事象の転換に注目して制作する日本画家の展覧会『ママ、きいてちょうだい:森岡 真央』展
2018年7月6日(金) 〜 2018年7月22日(日)
- 日本画家 森岡 真央の個展が開催
- 本展覧会のタイトルは『きらきら星変奏曲』の副題から引用
- 行為の繰り返しと事象の転換に注目して制作している
Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2018年7月6日(金)から7月22日(日)まで、森岡真央による展覧会「ママ、きいてちょうだい / MAMA! KIITE CHOUDAI.」を開催する。
作家 森岡 真央より
本展覧会のタイトル『MAMA! KIITE CHOUDAI.』は、『きらきら星変奏曲』の副題『Ah, vous dirai-je maman』から引用したものです。この楽曲は主題のメロディの変奏を繰り返すことによって構成されています。その様は私の現在の制作(『Component of..』シリーズにおける展開)に近いものを感じました。おそらく私の主題は絵を描くことにあたり、今もその渦中にいます。
また、この「ママ、きいてちょうだい」のフレーズは、私がまだ子供であることを示唆した部分でもあります。初めて絵を描いた日のことは覚えてはいませんが、あの頃に感じた描くことの楽しさや喜びがずっと続いていて、私はまだその頃のままだということを指しています。
現在、画材や東洋美術の魅力に惹かれ、日本画を描くようになりました。日本画の画材は天然の岩や宝石、貝殻などを元に作られています。塗り重ねることによって現れてくる物質感は、元の素材に戻っていくような、近づいていくような感覚があります。また、接着剤に使われるのは動物の皮膚や骨、腱から抽出されたコラーゲンです。昔から変わらない素材や技法は、現代にある描画材に比べると煩わしいことが多いです。しかし、結果としてその煩わしさは制作行為の一部であり、表現に繋がっているように感じています。
本展覧会では近年制作を続けている『Component of..』シリーズの新旧作品を展示します。2Fには本シリーズの初期の作品を、4Fには新作にあたる作品を展示することで、作品と取り組みへの理解を促せればと考えています。
ステートメント
近年制作を続けている《Component of..》シリーズは、ドローイングで描いた線と、線を始点にそこから着想される面によって制作。「線から面・面から線」への変換を繰り返しながら、いつしか線とも面とも言える(言えない)“イメージ”が出来上がり、そこから必要なラインを転写する。
また、イメージはそのままに、転写後も線と面の往き来は続き、いつしか面は絵の具の厚みによる“マッス”に変換していく。 私は行為の繰り返しと事象の転換に注目しながら、日本画を制作している。
作家プロフィール
森岡 真央|Morioka Mao
1993年 大阪府生まれ
2009年 嵯峨美術大学大学院 芸術研究科 芸術專攻 造形絵画 日本画分野 修了
<個展>
2018年 森岡真央展(oギャラリーeyes/大阪)
<グループ展>
2018年 第46回嵯峨美術大学 短期大学+大学院 制作展(嵯峨美術大学/京都)
2017年 shu・ha・ri(京都文化博物館/京都)
Tourbillon15(oギャラリーeyes/大阪)
京都学生アートオークション(京都芸術センター)
<受賞歴>
2018年 嵯峨美術大学卒業生特別賞
ホリデー編集部からのコメント
目の焦点の合わせ方によって、1つの絵が違う絵にも見えてくるような気がします。人によっていろんな見方ができそうですね!観ていてワクワクします!
開催場所
イベント情報
「ママ、きいてちょうだい:森岡 真央」展
開催期間
2018年7月6日(金) 〜 7月22日(日)
※月曜日休廊
開催時間
11:00〜19:00
※金曜日20:00まで
オフィシャルサイト
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