偉大なる趣味人 半泥子の足跡をめぐる
三重偉大なる趣味人 半泥子の足跡をめぐる
皆さま、川喜田半泥子(かわきた はんでいし)の名をご存じですか? 「東の魯山人、西の半泥子」「昭和の光悦」とも評され、陶芸をはじめとした芸術家として また食通としても知られた 偉大な趣味人でした。 そして彼はまた同時に、地方銀行の頭取という実業家としての顔も 持っていました。
川喜田家 所有の広大な千歳山の敷地に作られた、半泥子の作品を展示する博物館。 自由闊達で、おおらかな雰囲気の作品が多い。
陶芸家 半泥子
半泥子は あくまでも粋な趣味人として生きた。 生涯 自分の作品に値を付けることは なく、書画や茶碗などの作品は 惜しげもなく友人知人に 分け与えられた。
蹲 「欲袋」
個人的には 一番のツボ。 どてんとした姿に この銘が ハマりすぎ(笑)。 他にも、「おまえ百まで わしゃ いつまでも」なんて書もあって、自由すぎ。
千歳文庫
博物館の正面、木立の向こうに見える4階建ての瀟洒な洋館は、川喜田家 所蔵品の収蔵庫。当時 まだ珍しかったエレベーターが 設置されているという。内部 非公開。
ドラマ「天皇の料理番」のモデルにもなった名店の 分店として、半泥子が 東京から招聘した。
東京 東洋軒が ミシュランに掲載
東京の店は なくなって久しかったが、近年 津の東洋軒が 東京に出店、ミシュランにも掲載される人気店となっている。
ブラックカレー
名産 松阪牛を使った 東洋軒の名物カレー。半泥子の要望に応え、初代 料理長が開発した。
昭和2年創業。石水博物館のすぐ近く、半泥子 贔屓の店。完全 予約制。茶会に使われることもある。
忘蛙亭 又来亭 一寸亭
それぞれ 川喜田半泥子の手による看板が 残されている。
岩田池のほとりに佇む
冬が近付くと、岩田池には 多数の渡り鳥が飛来する。
千歳山の自宅をGHQに接収されていた期間に、半泥子は 津市の郊外に居を構え、そこで陶芸に勤しんだ。 その窯は、現在も引き継がれている。
山里茶席
半泥子が自ら設計し 千歳山に建てた茶室を、窯とともに移築した。 平成24年5月に改修を終えている。 見学希望の場合は、電話で確認するとよい。
廣永窯で作陶する作家の作品や 日常の器を、展示 販売している。半泥子の作品も 展示されている。
カフェ コーナーを併設
廣永窯の器で、抹茶やコーヒーを飲むことができる。
岩田川沿いの本店を建て替えただけでなく、津城址近くに 本社機能を持つビルも 建設された。 半泥子は、この銀行の頭取でもあった。
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