善光寺参り後は別所温泉、それとも野沢温泉?
長野善光寺参り後は別所温泉、それとも野沢温泉?
「一生に一度は善光寺参り」という言葉があるように、信州善光寺は全国に数多く存在する善光寺の総大将。 この地はかつては関東からも関西からも、当然東海からも遠い街であり、なかなか参ることが出来ませんでした。しかし現在では有難いことに新幹線や高速道路が開通して便利になってしまい、首都圏からも比較的お手軽に行ける地域になったのではないかと思います。そしてこの地は現在でもなお豪雪地帯であり、同時に温泉ビッグネームがひしめく温泉天国なのであります。今回は「信州善光寺参り」と、長野から特に日帰りで外湯が楽しめる「温泉」がテーマ。せっかくですので余裕を持って1~2泊の予定でどうぞ。
今回善光寺と合わせてもう一つの目玉がこちらの温泉。何と13箇所存在する外湯に入り放題。温泉宿泊者は全て基本無料。外来の方は寸志をお願いしますというシステム。地元の方々が清掃等管理してみえますので、それなりに敬意を「払う」ようにしたいものです。今回は全外湯制覇を目指して「集印帳」を購入し、2日かけて全外湯を制覇しました。集印のお駄賃に「特製手ぬぐい」が貰え、これがなかなかステキでラッキーです。 正確な場所はこちらを→
大湯
言い忘れましたが、野沢温泉は全て源泉掛け流し。源泉は非常に高温。この大湯では温度差の湯船がありましたが、低温の方でも既に「罰ゲーム」クラス。高温の方は30秒と入っていられません。大湯前の足湯に足を触れることすら出来ないかも。熱風呂好きな方にとっては天国。そうでない方は充分にご用心を。
中尾の湯
宿泊地の端に位置する外湯。湯船は広めなので大人数でも比較的ゆったりと入ることが出来ます。
真湯
温泉街の北の方に位置する、つつじ山公園の入口あたりにある硫黄臭が漂う共同浴場。内部はやや狭め。
秋葉の湯
場所はおぼろ月夜の館の近く。木造ではなく鉄筋造りっぽい感じ。温泉は麻釜から引いているそうです。
上寺湯
坂を下ったところにある外湯。どの写真を見ても「ぐ~ん」とした感じになるのは、路地が狭いからです。ここもやはり麻釜からの引湯だそうです。
麻釜湯
正真正銘麻釜直営の外湯。麻釜のすぐ下にあるので迷うことはありません。
新田の湯
外湯中心地から中尾の湯に向かう途中の路地中に存在します。野沢温泉外湯群の中で一番新しい湯だそうです。
河原湯
大湯からすぐ下にあるので大湯の次と言いたいところですが、大湯に匹敵する熱さです。(どこもかしこも熱いけど)
熊の手洗場
一番坂の下にある外湯。ネーミングの由来はズバリ、熊が発見した温泉だそうです。
瀧乃湯
一番坂の上にある外湯。何だか住宅街の中にポツリとある感じ。たまたま前に入った方が水を引いていてくれたので安心して入れました。ということはやはり普段は熱い?
土産店ロード
大湯近くにも土産屋さんが立ち並んでますが、麻釜近くの土産屋さんが一番景色にマッチしているようです。
湯澤神社
大湯の更に上に位置する神社。この辺り案外坂がきついですが何とか辿り着きました。無事、全ての湯に満遍なく入れるようにお願いしました。
一生に一度は・・・と言われるようになったのは世の中が泰平になった江戸時代からなんだろうね。その頃から神社は伊勢、善光寺は長野というように人気を二分してきたんだろうと思う。善光寺を訪れる際、車だとつい脇の駐車場に停めてしまいがちですが、それでは参道を楽しめません。面倒かもしれませんが駅に近い方に駐車し、善光寺に到達する迄の道のりを充分に楽しみたいものです。 その他の写真はこちらを→
善光寺香炉
本堂前に設置された香炉。善光寺の元締めだけあって立派な香炉でした。
本堂横も見ておこう
実は本堂の内部は一般参拝エリアと有料特別エリアとに分かれていて、今回は都合により一般エリアのみの参拝となりました。その代わり本堂横を通りぐるり一周してきました。
どっしり構える巨大な山門
仁王門と本堂の間にある巨大な山門。威圧感たっぷり。さすが善光寺という風格ありです。ちなみに上部へ上がれますが、有料です。
参道は土産やでいっぱい
仁王門と山門の間が一番賑わっているエリアかな。善光寺のおみやげは全てここらで揃うでしょう。
ユーモラスな地蔵様
宿坊が立ち並ぶ所に面白い顔の地蔵様を発見。どことなくアジアン風なお顔ですね。
脇の寺院もお見逃しなく
参道から十字路で奥に入ったところにも寺院があります。忘れないように見ておきましょう。
仁王門も立派
巨大さは山門には負けますが、こちらも立派な門です。迫力満点の仁王様がペアで迎えてくれます。
宿坊も立派
仁王門の周辺は左右全てが宿坊になっているようで、信者及び参拝の方の宿泊所になっているようです。また、こちらはもれなく修行の体験がついてくるようです。
ここから参道スタート
駅の方からのごく普通の街の風景はここまで。ココ以降は参道になります。本堂はまだまだ先。お楽しみは後にとっておきましょう。
ひときわ目立つ建物
駅から参道口までの間にも様々なお店が立ち並び、中でもひときわ目立つのが「藤屋御本陳」。詳しくはよくわからないのですが、現在では結婚式場なのでしょうか。
いつ頃から言われているのか「信州善光寺だけでは片参り」という言葉があります。つまり信州善光寺と北向観音をセットで参拝しなさいという話で、由来としては信州善光寺と北向観音が正面に相対しているからという話が定説のようです。試しに身近な寺院で本堂の向きを調べてみるとわかりますが、北向きに建てられた寺院はほとんど存在しません。北向きの希少性と南北に相対するミステリー。それだけでも何か面白そうではありませんか。 その他の写真はこちらを→
此処から先が参道ですが
ここから先が北向観音の参道になります。両側には土産屋がズラリと言いたいところですが早朝の為1軒も開いてませんでした。
壁や天井は千社札だらけ
歴史ある古い寺院だけあって壁や天井に所狭しと千社札が貼られています。現在でいうところの名刺といったところでしょうか。
不動堂
本堂横の不動堂。中には不動様がいらっしゃる筈(記憶なし)です。内部は護摩堂のような怪しい雰囲気でした。
温泉薬師瑠璃殿
岩場の雪壁に張り付くように建てられています。名前からして温泉関連の何かかと。
本堂
この本堂がキッチリ北を向き、信州善光寺と対峙しているわけです。
「信州最古の温泉」と言われる別所温泉。実はココの中に北向観音があったりして、わざわざ北向観音へやって来た本当の理由は「温泉」であると声高らかに宣言したいと思います。さて、この別所温泉。温泉地としてはやや小振りな感じですが、どうしてどうして。趣ある外湯が3軒に足湯もあり、しかも格安!。さらにそれぞれ湯の特徴が違うというではありませんか。また、温泉の周囲は由緒ある建造物が多く存在し、それだけで飽きさせません。今回は3箇所中2つの外湯を制覇。 正確な場所はこちらを→
大師湯
かつて大師様が利用していたという分かりやすい言われがある温泉。当然源泉掛け流し。番台が外にあり、3つの外湯の中で一番面白かった。
石湯
戦国武将真田幸村の隠し湯だったそうです。やはりことらも源泉掛け流し。
大師之湯飲泉
決して墓石ではありません。大師之湯のちかくにある飲泉です。直に飲めるということは、やはり源泉そのものであるという事でしょうか。
七苦難地蔵堂
今回利用した駐車場の近くに建っていた地蔵堂。
マンホールを見たら
各地のマンホールを見ていると観光地に合った特製マンホールを見かける時があります。たまには下を見ながら歩くと発見があったりします。
東海地方ではお馴染みの
別所温泉地内で発見。名古屋及び東海地方では知らない人は無いほどのローカル番組。こんなところまで来ていたんだねー。
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今回どうしても見ておきたかった施設。これは国内に今も残る最大の防空壕で、終戦間際に大本営や皇居、NHK等をまるごと移転する計画があったそうです。そこらにあるような入って終わりという防空壕とは規模がまるで違い、碁盤の目状に約5.8キロが現存し、そのうち500メートルを見学できます。内部は夏でも肌寒くヒンヤリして寒いくらい。一度見ておくといいかと。
「信州善光寺片参り」という言葉は「北向観音」を指すことが定説ですが、実のところその他にも数多く存在しているのであります。長野県飯田市にある「元善光寺」もその1つ。「片参り」という言葉はもしかすると当時の「観光案内」の要素が少なからずあったのではないかと想像します。ちなみにこちらの善光寺は日程的にムリがあったので日を改めて別の日に参拝しました。