「OIL by 美術手帖」ギャラリーでは、今井麗の個展「MARCH」を2020年2月28日(金) 〜 3月15日(日)に開催する。

このたび「OIL by 美術手帖」ギャラリーでは、今井麗（いまい・うらら）の個展「MARCH」を開催する。今井は1982年神奈川県生まれの画家で、2004年に多摩美術大学美術学部絵画学科を卒業、09年に同大学大学院博士過程を満期退学後、国内では関東を中心に、各地での個展やグループ展で作品を発表している。展覧会や雑誌の挿絵の仕事をはじめ、16年に出版された植本一子の著書『かなわない』（タバブックス）のバタートーストの装画も話題となった。
画家の父のもと、子供の頃から旺盛に絵を描いてきたという今井の現在のアトリエは、自宅のリビングの一角である。家族で暮らす一軒家のダイニングテーブルの片隅に立てかけられたイーゼルと、カーテンの隙間から差し込む静かな光。そんな場所から、絵具の乾かぬうちに完成される「早描き」によって、今井の静物画は日々生み出されている。トーストやパイナップル、目玉焼き、アボカドなどの食べ物、ときに取っ組み合いをしているようなポーズをとる、コアラやクマのぬいぐるみや、キャラクターの人形たち。今井は、日常のなかでこぼれ落ちていってしまう、かけがえのない時間をすくいとるように、身近なモチーフをキャンバスに描きつけている。早描きされた油絵の上には、もの言わぬぬいぐるみたちのしたたかな意思や、生活のワンシーンからにじみ出る生命の輝きが浮かんでいるようだ。
春の訪れとともに開催する本展では、そのタイトルどおり、リズムを刻みながら行進し、自由や希望をたずさえて前に進もうとする人形たちを描いた表題作《MARCH》（2020）のほか、今井がこれまでに描いてきたコアラやトーストの作品を発表する。

＜アーティストプロフィール＞

今井麗 Ulala Imai
1982年神奈川県生まれ。2004年、多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。09年、多摩美術大学大学院美術研究科博士課程満期退学。近年では、17年にgreenpoint books & things（神奈川）、代官山蔦屋書店（東京）、The Steak House DOSKOI（東京）、18年に恵文社一乗寺店 ギャラリーアンフェール（京都）、新宿髙島屋美術画廊（東京）、19年にREADAN DENT（広島）、梅田蔦屋書店（大阪）、XYZ collective（東京）ほかで個展を開催。主なグループ展に、11年「YOKOHAMA みなとみらい2011」展（横浜市民ギャラリー、神奈川）、12年「シェル美術賞2012」（国立新美術館、東京）、14年「シェル美術賞 アーティスト セレクション（SAS）2014」（国立新美術館、東京）など。18年に初の作品集『gathering』（Baci）を発表。2020年3月11日(月)まで、東京オペラシティ アートギャラリーでのペインターによる展覧会シリーズ「project N」にて個展開催中。
https://ulalaimai.jimdofree.com
Instagram：@ulalaimai

＜関連商品＞

本展オリジナルのポスターやグッズを販売する。
※本展での収益の一部を、オーストラリアの森林火災支援に寄付する。

＜関連イベント＞

オープニングレセプション 2020年2月28日(金) 19:00 〜21:00

＜展覧会概要＞

タイトル：今井麗「MARCH」
会期：2020年2月28日(金) 〜 3月15日(日)
会場：OIL by 美術手帖
住所：〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ 2階
電話番号：03-6868-3064
開場時間：10:00〜21:00
観覧料：無料
アクセス：渋谷駅ハチ公口徒歩5分
URL：http://oil-gallery.bijutsutecho.com
SNS
Twitter：@OILbyBT
Instagram：@OILbyBT

＜OIL by 美術手帖について＞

これまでアートシーンの動向を伝えてきた『美術手帖』が、日本を代表するギャラリーやアートストアとともにつくる、アートのマーケットプレイス。メディアとしてアートと社会をつなぐ役割を担ってきた『美術手帖』は、このサービスを通じて「アート作品の購入」という体験を届ける。
2019年秋に新生・渋谷パルコの2階に実店舗をオープン。〈Gallery〉〈Cafe〉〈Shelf〉という3つの機能を展開し、アート作品との出合いの場を創っている。
https://oil.bijutsutecho.com