聖徳太子が誕生した地である橘宮に建立した橘寺との伝説のある寺。
聖徳太子は用明天皇磐余池辺雙槻宮跡伝承地で生まれているのでこの地が聖徳太子誕生の地とするのは後に作られた伝説かなと思う。
むしろこの寺は聖徳太子一族の鎮魂の寺として考えている梅原猛の説が面白い。
つまり平城京遷都の後に建てられた聖徳太子一族鎮魂の寺である法隆寺に相当する寺で斉明天皇の霊を祀る川原寺と対をなしている。
斉明天皇は宮が啞として生まれた孫である健皇子つまり天智天皇の子の病が殺害された聖徳太子一族25人の祟りである事を憂いた斉明天皇がこの地に聖徳太子の霊を呼んで供養した場所である、との梅原猛が説く話に魅せられます。