街を歩こうシリーズ〜バーミンガム市内中心部
海外街を歩こうシリーズ〜バーミンガム市内中心部
イギリスで2番目に人口の多い街がバーミンガム。産業革命以降19世紀後半は様々な産業が集まっていました。 多くの移民を受け入れてきたので、まさにミックスカルチャーな街です。今回はそんなバーミンガムの中心部を歩いてみるプランです。
このプランの行程
バーミンガムはイギリスで2番目に人口の多い街。イングランドの中部にあるため、東西南北への交通の要になっています。 ロンドン ユーストン駅から特急電車でバーミンガム ニューストリート駅まで約1時間半。バーミンガム空港からは急行電車だとたったの一駅で約20分で到着します。 バーミンガム ニューストリート駅から聖マーチン教会まで、徒歩約10分です。
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徒歩
シンフォニー ホールからバーミンガム ニューストリート駅まで、徒歩約12分程です。
このプランのスポット一覧
バーミンガムの中心部にある聖マーチン教会は、バーミンガムの最初の教区教会で、12世紀までその歴史をたどることができます。現在の建物は19世紀後半に建替えられたものです。1186年、バーミンガムは当時の国王ヘンリーII世によって定期的にマーケットを開くことが許されます。その場所はこの教会の建つ場所のすぐ側でした。ここは、バーミンガムの人々の生活にいつも深く関わってきた教会です。 12世紀の頃、バーミンガムはとても小さな集落で、この教会の西側には森が広がっていました。 19世紀の産業革命の頃、人口が爆発的に増え、街はどんどん大きくなりました。現在はロンドンに次いで、2番目に人口の多い街です。
洗礼盤
入口を入ると最初に目に入るのがこちらの洗礼盤。 ブルリング ショッピングセンターの開発と共に、聖マーチン教会も補修工事が行われました。 2003年に制作されたモダンなデザインの洗礼盤は、Jacqueline Stiegerの作品で、教会の周囲の景観と同様に、新しいものと古いものが上手く調和して、訪れる人を迎えてくれています。
ステンドグラス
1875年に作られたステンドグラスは、ラファエル前派の巨匠、エドワード バーン ジョーンズがウィリアム モリスと共にデザインした作品です。 1941年4月、教会の歴史的価値のある物を安全な場所へ疎開させることが決まり、最初にこのステンドグラスが外されて、箱詰めされて疎開先の建物へ移動するばかりとなった、まさにその夜、バーミンガムは激しい空襲にあい、このステンドグラスだけは難を逃れました。
バーミンガム市内中心部にあるこのショッピングセンターがオープンしたのは2004年でした。ショッピングセンターに入っているのはロンドンの高級デパート、セルフリッジズの支店です。 完成当初はそのユニークな外観に様々な意見もありましたが、今ではバーミンガムの一つのシンボルとなっています。 外壁を飾るのはアルミニウム製の15000個のディスクです。
ネルソン提督の像
ショッピングセンターの中央の広場、聖マーチン教会のすぐ脇で教会を見上げるように立っているのは、ネルソン提督の銅像です。ネルソン提督はバーミンガムではとても人気のある英雄でした。この銅像は1809年、当時、彫刻の第一人者と言われていたRichard Westmacottによってデザインされ、イングランドで初めて一般からの寄付によって建てられた銅像です。
Tree Top Adventure Golf Course
ショッピングセンターの中にある、ミニゴルフのコース。ジャングルがテーマの18ホールのコースが2種類あって、ショッピングの合間に楽しめます。18ホールなら、大人一人£9.50、12歳以下のお子さんのいる4名のグループでしたら、ファミリーチケット£31もあります。36ホールに挑戦するなら、大人一人£15。ファミリーチケットは£48。グループの人数にもよりますが、18ホールで約1時間半程かかります。
ニュースなどでバーミンガムが登場すると、必ずと言って良いほど登場するのがこちらの彫刻、高さ2.2mの堂々とした佇まい。「ブルリング」の名の通り、ヘレフォード種の雄牛がモデルです。ブルリングの名前の由来は、かつてこの辺りでは家畜の市場が開かれていたところにあります。デザインしたのはLaurence Broderick、2003年に完成しました。時々コスチュームが着せられていて、写真スポットとしても人気があります。
ロタンダ ビル(Rotunda Building)
こちらのビル、高さ約81メートルの円形の建物は、1960年代当時最先端のデザインで、ブルリングショッピングセンターの入り口の近くに立つ20階建のビルです。1965年に完成したビルは、最初、レストランや映画館などを含む複合型の商業施設として建設されました。2004年から2008年にかけて再開発され、現在はラクジュアリーなアパートメントとして生まれ変わりました。
美しい彫刻のあるアーチはグレートウェスタンアーケードの入り口です。このアーケードは、1875年から1876年にかけて造られました。アーケードの下には今でも線路が走っています。彫刻はサイエンスとアートを象徴していて、左がサイエンスを擬人化していて足元には計り、右手には壺を持っています。右はアートが擬人化されたもの。側にイーゼルと左手に絵の具のパレットを持っています。
アーケード内
バーミンガムの裕福な人々が着飾って集っていた様子が想像出来そうな、完成当時の装飾が残されています。 ウィスキーの専門店、喫煙具と煙草の専門店、マカロンの専門店などユニークなショップと、飲食店などが入っています。 このアーケードの面白いところは、入り口の片側はイタリア風の彫刻のあるデザインで、中を通り抜けて反対側へいくと、異なった外観が見られるところです。
アーケード入り口 (バーミンガム スノーヒル駅側)
アーケードの反対側の入り口は、バーミンガムの3つのターミナル駅の一つ、スノーヒル駅入口と向かい合っています。 反対側と異なり、スノーヒル駅側はアール・デコ調の外観になっています。
正式名称はセント フィリップス 大聖堂です。人口が増えてブルリングの聖マーチン教会では手狭になった18世紀初頭、辺り一帯の土地を所有していたロバート フィリップスが新しい教会を造るために土地を寄付します。バロック様式のこの建物は1715年に完成し、土地を寄付したフィリップス氏に因んで聖フィリップスに奉献されました。1905年にバーミンガムが主教区となった時、新しい大聖堂を造らず、従来あった教会がそのまま大聖堂と呼ばれるようになりました。
エドワード バーン ジョーンズのステンドグラス
バーミンガム大聖堂にはエドワード バーンジョーンズがデザインした4枚の大きなステンドグラスがあります。大聖堂の東側の祭壇の奥にある3枚のステンドグラスは1885年、西側のステンドグラスは1887-1888年にかけて設置されました。 鮮やかな色合いのとても美しいステンドグラスです。
ナネット ストッカーの墓
大聖堂の墓地、入り口から程近い場所にある小さな墓碑に注目してください。ナネット ストッカーという女性のお墓です。彼女が亡くなったのは1819年。当時英国内で最も背の低い女性で、身長が33インチ(約84cm)しかなかったそうです。旅の音楽一座の一員としてバーミンガムで公演中に39歳の若さで亡くなりました。この墓碑の高さは彼女の身長とちょうど同じ高さに作られています。
オールド ジョイント ストック(Old Joint Stock)
1862年に最初は図書館として建てられ、のちに銀行として利用されていました。2階は小さな劇場が併設されていて、コメディのスタンドアップ等のライブが定期的に開催されています。サンドイッチなどの軽食もありますが、数種類あるパイが人気です。パイは£17前後、他のメインは約£15~。前菜、デザートともに一品£7前後。Fuller'sというビール醸造所直営なので、アルコール類も充実しています。
ファゼンダ (Fazenda Birmingham)
こちらはちょっと大人向きな高級感のあるシュラスコレストラン!シュラスコは食べ放題のシステムが基本。スタッフが炭火焼やローストされた様々な種類や部位のお肉を持ってきてくれます。好みのものをお願いすると、切り分けてくれます。付け合わせは9種類程あるサイドメニューから。テーブルからオーダーできますが、こちらも食べ放題です。ランチ£32.9、ディナー£45.9。オリジナルカクテルも充実しています。
ジャバ コーヒーハウス(Java Coffee House)
バーミンガムのビジネス街とされる一角にあるコーヒーショップ。お向かいにお馴染みのチェーン店のコーヒーショップがあるんですが、ゆったりとコーヒーを楽しむならお勧めです。サンドイッチ類の軽食や、コーヒーに合うケーキ類も。 予算はコーヒーとサンドイッチで£10程度。また、店内でオリジナルブレンドのコーヒー豆の販売もしています。
バーミンガム市内のまさしく中心にあるビクトリアスクエアは、元は市庁舎広場と呼ばれていましたが、1901年に、ビクトリア女王へ敬意を表し、ビクトリア女王の銅像が建てられたと同時にビクトリアスクエアと呼ばれることになりました。広場の正面にあるバーミンガム市庁舎の建物は、公募で選ばれたクラシカルなデザインで、1879年に完成しました。バーミンガムから目的地までの距離の始点は必ずこのスクエアからなんです。
タウンホールと「Iron:Man」
1834年に完成したタウンホールは、ローマ建築様式で、カストルとポルックス神殿を模したと言われています。2007年に全面的に修復、改装されて現在の姿になりました。コンサート会場として、特にランチタイムに定期的にひらかれる、パイプオルガンのコンサートは人気があります。 タウンホールのそばにある大きな鉄製の彫刻は、イギリスの彫刻家アンソニー ゴームリーの「アイロンマン」という作品です。
ザ リバー(The River)
1992年、公募の中から選ばれたのは、Dhruva Mistryの作品でした。完成は1994年、広場の中央の高い部分、大きな女性像が傾ける壺から、階段状に水が流れ出す噴水なのですが、一時期水漏れがひどく、噴水の代わりに花壇になっていました。 現在、一帯の再開発を機に元の噴水に戻すための修復工事が行われています。地元では親しみを込めてFloozie in the Jacuzziと呼ばれています。
バーミンガム ミュージアム & アートギャラリー
オープンしたのは1885年。約40の展示室には、年代別に分類された絵画のコレクションの他、工芸品、バーミンガムの産業についての展示、2009年に発見されたスタッフォードシャー ホードと呼ばれるサクソン時代の宝飾品など盛り沢山。特にラファエル前派のコレクションは世界一と言われています。併設のティールームはサンドイッチのほか、日替わりランチも提供しています。入場は無料。 ランチタイムの予算£12前後。
Dishoom バーミンガム店
最近ロンドンに住む人のSNSで話題になっているのをよく見かけるレストランの支店がバーミンガムにも出来ました。少し高級感のあるお店の雰囲気ですが、バーミンガムはインド、バングラデシュ、パキスタンからの移民も多いので、インドカレーのお店がとても多いのです。美味しくて、しかも安いカジュアルなところが多いのですが、ここは時間をかけてゆったり食事を楽しみたいところ。前菜とメインで予算は約£25くらいです。
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2013年にオープンしたバーミンガム図書館はCentenary Square(センテナリースクエア)にあります。エコ設計で、水を循環させることで空調コストが削減されるシステムなのだとか。 斬新なデザインのビルは、屋上にガーデンが作られていて、景色も楽しめます。また、シェイクスピア メモリアル ルームと呼ばれる、約46000冊の書籍化されたシェイクスピア作品を集めた展示などもあります。 1階には、ツーリスト インフォメーションも入っています。
図書館の前に広がる水の庭園。池という程深くもないのですが、所々小さな噴水があって、常に水が張られています。図書館の並びにあるのは、シンフォニーホールと通称ICCと呼ばれる国際会議場施設です。シンフォニーホールのオープンは1991年。国内でもトップクラスの音響設備で、シティ オブ バーミンガム オーケストラの本拠地でもあります。2023年から、アーティスティックディレクター兼常任指揮者として山田和樹氏の就任が決まっています。国際会議場は大小10のホールからなる施設で、1998年のG7サミットの会場でもありました。