ちょっとDeep台湾 のんびり探索、蘭陽平原の中央にある街・宜蘭市を知る1泊2日
海外ちょっとDeep台湾 のんびり探索、蘭陽平原の中央にある街・宜蘭市を知る1泊2日
蘭陽平原は台北から雪山トンネルを抜けたところにある宜蘭地区の平地一帯で、現在は宜蘭平原とも呼ばれています。 また、以前は台湾原住民平埔族カバラン(噶瑪蘭)族の居住地でもあり、この一帯の旧地名を「噶瑪蘭」と言いました。 台北-宜蘭地区を結ぶ、宜蘭を本社とするバス会社「噶瑪蘭客運(カバランバス)」、宜蘭の自然水を利用して蒸留する「 噶瑪蘭ウイスキー(金車企業)」など、旧地名がネーミングされている企業や商品名もよく見られます。 宜蘭エリア(宜蘭県)には、他にも魅力的な街がありますが、今回は宜蘭エリアの中心地、宜蘭市をご紹介します。 宜蘭市は、清の時代1800年ごろから漢民族により本格的な開発が進み、当時「五囲」と呼ばれ、後に重要な都市ととなりました。 1812年には台湾府下の噶瑪蘭(宜蘭)庁が設置され、城壁も築かれ、日本統治時代も、宜蘭地区の中心地として、また、宜蘭の山々と平原の恵みを受け農業や産業は大きな発達を遂げました。 そんな歴史の名残りをとどめつつ、新しく整備が進んだ宜蘭市の街を、のんびり探索しながら散策するのんびり旅です。
このプランの行程
初日
台鉄列車 自強号(特急)で約80分
駅舎にはキリンさん。ちょっと芸術的です。
4分
ほのぼのする憩いの空間です。
9分
宜蘭駅の表口のタクシー乗り場からタクシーで移動です。
海外からのお客様が少ないスポット。 天気が良い日は写真をたくさん撮りたくなってしまいます。
10分
橋の歩道の部分にはベンチもあるので、腰かけてちょっと一休みもできます。
11分
古い建築で、お食事の後に2階も参観していただきたいところです。 以前の生活の様子がわかりますよ。
4分
学問の神様と商売繁盛の神様のおみやさんです。
4分
まだ整備中ですが、一部分が開放されました。
4分
冷えた台湾ビールも販売しています。
18分
酒工場横の三清路をまっすぐ進めば徒歩約10分で移動できます。
22分
三清路をまっすぐ戻ってくれば徒歩約10分で移動できます。
西郷隆盛の長男、西郷菊次郎氏の縁の記念館です。
5分
2分
日本語ができる方が経営しています。こじんまりとしたカフェです。
11分
宜蘭駅の横にあるので、この日お時間がなければ、翌日台北に帰る前にちょっと覗いてもいいですね。
2分
20分
地元食がいただけるレストランです。
20分
宜蘭駅の表口付近にはリーズナブルな民宿やホテルがあります。 やはり駅付近の宿泊が便利だと思います。
2日目
バス 約20分
1785番のバスで員山公園下車。 752番のバスで員山郷公所下車。 バスの本数は少ないので時間は事前に要確認です!
11分
店内は面白いものがいっぱいです。 もちろんビーフンもとってもおいしいですよ。
バス 約15分
ビーフンのお店から歩いて2分ほどの金古路バス停から1785番で宜蘭駅下車。 又は、ビーフンのお店から歩いて約10分の女中路三段2のバス停から771番で宜蘭駅下車。 本数が少ないので事前に要確認です。
台鉄列車 自強号(特急)で約80分
このプランのスポット一覧
宜蘭県政府の所在地でもある宜蘭市の駅、台鉄宜蘭駅。 駅舎の上にはキリンさんが! 芸術的で大変印象に残る駅舎ですね。。
台鉄宜蘭車站(駅)前の宜蘭城地図
駅前にある宜蘭市地図。 その道の形は、以前築かれた城壁に沿った円形につながっているのがわかります。 城内は地図で見る感じよりそう大きくはありませんよ。
宜蘭観光インフォ―メンションセンター
台鉄宜蘭駅、表出口左側にあるビジターセンター。 散策の前に、宜蘭のいろいろな情報を収集できます。
宜蘭駅からほど近い所に、宜蘭出身の絵本作家ジミーさんとキャラクターコラボしている公園があります。 ここは以前、鉄道局の宿舎跡地で、長年使用されたいなかったところを再利用、現在は芸術的に整備された憩いの場所となりました。
宜蘭火車站前站
公園前にある宜蘭駅表のバス停も、ジミーのキャラクターとのコラボになっています。 かわいい😍
幾米公園(ジミーパーク)横の日本式木造建築
ジミーパーク横にある木造建築。 日本時代には鉄道土木工室や資料室として使用されていたもので、現在は宜蘭県政府の歴史建設に指定されています。 土曜日には、農作物などの青空市場がおこなわれています。
日本統治時代に造られたレンガ製造工場。 ここ一帯の土質がレンガに適していることが発見されてから、台湾でも重要なレンガ生産地となり、この工場は1981年まで製造をしていました。 2002年には宜蘭県古跡に指定、整備がおこなわれ新しいスポットとなりました。 この煙突は約37メートルあり、近くで見るとやはりすごいですね。。。
宜蘭磚窯入り口
ここの歴史についての説明が書かれてあります。 まだ、海外の観光客が来ないところなので、説明は中国語のみです。。。 今後、日本語の説明も設置されますように。。
宜蘭磚窯
インスタスポットにもなっています。 天気が良い日だと、いい写真が撮れますよ!
宜蘭磚窯
この鳥の頭、これは雨水の排水口です。 レンガ工場が造られた時からあるものではなく、改修工事に後からつけられたものだそうです。 面白いですね。
宜蘭河にかけられている橋、宜蘭橋。 1年半の時間をかけ橋幅の拡張、改修工事が行われ、昨年(2020年)10月にリニューアルしました。 写真にも少し映っていますが、2輪専用道路も設けられサイクリングをする人達も安全に宜蘭橋を通れるようになりました。
宜蘭橋
2輪専用道路だけではありません。 歩いて渡る人も、渡りながら宜蘭河の景色を楽しめるよう、歩道も広く、なんとベンチも設置してあります。
宜蘭橋からの宜蘭河
この景色を見ながら渡ります。 黄昏時も、きれいでしょうね。。
1930年に建てられた建物で、1955年ごろからは「太平病院」として使用されていました。 現在は台湾の定番スイーツ「豆花」のレストランになっています。 店内はリノベーションされていますが、以前の診察室等の造りはそのまま残しています。 インスタスポットしても人気の場所です。
以前の看板
お店に入ったところにかけてある当時使用していた病院の看板。 レトロで味がありますね!
受付の窓口
受付の窓口もリノベーションされて可愛らしい感じになっています。 当時の待合室だったところや診察室されたところにテーブルが設置されています。
京都白玉豆花
看板メニューの「豆花」と白玉のセット。 豆花は豆乳から作られるもので、口当たりはお豆腐よりも柔らかく、プリンのような食感です。 このセットには、お口の中が甘さでしつこくならないようお茶も付いてます。 一般的に豆花は、甘いスープをベースにあずきなどのトッピングをして、夏はかき氷を入れて食べたり、 冬は甘いスープをホットにして食べたりします。 しょっぱいスープの物もありますよ。
刈包風味雞肉
刈包とは台湾式ハンバーガーで、ふわふわのおまんじゅうのような生地でお肉や野菜を挟んでいるものです。 昼食には豆花と一緒にいただくとちょうどいいですよ。 柔らかくて、しっかり味のついたチキンが美味しい一品です。
建物の2階
この建物は2階もあり、参観が出来ます。 以前使用されていた家具や写真などを展示、台所や寝室など当時の様子を見ることができます。
文昌宮とは、学問の神様の「文昌帝君」が祀られている道教の廟。 この廟は、清の時代1818年に建立され、日本時代には警察の宿舎や学校になった記録もあります。 このお廟には、武勇に優れた中国の小説三国志の登場人物、商売繁盛の神様でもある「関帝(関羽)」も祀られており、文武両道のため、「文武廟」という扁額が掛けられていたこともあったそうですが、今では、主に文昌帝君を信仰する廟となりました。
神馬像
文昌宮には旧宜蘭神社の神馬があります。 戦後、この神馬像は旧宜蘭神社跡地近くの倉庫に保管されていました。 これを見つけた地元の人は、この神馬は「関帝(関羽)」が乗るのが適しているとここ文昌宮に運ばれました。 後に、受験生が学問の神様「文昌帝君」を拝む時、この神馬も拝むようになり現在は「馬到成功」という扁額が掛けられています。 この神馬の腹部には当時の台湾総督府の紋12枚菊花が刻まれています。
境内
試験を受ける多くの学生たちの祈りが込められています。
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宜蘭は清の時代から、重要な軍事基地でもありました。 日本統治時代には、兵士の訓練場となり、第二次世界大戦の際、ここに野戦病院「衛戌醫院」と医師、看護師及び医療関係者の宿舎が建設されました。 戦後も、国民政府の軍事の施設として使用され、宿舎は施設関係者が使用しました。 宜蘭県文化局は、清時代から今日にかけて利用されてきたこの場所を歴史的価値があるとして、2015年に歴史建築に登録しました。
化龍一村
現在一部のエリアでリノベーションが完了し、公園として開放されています。 日本建築のエリアは現在も改修工事が行われています。 全エリアがオープンされるのが待ち遠しいです。
当時の地元有力者によって1909年に造られた酒造工場で、現在は「紅露酒」が有名です。 現在は、利用されなくなった建物を展示館、商品販売などで一般開放しています。 宜蘭らしくなんとなく素朴な感じがいい所ですよ。
甲子蘭酒文物館
建物の2階は、以前のお酒の販売の様子や、現在造酒されているお酒の紹介、展示をしています。 1階は商品販売等のエリアです。
台灣紅麴館
この赤レンガの建物は、紅露酒の造酒行程の展示と商品販売を行っているほか、レストランにもなっています。
TTL主題館 酒銀行
TTLとは、台湾たばこ&リキュールコーポレーションの略。 ここの主題館(メインテーマ館)には、台湾各地のTTL工場で生産しているお酒の販売とここの建物の紹介のほか、壺酒を預けることができる酒銀行があります。
以前の宜蘭河は、雨天や台風の後はよく氾濫し、農作物の被害が出ていました。 「西郷菊次郎」が初代宜蘭庁長に就任した後、それを改善するため、1900年から約1年半かけておよそ2キロにも及び堤防を築きました。 そのおかげで、氾濫は減り、農作業の被害もほとんどなくなり、人々はその堤防を「西郷堤防」と呼ぶようになりました。 西鄉廳憲德政碑は、その「西郷菊次郎」の功績をたたえるために造られた記念碑です。
堤防から望む宜蘭河
現在はこの堤防の上にも遊歩道が整備されていて、地元の人のお散歩コースにもなっています。
1906年に初代宜蘭庁長「西郷菊次郎」が建てた旧首長官邸で、戦後も台湾宜蘭歷任の行政首長的官邸として使用されていました。 宜蘭県政府庁舎が郊外に移転し、官邸としての役目を終えてからは改修工事がおこなわれ、宜蘭庁設置200年を記念する宜蘭設治紀念館となり1997年より一般開放されています。 要入場料 月曜日休館
宜蘭設治紀念館
西郷菊次郎は西郷隆盛の長男で、初代宜蘭庁長として1897年から約5年間ここ宜蘭で暮らしました。 宜蘭設治記念館には、西郷菊次郎にまつわる物や当時の様子を紹介するものが展示されています。
宜蘭設治紀念館
清時代の噶瑪蘭(宜蘭)庁の通判(現在のお目付け役のような職位) の像も展示されています。 今は、この3人は「三大老」と呼ばれています。
宜蘭設治紀念館
純日本式の宜蘭設治記念館が建てられているここの敷地は約800坪。 樹齢約100年の楠の木も切られることなく残されていて、静かで落ち着きます。
宜蘭文学館
宜蘭設治紀念館のお隣には宜蘭文学館があります。 以前は、農業学校の校長先生の宿舎でした。 ここの付近にはほかにも日本式建築が残っており、展示会場やカフェなどになっています。
1896年に建てられた、旧宜蘭監獄入り口の事務所だった建物。 旧宜蘭監獄は1992年まで使用された後解体され、現在、監獄だったところはデパートになっており、この事務所建物もレストランになっています。
宜蘭監獄高見張り跡
旧宜蘭監獄の入り口事務所だった建物からほど近いところに、高見張りも残っています。
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地元にしかない親しみがあるカフェ。 ここのオーナーは日本語が上手なんです! こじんまりとした店内は、静かで落ち着きます。 ちょっと、ひと休みしましょ。 * 残念ながら、2022年に閉店しました。😔
アイスコーヒーキューブラテ
暑いときにゆっくりいただくのにはいいですよ。
レモンアメリカ-ノ
レモンのさっぱり感がたまりません。
看板
手作りの看板。 日本語が書いてあります。 日本の方も安心。
台鉄宜蘭火車駅表出口の左斜め向かいに、緑色のアートデザイン建築があります。 写真では見にくいと思いますが、公園内には緑色のデザイン建築があり、その下には機関車、客車のオブジェが吊られた形で連なっていて、機関車からは男の子と女の子が笑顔で手を振っています。 なんだか童話の世界に紛れ込んだような雰囲気で、地元のお子様連れのお散歩スポットになっています。
旧米殼檢查所宜蘭出張所
公園内にある、赤レンガの建物。 この建物は、1930年に建てられた旧米穀検査所宜蘭出張所で、今はカフェとして利用されています。
宜蘭駅前信号機
宜蘭駅前と丟丟當森林をつなぐ横断歩道の信号機は大変珍しい信号機です。 上の段には、「赤信号を待つ時は3歩下がって。」などのメッセージが書かれています。 下の段、青信号の時の絵はゆっくり渡りましょう。 赤信号は焦らず待ちましょう。 この絵は動きますし、青信号の時は歌も流れます! 愛情こもるメッセージある信号です。
宜蘭駅表出口の右側には、1919年にできた旧倉庫群があり、当時の建物のつくりを残す方法でリノベーションされ、2020年8月にオープンした本屋さんがレストランなどがある商業スペースです。
宜蘭行口
ある部分はレンガの壁のままなので、さらに当時のレトロ感があります。
宜蘭駅の裏手、少し行ったところにある地元食「西魯肉」のレストラン。 レストランといっても、こじんまりとした親しみやすい雰囲気のお店で、とてもリーズナブル。 大変おいしいので、地元の人からも人気で、お食事時には列ができています。 日本の方のお口にも合う味ですよ。 「西魯肉」のメニューだけでなく、牛肉麺やチャーハンもあり、お芋デザートなども食べられます。
小皿メニュー
お店に入ると小皿メニューの品が並んでいます。 みんなおいしいですが、きゅうりの塩漬けやしじみの醤油漬けはお勧めです。
西魯肉飯
「西魯肉」とはお肉や白菜、シイタケが入っているとろみあんかけの地元料理で、写真は、ご飯の「西魯肉」です。 麺の「西魯肉」もありますのでお好みでどうぞ。 しっかり味がついているとろみあんかけは、しつこくなく、重たい感じもありません。 パクチーが入っているので苦手な方はご注意を! 結構ボリュームがあるので、サイドメニューも頼む場合は、何人かとシェアしたほうがいいですよ。
プチトマトのスイートプラム漬け
ちょっとすっぱくて癖になる味です。 お食事の前に食べると食欲増進です。
宜蘭と各地を結ぶ長距離バスや市内バスが出発バスターミナルで、台鉄宜蘭駅の裏手のほうにあります。 今日の目的地、員山へはここからバスに乗っていきます。 しかし、バスの時間が少ないので要事前確認です。 また、路線によっては、台鉄宜蘭駅の表口のバス停にも停車するので、表口からの乗車も可能です。
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1906年に建立された宜蘭神社(一部で員山神社ともいう)は、もともと現在の宜蘭駅の近くにある宜蘭公園にありましたが、1919年ここ員山に遷座されました。 写真の神馬像はレプリカで、本物は宜蘭文昌宮にあります。 戦後、神社の社殿のあったところに、1911年の辛亥革命や抗日戦争など、国のために殉難した烈士を追悼する祠が建てられ宜蘭県忠烈祠となりました。 また、ここ員山は水がきれいなことでも有名なところです。
旧神社に続く階段
旧宜蘭神社は海抜30メートルの小高い所にあり、社殿へ行くにはこの階段を登らなければなりませんでした。
宜蘭県忠烈祠
階段を登った先の、以前は社殿だったところには、現在忠烈祠があります。 烈士を追悼する忠烈祠は台湾の各地にあり、台北の忠烈祠は衛兵の交代で有名ですよね。 また、ここは小高い丘ということもあり、この祠の後には、1931年に造られた宜蘭水道の浄水池があります。
日本統治時代の写真
宜蘭縣忠烈祠の碑には、日本統治時代の写真がプリントされたタイルが何枚か埋め込まれてあります。 貴重な歴史の資料ですね。
埋められた灯篭と戦車
戦後、旧宜蘭神社の社殿や灯篭は破壊され、その破壊されたものの一部が、忠烈祠へ続く階段下のところに残されています。 その奥には、国民政府の軍隊が使用した戦車などもあります。
旧員山神社跡の近くの通りには、ビーフンの食堂がたくさんあります。 ここに来ると、私はこのお店でビーフンをいただきます。 メインのつみれ入りビーフンスープがおいしいのはもちろんの事、お野菜などのセカンドメニューもあり、店内の雰囲気も大好きなところです。
つみれと油揚げ入りビーフンスープ
つみれ入りのさっぱりスープビーフンはおいしくて、あっという間にペロリ。 写真に写っているフィギア気になりませんか?
その店内は。。
食べるまでに時間がかかります!! この店内は写真だけでなく動画もとってしまいます。 店内の一部はこんな感じです。 懐かしいものたくさんあります。 まるで日本のフィギア店。
その店内は。。
実はここは食事をするところは2つのエリアがあり、もう一つのエリアは等身大よりやや小さめのフィギアも展示されています。 こんな感じのお食事です。
台湾鉄道、台湾高鉄(新幹線)、MRTが乗り入れており、バスターミナルも隣接。 駅の2階フロアーと駅横の地下街にはグルメストリートがあり大変便利!