辺町役場の隣に法華宗のお寺、妙雲寺があります。 ここは江戸時代、川辺の領主だった旗本大嶋家の菩提寺。 旗本大嶋家の位牌堂や、千体釈迦堂などがあります。 これは、領主の病気平癒を祈願して家臣や領民が1体ずつ釈迦如来像を寄進したそうですが、それが千体になったので、お堂を建ててお祀りしたものといわれています。 また、旗本大嶋家の軍資金がこのあたり埋められている…という伝説があります。 お寺の周囲を掘れば、大判小判がざっくざく出てくるかも…!
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妙雲寺のあたりに埋蔵金が…?
写真の米田富士から差し込む日の光と妙雲寺のお稲荷さんの建物の影が交差する地点に埋蔵金があるとか…。ただし、川辺町役場の移転に伴い、お稲荷さんも移転しているので、埋蔵金の埋められている正確な場所は永遠の謎に…。
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千体釈迦堂の公開は8月28日夕方から
千体釈迦堂の公開は1年に1度、8月28日の夕方から夜にかけてです。「金色に輝く千体の釈迦像が並ぶ姿は圧巻」と言われています。これだけ多くの人々に病気平癒の祈願をされた領主さまは素晴らしい方だったのでしょうね。
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さらに国道41号線を下呂方面に、そして上麻生から奥に入ると七宗町の隠れ寺、龍門寺があります。 ここは、左甚五郎作と伝えられる龍の彫刻のある門があります。 また庫裏の客殿には見事な襖絵があります。「八方睨みの虎」は、お部屋のどこから眺めても、虎に睨まれているような感覚が…。
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伝説の龍の門です…!
この門の龍が夜になると抜け出して暴れるので、付近の住民が鉄砲で撃って退治した…という伝説があります。実際、鉄砲で撃った穴や龍神を祀る池も残っています。
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八方睨みの虎の襖絵
客殿には「虎の間」「龍の間」「竹の間」3つの部屋があります。「虎の間」の虎は「八方睨みの虎」として知られています。また「竹の間」には幽霊が出るとのうわさも…。
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本尊に薬師如来像を安置する天台宗の古刹です。 最澄が自ら刻んだ薬師如来像を安置したことが始まりと言われる古い歴史を持つお寺です。 本堂の他、仏像24体が国の重要文化財に指定されています。 ご本尊、薬師如来さまは秘仏で子の年の4月にご開帳となります。
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本堂は修理に入ります
建てられてから400年以上経ち、屋根も錆びつき、建物全体に傷みが目立つようになりました。2017年から約10年間かけて修復するそうです。修復のため多額の費用が必要になり、現在、本堂修復のための募金を集めています。
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重文の仏像さんは収蔵庫へ
重要文化財に指定された仏像のうち、12年に一度公開される秘仏、薬師如来さま以外は予約すると収蔵庫で拝観できます。全部揃っている十二神将さまは見応え十分でした。
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