欲張りドライブ! 世界遺産アイロンブリッジとブラックカントリー
海外欲張りドライブ! 世界遺産アイロンブリッジとブラックカントリー
イギリスの田舎は公共の交通機関では行きにくいところが沢山あります。 今回は、ブラックカントリー・リビングミュージアムと、アイロンブリッジを中心に周遊するコースをご案内します。本当はもっとじっくり見たいけど、もっと沢山のところも見たいなという欲張りさんへ。
このプランの行程
バーミンガム国際空港から車で約40分、ロンドンのユーストン駅からだと快速を使えば約2時間でSandwell & Dudley駅に到着します。Sandwell & Dudley駅からは車で約12分です。
40分
所要時間約50分 ルートは数種類ありますが、どれも同じ位の所要時間です。 私のオススメルートはブラックカントリー・リビングミュージアムからA4037ーA461ーA458を使ってブリッジノースへ行くルート。 町を抜けてからの田舎の風景が楽しめます。そして、ブリッジノースのハイタウンへ。 セヴァーン川を渡る時に進行方向右側に見える風景は一見の価値ありです。
24分
いくつかルートはありますが、どれをとっても所要時間はほぼ同じです。 所要時間約25分。
20分
アイロンブリッジの側は駐車出来ないので、近くの駐車場に停めてから歩きます。 旅行シーズンだと、少し離れた駐車場になってしまうことも。5分から10分程度歩く事になります。
7分
3分
33分
7分
車
出発地点のブラックカントリー・リビングミュージアムへ戻ります。所要時間約20分程です。
このプランのスポット一覧
ここはオープンエアーの博物館。炭鉱の中に降りて当時の採掘の様子が見学できるツアー、ビクトリアタウンと呼ばれる、ビクトリア時代の街並みが再現されているエリア、そしてイギリスでも人気のドラマ、Peaky Blinders(ピーキー ブラインダーズ)のロケ地でもあります。ブラックカントリーと呼ばれるようになったのは、ビクトリア女王が視察した時、鉄道の車窓から見た風景が石炭を燃やす黒い煙であたり一面が暗かったのをご覧になって、ブラックカントリーと仰った事に始まります。
ビクトリアンタウン
ビクトリアンタウンでは、当時の製法で作られているキャンディーなどが買えるお菓子のお店や、パブなどを実際に体験できる他、昔ながらのレシピで揚げられたフィッシュ&チップスも味わうことができます。お子さん連れの家族には、当時のコスチュームを着せて写真を撮ってもらうサービスも。
遊園地
現代のジェットコースターとは違って、安全面があまり考慮されていなかった当時のローラーコースターは、当時の木造のまま、ジェットコースターとはちょっと違ったスリルが味わえるかも。。。笑
坑道ツアー
この辺り一帯はかつて英国でも石炭の層が10ヤード(約10メートル)程もあり、石炭の一大生産地でした。石炭をより多く生産するために、蒸気機関が改良され、鉄道や運河がより整備されたことが、産業革命に繋がっていくのです。ツアーは、坑道の中を歩きながら、当時の作業の様子が蝋人形で再現されているのを見ることができます。
セヴァーン川を挟んでローワータウンと、丘の上のハイタウンに分かれているシュロップシャーの町です。ハイタウンにあるブリッジノース城は、17世紀イギリスの清教徒革命の時、王党派を支持したために議会派の激しい攻撃を受けて破壊されました。現在見られるのはかつてあったお城の名残ですが、残っている城壁が15度も傾いたまま、当時の戦いの激しさを物語っています。 城址の周囲は公園になっていて、天気の良い日はここでピクニックをする人も多いです。
キャッスル ウォーク (セヴァーン川サイド)
城址をぐるりと囲むようにキャッスルウォークと呼ばれる散歩道は、ゆっくり歩いて約30分。セヴァーン川サイドは、セヴァーン川やローワータウンを見渡せて、反対側では、セヴァーンバレー鉄道の駅と、タイミングが良ければ駅を発着する蒸気機関車を見ることができます。 写真はセヴァーン川に掛かるローワータウンとハイタウンを繋ぐ石橋。
キャッスル ウォーク (セヴァーンバレー鉄道サイド)
セヴァーン川サイドの反対側には観光鉄道として有名なセヴァーンバレー鉄道の駅が見えます。 ハイタウンの城址のあるCastle Walkからは、階段を降りて写真の遊歩道を渡っていくのが一番近道。 この場所からでも、SL列車独特の、蒸気を出しながら駅を発着する列車がよく見えます。
セヴァーンバレー鉄道
一般の路線とは違い、この鉄道はいわゆる蒸気機関車の保存を目的として、廃止された路線を復活させて観光に特化した路線です。元々は1862年に開通して1960年代まで利用されていた路線でした。現在はボランティアを中心に運営されていて、セヴァーン川沿いの路線、ここブリッジノースとウースターシャーのキダーミンスター間、約26kmの蒸気機関車の旅が楽しめます。
ブリッジノース・クリフ レイルウェイ
ハイタウンとローワータウンはケーブルカーを利用するのも楽しい!イギリス国内に数カ所しかない、内陸部に作られたケーブルカーがオープンしたのは1892年。もちろんこれまでに改良はされていますが、18人乗りのケーブルカー2台、長さは約61m、約34mの高さを昇降します。イギリスで最も距離が短くて古いと言われています。このレトロな感じも魅力です。チケットは往復のみで2021年現在2ポンドです。
聖メアリー マグダレン教会
ブリッジノースを訪れると、ハイタウンに建てられたこの教会、塔の上の緑のドームは遠くからでもよく見えます。ブリッジノース城のすぐ隣にあるこの教会は、元々は城主の家族の礼拝の為に建てられたものでした。現在の教会の建物は1790年代に建てられたもの。18世紀のイギリスで運河、橋を含めた道路の設計など多才なエンジニアだったトーマス テルフォードがデザインした教会です。
世界遺産にも登録されているアイロンブリッジはその周辺の渓谷を含めた一帯が一つの世界遺産として登録されています。産業革命発祥の地としてアイロンブリッジの他、全部で9箇所の博物館や歴史的建造物が点在しています。ここは鉄製品の博物館。鉄の製錬方法の移り変わりや、錬鉄、鋳鉄製品の様々な作品が展示されています。鍋などの生活用品だけではなく、装飾的なフェンスや街灯など美しい鉄製品のコレクションも素晴らしいんです。
Old Furnace 旧溶鉱炉跡)
Museum of Iron の建物の前にある三角の屋根の建物。こちらは世界で初めて成功したコークスを使った鉄を製錬するための溶鉱炉跡です。 18世紀初頭、世界で初めて、コークスを使った鉄の製錬方法を確立したのが、初代アブラハム ダービーでした。彼が確立した製錬方法によって、イギリスは産業革命へと発展していくのです。
The Furnace Kitchen
博物館の横の建物は、ちょっとしたカフェレストラン。 2021年10月現在水曜日から日曜日までの営業ですが、ランチの時間帯12:00〜15:00の間、石窯で焼いているピザやサラダ、バーガーなどおすすめです。 ランチの予算は飲み物とメイン一品で約15~20ポンドくらいです。
UNESCOの世界遺産の一つ、アイロンブリッジはセヴァーン川が流れる渓谷にかかる、世界で初めて作られた鋳鉄製の鉄橋です。1779年に着工、1781年にオープンしました。 当時、橋を渡るのは有料で対岸の橋の袂には料金所がありました。最近まで、橋の色がグレイがかった緑色だったんですが、2017年から2018年まで行われた大規模な修復作業の際に、完成当初の赤い色に戻されました。鉄橋なのに優美な橋なのは、現代の鉄橋にはない姿です。橋の上から見るセヴァーン川の景色も楽しめます。
コールポートは陶器のメーカーで、ティーセットなどもそうですが、美しい陶器の置物でも有名です。コールポートと言う村に工房があったのでその様に呼ばれるようになりました。世界遺産のアイロンブリッジを含めた渓谷の一帯を総称して、現在ではアイロンブリッジ渓谷と呼ばれていますが、元々は幾つかの村に分かれていました。 建物の裏側に見える徳利型の建物は、ボトルキルンと呼ばれる陶器を焼くための窯です。
少人数ならば予約なしでも時間をずらせば可能なこともありますが、ここでお食事をするなら予約はした方が確実です。いわゆるガストロパブの一つで、ランチもディナーも美味しいことと、何よりセヴァーン川沿いのテラス席は天気が良いはゆったりとした川の流れを眺めながらお食事がで来ます。 メニューは毎月更新されるので、その時の楽しみがあります。 前菜系は一品7ポンド前後、メインは一品17ポンド前後、デザートは1品7ポンドくらいです。お子さん連れのファミリーにも対応したキッズメニューもあって、カジュアルにも、きちんとしたお食事もできる場所です。
プチデザートセット
あまり種類はないけれど、温かい飲み物と小さなサイズのデザートがセットになったものが、友人とちょっとお茶したいときや、食事のデザートをちょっとだけ食べたいなーというときにピッタリなんです。 大抵普通の日本人の胃袋には、フルサイズのデザートだと甘すぎたり、量が多すぎたりするんですが、このセットはちょうどよくてお手頃です。
コールポート ブリッジ
アイロンブリッジ方面から車で訪れる時はこの橋を渡ってパブへ行くんですが、この橋、車の高さ&重量制限があるのでスチール製の枠が橋の両端に設置されています。普通の乗用車だったら問題ありませんが、ミニバスや日本のいわゆる軽トラサイズは高さに要注意。微妙に塗装が剥げた箇所のあるゲート枠を見ると擦っている人は多いかも。。。
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現在は結婚式やイベントの会場として利用されているマナーハウスの一つですが、広大な敷地は、公園として一般に公開されています。 18世紀に建てられた屋敷もなかなか迫力がありますが、この公園は18世紀イギリスを代表する風景式庭園の設計で有名な、通称ケイパビリティ ブラウンで知られる、ランスロット ブラウンのデザインです。ブレナム宮殿やウォーリック城の庭園なども彼のデザインによるもので、イギリスの風景式庭園には必ず登場する人物です。 夏の暖かい日には、公園内の人工的に作られた湖の周りでピクニックを広げる家族や友人同士のグループで賑わいます。
このパブの一番ユニークなところは、建物が傾いているところ。 この辺り一帯は、炭鉱が点在していました。炭鉱自体は閉鎖したものの、今でも廃坑はかなり残っています。 このパブの地面の下にあった古い坑道が崩落したために、建物んぼ片側の地面が約2メートルほど陥没してしまいました。それでも崩れず残った建物を修復補強して今の姿になりました。中に入ると、すぐの部分はパブになっていて、建物の歪みをさらに強調するようなちょっとしたトリックが仕掛けられていて、遊び心が満載です。慣れるまで、船に乗っているような不思議な感覚が。。話のタネに是非!奥の方は、レストランになっています。 メイン一品、10ポンド前後です。
不思議なトリック。。
窓の右側の壁、木の部分は写真の右側が少し高くなっていますよね? でも、ビー玉を乗せると何故か高い方へ転がっていくのです。是非試してみてくださいね!