御船山楽園の自然の中でデジタルアート「チームラボ かみさまがすまう森」期間限定で開催
2018年7月19日(木) 〜 2018年10月28日(日)
- チームラボが毎年夏、九州・武雄の御船山楽園で4回目の開催
- 世界中のメディアに多く取り上げられたデジタルアート空間
- 今年は「自然が自然のままアートになる」全18作品を展示予定
九州・武雄「チームラボ かみさまがすまう森」
チームラボが毎年夏、九州・武雄の御船山楽園で開催し、今年で4回目を迎える「チームラボ かみさまがすまう森」。designboom《2017年のアートインスタレーション》世界1位に選ばれた本アート展に、リニューアルした御船山楽園ホテル内の「呼応するランプの森とスパイラル - one stroke」も新たに加わり、50万平米の大庭園が、人々の存在によって変容するデジタルアート空間だ。7月19日(木)オープンする。
昨年は、世界最大のアート・デザイン・建築のデジタルメディアdesignboom(デザインブーム)(http://mifuneyamarakuen.teamlab.art)で「2017年のアートインスタレーション(TOP 10 art installations of 2017)」の世界1位に選ばれた他、CNN(http://edition.cnn.com/style/article/on-japan-teamlab/index.html)など、世界中のメディアに多く取り上げられた。
今年の「チームラボ かみさまがすまう森」では、50万平米の大庭園内に「小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」、「増殖する生命の巨石」、「かみさまの御前なる岩に憑依する滝」、「生命は連続する光 - ツツジ谷」、「夏桜と夏もみじの呼応する森」など、「自然が自然のままアートになる」プロジェクトの作品はじめ、この度リニューアルした御船山楽園ホテル内の「呼応するランプの森とスパイラル - one stroke」、EN TEA HOUSE - 幻花亭で体験できる「小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々」など、全18作品を展示予定。大庭園が、人々の存在によって変容するデジタルアート空間になる。
※御船山楽園ホテルの「呼応するランプの森とスパイラル - one stroke」は、アート展会期終了後も展示されます。
展示作品
人がランプの近くで立ち止まり、 しばらくじっとしていると、 最も近いランプが強く輝き音色を響かせる。 そしてそのランプの光は、 最も近い二つのランプに伝播する。 伝播したランプの光は、 それぞれ同じように強く輝き音色を響かせながら、 最も近いランプに伝播し、 同じように連続していく。 伝播していく光は、 必ず、 全てのランプを一度だけ強く輝かせ、 必ずはじめのランプに戻ってくる。 つまり、 人に呼応したランプの光は、 二つに分かれ、 それぞれ全てのランプを1度だけ通る一本の光のラインとなり、 最後に、 起点となった最初のランプで出会う。
伝播していく光が、 他の人が起点となった光と出会い通り抜ける時、 光が出会った場所のランプは、 それぞれの光が合わさって輝き、 そこに長く残っていく。 人々はきっと、 同じ空間にいる他の人々の存在を感じるだろう。
一見バラバラに配置されたランプは、 それぞれのランプから3次元上で最も距離が近いランプに線を引いたときに、 (始点と終点が同じの)一筆書きできる一本のつながった線(unicursal)になるように配置されている。 ランプがこのように配置されることによって、 人に呼応したランプの光は、 最も近いランプに伝播しているだけにも関わらず、 一筆書きのように全てのランプを必ず通り、 そして必ず一度だけしか通らず、 最後に、 起点となった最初のランプに戻ってくる。
ランプの配置に関しては、 以下のような制約を満たす空間上のランプの配置を数学的に求め、 ランプの高さ方向の分布のばらつきと、 3次元的な経路(光の軌跡)のなめらかさを定量化し、 多数の解に対して評価を行った。
ランプの平面配置は、 ランプを吊るために、 均一な千鳥配置であり整然としたグリッドになっている。 これが1つ目の制約となる。 2つ目の制約として床と天井の高さ、 人が通ることができる通路の高さと幅という物理的な空間の境界条件を設定する。 そして全てのランプから、 3次元上で最も近い2つのランプに線を引いたときに、 起点と終点がつながったたった1本の線(unicursal)になることが3つ目の制約である。
このようなプロセスによって生まれたランプの配置は、 一見ランダムのように見えるために、 光の軌跡が予測できず飽きないが、 実際は、 物理的に一番近いものに光が連続していくため、 まるで火が燃え移っているかのように自然に感じる。 そして、 ランプの光の軌跡は一本線でつながっているため、 自分から生まれた光と、 他者から生まれた光は、 必ず交わる。
これは、 空間が固定化されていることを前提とした静的な美しさではなく、 人々がこのランプに近づくことによって生まれる動的な美しさとも言える。 それは、 デジタルテクノロジーによって変化そのものを自由に設計でき、 人の存在による空間の変化や動きを受け入れた新しい時代の空間のありようである。
ランプシェードは、 ムラーノ・ガラス(ベネチアン・グラス)を使用。
展覧会コンセプト
連続する生命の形
今から172年前、1845年(江戸後期)に50万平米にも及ぶ敷地に創られた御船山楽園。敷地の境界線上には、日本の巨木7位、樹齢3000年以上の武雄神社の神木である大楠があり、庭園の中心には樹齢300年の大楠がある。そのことからわかるように、御船山を中心とした素晴らしい森の一部を、森の木々を生かしながら造った庭園であることが想像できる。庭園と自然の森との境界線は極めて曖昧で、回遊していく中で森を通ったり、けもの道に出くわしたりする。森には、素晴らしい自然の巨石に囲まれた稲荷大明神がまつられ、洞窟には、名僧行基が約1300年前に岩壁に直接彫ったと伝えられる仏や五百羅漢がある。
そう、何百万年もの時間の中で形作られた森や巨石や洞窟、そしてそこに千年以上もの時間をかけて人々が意味を見出してきた上に御船山楽園はあるのだろう。そして、今なお続く自然と人との営みが、庭園と森の境界が曖昧な、この居心地の良く美しい文化的遺産を生んでいるのだ。
そして、庭園と森との境界の曖昧な場で道を失ってさまよった時に、長い自然と人との営みの、境界のない連続性の上に自分の存在があることを少し感じた。だからこの広大な庭園と森の中で迷い込んで行くような展覧会をやりたいと思ったのだ。
チームラボは、「Digitized Nature」というアートプロジェクトを行っている。非物質的であるデジタルアートによって「自然が自然のままアートになる」というプロジェクトだ。
自分という存在は、何十億年という圧倒的な時間の長さの、永遠に繰り返されてきた生命の生と死の連続性の上にある。しかし、日常では、なかなかそれを知覚することが難しい。
森を探索していた時、圧倒的長い年月をかけて形作られた巨石や洞窟、そして森そのものの造形こそが、長い時間の生命の連続性を表す形そのものであると気が付いたのだ。今回は、それらを生かし、デジタルアートによって、連続する生命の塊を創った。
ホリデー編集部からのコメント
全国で大人気の「チームラボ」のデジタルアート作品が自然の中で楽しめるなんて!特別な1日になりそうですね!
開催場所
イベント情報
チームラボ かみさまがすまう森
会期
2018年7月19日(木) 〜 10月28日(日)
開催時間
7月19日(木) 〜 8月14日(火)
第一入門口 20:00〜22:30、第二入門口 19:00〜22:30
8月15日(水) 〜 9月9日(日)
第一入門口 19:30〜22:30、第二入門口 18:30〜22:30
9月10日(月) 〜 9月30日(日)
第一入門口 19:00〜22:30、第二入門口 18:00〜22:30
10月1日(月) 〜 10月29日(月)
第一入門口 18:30〜22:30、第二入門口 17:30〜22:30
※第二入門口は、第一入門口よりも1時間早く開門します。
※「小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」は、第一入門口が開門するまでご覧いただけません。
料金
大人
1,200円
中高生
800円
小学生・未就学児
無料
オフィシャルサイト
チームラボ かみさまがすまう森 http://mifuneyamarakuen.teamlab.art
御船山楽園ホテル https://www.teamlab.art/jp/e/mifuneyama_lamp/
宿泊予約 https://www.mifuneyama.co.jp/