世界遺産「糺の森」でイロイロと考えてみる夕涼み
「そうだ、京都行こう」でおなじみのJR東海キャンペーンCM。
今夏の舞台に選ばれたのは下鴨神社と、その周囲を取り巻く「糺[ただす]の森」でした。
京都の夏といえば鴨川の岸に連綿と連なる納涼床が名物。
ですがここ糺の森もまた、昔は納涼の名所だったそうです。
水の流れに恵まれた糺の森は蒸し暑い夏でも涼しく、京の都人たちから愛されてきました。
江戸時代には初夏の到来とともに団子や心太[ところてん]、真桑瓜[まくわうり]などを売る茶店が立ち並んだそう。
都人たちは涼しげな木陰に毛氈を敷き、日の出から日没まで、花見ならぬ「納涼[すずしみ]」を楽しんでいたとか。
とはいえ江戸時代に比べると現在の糺の森はかなり狭くなり、今では屋台が林立することもありません。
ですが、木漏れ日がこぼれる森の中、涼しげなせせらぎの音色をBGMに散策しながら、往時の雰囲気を想像してみるのも格好の“避暑”かもしれません。