うつわと温泉をめぐる旅 北九州編
長崎うつわと温泉をめぐる旅 北九州編
うつわをめぐる旅第二弾として、長崎、佐賀のやきものの里めぐりをしてきました。GWは有田陶器市をはじめとして、波佐見、大川内山(伊万里)、唐津、それぞれでイベントを開催していてにぎやかでした。そして宿泊は周辺の嬉野温泉、武雄温泉等の温泉地でリラックス。最後に名護屋城跡を訪れ、陶磁器の来た道を振り返りました。今回は、実際自分が旅した一部分と希望部分を加えたプランを作成してみました。 皆様の旅の参考になれば幸いです。
波佐見見学の出発点はここ。世界の窯が再現してあるそうです。隣接するくらわん館で一通りの窯元の作品も見ることができます。 波佐見焼はキュートでポップなものが多く、値段も手頃。日常使いにいいと思います。来ていた人の年齢層も若めだったような。 GWにはやきもの公園が波佐見陶器まつりの本会場となってました。シャトルバスの発着所ができ、有田や嬉野温泉とのアクセスも便利でした。会場自体は大きなテントの中にいくつもの店舗が並び、目移りしました。
西の原エリア
本会場から徒歩約3分。写真のモンネ ルギ ムックを始めとしてモンネ ポルテ、南倉庫等おしゃれショップが並ぶエリアで、ここもおすすめです。
波佐見焼のプレートでランチ
そのモンネ ルギ ムックで、アジアングリーンカレーのランチをいただきました。もちろん食器は波佐見焼です。
人気の白山陶器も行きたい
白山陶器本社ショールームは2016年陶器市期間は休業中でした。近くの倉庫のB会場はすごい人出だったそうですよ。 ここまでが徒歩圏内かな。
波佐見本会場から4km弱、魅力的な窯元が並ぶ中尾山エリア。バス等の公共交通機関はなく、悪天候でなければ歩いてでも行きたかった!訪れたかった窯元さんをピックアップしておきます。
陶房 青
シンプルな中にある染付のかわいらしさが好きです。
一真陶苑
光がすけるくらいの薄手の薄手のカップ。個人的にもしのぎが大好きなのでクラクラします。
堀江陶器
染付もいいけど、やっぱり白磁は美しい。その代表的な窯元がここ。 今回の旅は白磁のうつわを購入できなかったことに未練が残ってます。 中尾山も含めた波佐見を満喫するなら一日必要だと感じました。
美肌の湯として有名な温泉地。波佐見からは車で20分ぐらいです。通常時に公共交通機関で行こうとすると武雄温泉駅からバスがでています。
シーボルトの湯
公衆浴場で、過去にシーボルトが訪れたことがあるからこの名前だとか。町中には足蒸し湯も楽しめる足湯もあります。旅の疲れを癒してください。
湯どうふが名物 宗庵よこ長
湯どうふ定食をいただきました。温泉水で作られてたという湯どうふはとろとろの食感。ほどよい下味が付いた湯汁もおいしく最後までいただきました。
和多屋別荘
嬉野川を挟んで、宿泊棟が並び、渡り廊下でつながってます。素敵な空間が広がっていたので建物内の散策も楽しかったです。
陶器市の時は、上有田駅が出発点とすると、ここから有田駅までの3kmの道が会場となっていました。道沿いには、深川製磁や香蘭社、今右衛門等が並んでいます。波佐見よりは値段が高めかな。 私がめぐった陶器市の中で最大規模です。すべてを見ようとするとまる1日は必要だと感じました。半日では消化不良で、次の武雄温泉に宿泊した後、再び翌日有田へ。
九州の陶磁器の歴史を学べる展示となっています。 またここの柴田夫妻のコレクションは素晴らしいのでぜひ鑑賞しておきたいです。
陶器市期間はシャトルバスが運行
ここからやきものの里をめぐるシャトルバスがでていました。 スタンプラリーも行われていて、まさに今回の旅のテーマ。 私は翌日にここから伊万里の大川内山へ。
なんといっても、この大衆浴場、雰囲気満点です。元湯、蓬莱湯、鷺の湯は立ち寄り湯として利用ができます。私は露天がある鷺の湯を利用しました。個人的感想ですが、嬉野温泉と武雄温泉、ともにとろりとした感触、塩分はなんとなく嬉野温泉の方が濃いように感じました。
武雄温泉楼門
夜の楼門はなんだか別世界への入り口みたいな怪しさが。辰野金吾の設計で2階天井には干支の絵があるそうでが、さすがにこの時間には入れないみたいでした。
武雄温泉新館
大正時代に建てられたものらしいですが、これで新館...
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大川内山は、鍋島藩が藩主導でここに職人を集めて高級品として作成された鍋島焼のふるさと。ご覧のように背後を山で囲まれています。鍋島焼は繊細な絵付けが特徴だと思います。 通常時は伊万里駅からバスで行くこともできますが、本数が少ないので事前計画が重要です。
伊万里鍋島焼会館
ここで各窯元の作品を一通り見ることができ、気になる窯元はこの後訪れじっくり見ることができました。
鍋島焼でランチ
この中の喫茶コーナーでカレーセットをいただきました。洋風にも見える食器ですが、カレーを食べ終えると水墨画のテーマのような絵が。なかなか興味深かったです。
コーヒーカップをチョイス
食後にはコーヒー。遠目で青海波のような模様が気になったので。隣の人の青と緑で書かれたシンプルなバラのカップも素敵でした。 ここからさらにシャトルバスで唐津へ
さて、唐津焼のふるさとに到着です。唐津焼は豊臣秀吉が朝鮮出兵の折に連れ帰った陶工たちによってはじめられた陶器の総称です。唐津焼は料理を盛ると引き立つ印象を持ってます。 唐津でもGW期間には、唐津やきもの祭り「食と器の縁結び」を開催中でした。 駅とバスセンターを結ぶ呉服商店街でも唐津焼が展示されてました。ほどよい混み具合の中、渋い唐津焼からモダンな唐津焼を観ながら散策しました。
中里太郎右衛門陶房
人間国宝の12代から13代、14代の作品が展示してあり、もちろん購入することができます。
もちろん名所見物も
唐津城、旧高取邸、曳山展示場、旧唐津銀行にも行きました。唐津城から見る虹の松原も素晴らしい眺めでした。
オデカフェでも唐津の器でカプチーノを
期間中で特別にカプチーノをだしてもらいました。どの作家さんの器だったのだろう。渋かわいい感じです。連れて帰ればよかった。
ラストは、この肥前の陶磁器に多大な影響を与えた出発点でもある名護屋城跡。まずは佐賀県立名護屋城博物館を訪れるのがおすすめ。そこでこの地域の歴史を把握し、ipadを借りて散策すると、城が実際あった時の様子を体感しながら散策できます。
この先の朝鮮に向かったのかと眺める
この日は素晴らしい天気で、対馬かと思われる島が見えました。 ここが今回の旅のゴールです。