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多種多様な背景を持つ作者たちの作品が集う『ポコラート全国公募展 vol.8』開催

2018年7月21日(土) 〜 2018年8月19日(日)

ポイント!
  • 新しい表現を見ることのできる展覧会
  • 作者の障害のある・なしに関わらず、純粋な芸術作品として審査
  • 「審査員特別賞」、「審査員特別賞」、「オーディエンス賞」を設けている

与那覇俊「7色PEN Story's(町並み)」
与那覇俊「7色PEN Story's(町並み)」

「ポコラート全国公募展」は、2011年の開始以来、障害のある人・ない人を問わず、多種多様な背景を持つ作者たちが作品を発表・展示する公募展。第8回目となる今回は、入選を果たした124点、4企画の展示・発表を行う。
今回は新たな審査員として、美術家の奈良美智氏とアートディレクター・デザイナーとして第一線で活躍しな がら美術活動も行う佐藤直樹氏が加わり、応募作品の表現の多様性に高い評価をいただいた。初日には、2人のオープニング・トークを行い、審査の際に重視したポイントやご自身の制作活動についてお話しする。さらに「形にならない表現部門」の入選作として、今年も<語り>や<ものを作る>などさまざまな表現があり、会期中には「アート講座」や「ワークショップ」として参加できる。

ポコラート全国公募展の特徴

加瀬野祐介「Manpower(サンデープロジェクト)」2017  *展示予定作品
加瀬野祐介「Manpower(サンデープロジェクト)」2017  *展示予定作品

  • 作者の障害のある・なしに関わらず、制作された作品は純粋に芸術作品として評価する。
  • 障害のある方にとって、福祉や医療の枠を越えた交流が生まれる場となっている。
  • 仕事の傍ら創作活動を行う方や、定年退職後に芸術を志した人も多く参加するなど、多様な背景を持つ方が応募。
  • 一昨年と昨年、それぞれ2名ずつ岡本太郎賞入選者を輩出しており、新人作家の才能発掘の場としての役割も担う。

作品部門 審査員のご紹介

2018 年 2 月には全応募作品 1,232 点を一堂に公開・審査 「ポコラート全国公募 vol.8 応募作品一挙公開!」より (2018 年 2 月 23 日~25 日 アーツ千代田 3331 にて開催
2018 年 2 月には全応募作品 1,232 点を一堂に公開・審査 「ポコラート全国公募 vol.8 応募作品一挙公開!」より (2018 年 2 月 23 日~25 日 アーツ千代田 3331 にて開催

今回の入選作品の中から、各審査員が1作品を選出する「審査員特別賞」、千代田区長 石川雅己氏による「審査員特別賞」、来場者投票による「オーディエンス賞」を選出する。会場投票は8月18日(土)まで。結果 は8月19日(日)に WEBサイトと会場にて発表。2019年初頭には賞の受賞者によるグループ展を開催予定だ。

藤 浩志 ( ふじ ひろし/美術家、秋田公立美術大学教授 )

藤浩志
藤浩志

“作品を見終えたあと皆さんのエネルギーを浴びて、気持ちがいっぱいになりました。そのうえで美術では当たり前になっている「展示」することに縛られたリリースの方法だけではなく、作品が作られた背景や過程・性質の異なるものをどのように表現するのかという展示以外のアプローチがあってもいいのかなと感じました。”

佐藤 直樹 ( さとう なおき/多摩美術大学教授、アーツ千代田 3331 デザインディレクター )

佐藤直樹
佐藤直樹

“1回目、2回目と見てまわる度に目が合う作品が異なり、「ひとのくせ」を発見するおもしろさに出会えた。審査でなければ一日中ずっと見ていられるだろう。一般的な公募展はテーマやクオリティなどある程度の基準が設けられているが、ポコラートはそれと相反する動き方をしていて、おもしろいと思う。”

奈良美智 ( なら よしとも/美術家 )

奈良美智
奈良美智

“はじめてみるような表現と、白い部屋のなかに置いたときに作品と して自立できそうなもの、そして、自分の好みの作品を選んだ。自 分で素材を見つけてきた人たちの作品は個性が際立っていて、まだ まだこんな表現があったかと驚かされ、最後まで楽しめた。”

中村 政人 ( なかむら まさと/アーティスト、東京藝術大学教授、 アーツ千代田 3331 統括ディレクター)

中村 政人
中村 政人

“これまで全8回ポコラートで審査を行い、多くの作品をみてきたが、 まだまだ作品の見方に慣れておらず、新鮮に感じられる。初めてみるものに対して、「これをどうみるか?」という問いは尽きず、10年単位で作品・作家を見続けないと説明がつかない。もしかしたら、審査する側が批評されているのかもしれない。”

形にならない表現部門(一部紹介)

形にならない表現部門では、入選作品企画を紹介。 会期中、全入選作品の紹介展示に加え、アーツ千代田 3331内で2企画のパフォーマンスを実施する。

ワークショップ「ことば+つむぐ ふんすいプール 企画者:中村 和暉

中村和暉
中村和暉

企画内容

中村さんは好きな場所、もの、歌やアニメのワンフレーズを思い出しては声に出して読み、画用紙に書き、表現を行う。ユーモラスで意表を突いた言葉の組み合わせ、ひとつひとつの単語を噛み締める様に読み上げる声が心地よく、ことばや文字の持つ面白さを再認識させてくれる。ワークショップでは中村さんの創作を、参加者が体験することができる。

選評:佐藤 直樹

おもしろい!この表現形式は、あえて名付けるとするなら「詩」ということになるのだろうか。しかし、言語表現というのとは違う。ではボイスパフォーマンスだろうか。どうしてもこちらに「芸術とはたとえばこういう表現形式のものを差す」という先入観があるため、そんな探り方をしてしまう。なんという不自由だろうか。そこであらためて、繰り返し聞き直してみる。そうすると、様々な気付きがやってくる。なんだろう、この独特の感覚は。声がありリズムがあり意味がある。様式に収まっておらず、こういうことかなと思うやズレていく。まだ名付けられていない、しかし確たる「生」の力がしっかり伝わってくる。興味が尽きない。

  • 開催日時:8月5日(日)/14:00〜15:00

※受付 13:30〜
※要予約

  • 定員:10 名
  • 参加費:300円
  • 会場:1階 ラウンジ

関連イベントのご紹介

ポコラート会議 2018 8月4日(土)開催

第1部 17:15〜18:30「みんなで考えるポコラート」

作品が創作の場、発表の場を経て、その後社会と関わっていく上でどのように価値づけられ、評価されていくのか。美術、福祉など様々な現場で活躍する方々や過去の入選者の方々と共に意見交換を行う。

第2部 19:00〜20:30「審査員トーク」

【登壇者(予定)】大月ヒロ子、佐藤直樹、藤浩志、中村政人
「作品部門」と「形にならない表現部門」の審査員たちが、ポコラート全国公募展vol.8の入選作品やポコラートの今後の可能性について語る。

ホリデー編集部

ホリデー編集部からのコメント

作家の特性に縛られず、全員がアーティストと認めてくれる嬉しい展覧会。どんな作品が集まっているのか。今から観るのが楽しみです!

開催場所

イベント情報

ポコラート全国公募展vol.8

開催期間

2018年7月21日(土) 〜 8月19日(日)

開催時間

12:00〜19:00 ※最終入場 18:30

料金

一般 :500円
65 歳以上: 300円
中学生以下:無料
※千代田区民は身分証明書のご提示で無料
※障害者手帳をお持ちの方とその付き添いの方1名は無料

主催者

千代田区、アーツ千代田 3331

オフィシャルサイト

写真一覧

  • デュシャンの泉100年画像
  • 加瀬野祐介「Manpower(サンデープロジェクト)」2017  *展示予定作品
  • 佐藤直樹
  • 山本麻世「へその緒」2017  *展示予定作品
  • 2018 年 2 月には全応募作品 1,232 点を一堂に公開・審査 「ポコラート全国公募 vol.8 応募作品一挙公開!」より (2018 年 2 月 23 日~25 日 アーツ千代田 3331 にて開催
  • 大西祐史
  • 与那覇俊「7色PEN Story's(町並み)」
  • 藤浩志
  • 中村 政人
  • 中村和暉
  • 奈良美智