山の辺の道、日本の古代を辿る大神神社から長岳寺まで一日散策コース
奈良山の辺の道、日本の古代を辿る大神神社から長岳寺まで一日散策コース
奈良盆地の東の山すそを行く古代の道、山の辺の道。この道全部を一日で歩くのは少し大変、、、 でも、大神神社から長岳寺あたりまでの道なら一日で楽に歩けて、しかも山の辺の道を満喫することができます。 日本の文化のはじまりの地の一つである山の辺の地を、古事記や万葉集片手に歩いてみませんか? 美しく展開する光景に、すがすがしい気持ちになりますよ。 おにぎりとお茶を持参してお出かけしましょう。
背後にある美しい円錐形の三輪山をご神体とする神社のため,本殿はなく,拝殿があるのみ。 JR万葉まほろば線,三輪駅から地元の商店街を抜けて歩いて行くのも楽しいです。
三輪山
大神神社のご神体、三輪山は円錐形のきれいな山です。このあたり、古代の王朝のあった地と言われ、神秘的な雰囲気を醸し出しています。 古代史好きには、はずせない場所です! また、額田王が三輪山を詠んだ有名な歌が万葉集に収められています。
狭井神社
大神神社を参拝したら、北側に続く山辺の道に入りましょう。しばらく行くと、狭井神社があります。この奥にご神泉、薬井戸があり、その場でご神泉の水を飲むことができます。ペットボトルに入れて持ち帰ることもできますよ。
小林秀雄の石碑「山辺道」
山辺の道をさらに北に進み、玄賓庵を過ぎると、小林秀雄の「山辺道」の石碑があります。まさにこの道を代表する景色の一つです。 この道を登っていくと、まもなく視界がひらけます。
小林秀雄の石碑をすぎて視界が開けると間もなく、檜原神社にたどり着きます。ここから見下ろす大和国原の風景は一見の価値ありです。
向こうに見えるのは二上山
お天気が良ければ、大和国原のはるかかなたに二上山が見えます。
檜原神社を過ぎてすぐに、道が大きく東にカーブします。そして眼下にみえてくるのが穴師の里。桃源郷かと思うほど美しい里の光景が広がります。本当に良い所です。おすすめです。
道しるべをたよりにスポット内のおすすめ
何気ない小道が順路のところもありますので、道しるべを見失わないように気をつけましょう!
万葉集で有名な額田王の有名な歌 「味酒(うまさけ) 三輪の山 あをによし 奈良の山の 山際にいかくるまで、、」の歌の歌碑が三輪山を望むこの場所にあります。大変に美しい光景です。秋には背後にコスモスが咲いて、美しさに花を添えます。日本の文化の始まりの地の一つとして、一度は訪れてほしい場所です。
秋のコスモス
秋には、コスモスがきれい
大和政権の始まりの地である、山辺の道周辺は、天皇陵と言われる巨大な前方後円墳が数々あります。こんもりとした陵とそれを取り囲むように豊な水をたたえた周濠は、十数世紀を越えて周囲の風景に溶け込み、日本の原風景を形作っています。 崇神天皇陵からも西の方向に、二上山を遠望することができて、美しい風景です。
大神神社から山の辺の道を歩いてくると、長岳寺あたりでそろそろ一日が終わります。もちろん頑張って北にまだ続く山の辺の道を辿るのもよいと思います。 私は、このお寺を最後に、JR万葉まほろば線柳本駅に戻るのがちょうどよいペースです。
康慶作阿弥陀三尊像
長岳寺の阿弥陀三尊は、初めて玉眼を使用して造られた仏像として有名です。のちに慶派・運慶につながる、奈良仏師・康慶(運慶のお父さん)の作と言われています。 お堂の中は静かで仏像をゆっくり鑑賞することができますので、一日の疲れをいやしながら、しばし静かな時間を過ごしてはいかがでしょうか。
庫裏にて
拝観料を払うときにお願いしておくと、庫裏でお抹茶もいただけますよ!
- アプリで地図を見る
万葉まほろば線柳本駅。ここで今日の行程はおしまい。 お疲れさまでした。 ここから、JR奈良駅、または、JR桜井駅に行くことができます。