岐阜散歩シリーズ<長良橋から伊奈波神社>編
岐阜岐阜散歩シリーズ<長良橋から伊奈波神社>編
岐阜市の中には勿論ですが古い町並みが存在しています。しているのですが、今のところあまり観光として開発されてないような気がします。それだけに観光地としてではなく、素の姿を観ることが出来るのかもしれません。今回は主に「長良川に近いエリア」、次に「大仏殿があるエリア」、そして「伊奈波神社があるエリア」の古い町並みを順番に巡りたいと思います。距離がありそうで、あまりありません。楽勝ではないでしょうか。
長良橋の袂には鵜飼観覧船の乗り込み口と共に、鵜飼観覧船の申し込み所があります。当日券もあるようですが、やっぱり予約しておいたほうが良いですね。船には弁当を注文できたり出来なかったりする場合があるので、必要最低限は持ち込みたいものです。暑い真夏でも川表には涼しい風が吹いていて、ビールが最高に旨いのです。
待合所はこちらで
申し込み所の向かい側には待合所があります。普段もちょっとした観光案内所になっていますので気軽に利用すればいいかと。
櫓の向こうが鵜飼船乗り場
櫓の向こう側、堤防を下って行くとそこが鵜飼船の乗り場。同じ形の船が並んでいますので乗り込む際はお間違えなきよう。
鵜飼船乗り場がある辺りから南へと延びる道がいわゆる「川原町」と呼ばれる辺りで、岐阜市内で唯一と言っていい古い町並みが残る景観観光地区。このメイン通りを基本にして北側と南側にそれぞれ裏筋が存在するので時間と相談して探索ルートに加えて欲しい。
天気が良い日は気持ちいい
この辺り、よく見ると電線が無いんですよね。おかげで空が大きく見えます。やっぱり電柱というのはいかに邪魔だということですか。
格子の民家が美しい
特に保存しているわけでもなく、澄んでいるそのままの状態が一番美しいわけです。よく見ていくとさりげない一角に見所が潜んでいます。
古い町並みの鵜飼船乗り場に近いあたりに「手湯」があります。一応効能が掲示されているので温泉だと思います。有難いのはやっぱり寒い時期ですね。散歩で冷えた手を温めるだけで体中が暖かくなってきます。ベンチも併設されてるのでちょっと休憩するのにもご利用を。
岐阜の名物お菓子と言えば「鮎菓子」だそうです。要するに薄焼きの記事の中に求肥を入れて二つ折りにしたお菓子なわけです。岐阜の和菓子店のほぼ何処にでもありますが、一番有名な店が「玉井屋本舗」という事になります。
岐阜で人気の宿泊施設「十八楼」の施設ということらしい。何か工事してるなと思ったら、レストランでした。元々別の場所にあった蔵をここまで移設したというから本格的。ただ、飛び込みでは入りにくいのがネックかな。完全予約制。
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川原町において唯一と言っていいカフェ。間口が狭い店に見えるけどここが面白い。元々恐らく民家だったのをカフェに改造してあるので、間口の割に奥行きがめっちゃ長いのです。入口辺りは民芸品の展示販売コーナーも有り、座席は入口辺りの和室席と、奥の蔵を改造した席があり、どちらもそれなりに堪能できます。
表側の古い町並みも良いのですが、実は裏筋が存在します。入口は奥に公園が見える細い路地。ここから入って右に曲がる路地が存在します。この辺りは蔵がある路地裏とか呼ばれていて、丁度表通りの建物の裏側を通ることになります。この路地は観光客はおろか地元の方でさえ殆ど知らない道ではないかと思います。なお、どちらかというと生活道に近いので静かに利用しましょう。
蔵群の裏側を通る
この辺りの家は表側に住居、裏に蔵がある構造になっています。裏路地はその蔵の裏を眺めるように通っています。
川原町屋の裏口がある
実は川原町屋は裏道に出る事ができます。ここからも店内に入ることが出来ます。
苔むせる石壁
路地が狭いので日が当たりにくい場所が少なくなく、あちこちに苔むして鄙びた雰囲気というか、探検ムード満点。
川原町の一番遠い場所辺りで再び少し賑わっています。鵜飼船乗り場の辺りは少々観光用に作り込んでしまった感がありますが、この辺りはどちらかというと「素」の町並があります。
唐突に店がある
一番端にある民芸品店。川原町の古い町並みはここらでおしまい。ここから先は方角を南に向け、橋を超えて岐阜大仏があるエリアに向かいます。この辺りの道はとても車通りが多いところです。信号を向こう側に渡る際は充分にご注意を。
金華山は目の前
水路迄出ると目の前に金華山が、麓には三重塔が見えます。
少々今回のルートから外れますが、面白いところですので入れておきます。ナガラガワフレーバーというのは施設の名前です。敷地内にパン屋、洋菓子店、喫茶店、陶芸に木工といった店が集合しています。それぞれがこだわりを持った店になっています。
敷地はこうなってます
木工と陶芸は体験ルームになってるので、喫茶店が一番気軽に利用可能でしょうか。面白いのは使用されているカップ類。落としたらヤバそうな雰囲気がします。
場所はナガラガワフレーバーから真っ直ぐ南。ここは岐阜市内でも老舗の菓子店。店が路地の中にあるため、地元の方しか知りません。しかしこの店のどら焼きが美味しいのです。生地も餡もしっかりして素朴な味と言うのでしょうか。その他にも岐阜の定番鮎菓子や柿羊羹も取り扱っています。いつも車は店の前に横付けするので駐車場は知りません。ここから次は東へと向かいます。
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なんと岐阜公園の近くに銭湯があるのです。しかしこちらは観光用ではなく限りなく地元密着型の銭湯なので、場所は路地の中だし、ちょーっと探しにくいかな。散歩の間にちょっとのんびりひとっ風呂というのも粋ですかね。
名物は「竹そば」。孟宗竹を使用しているそうです。フレーバーとしてひじき、よもぎ、自然薯の3種類を使用した三色盛りが美味しい。店内はまるで昔の民家に上がるような雰囲気で、いろりを囲んで食事することになります。店内というよりは家の中ですね。正直冬は少々寒いかも。また外観が地味で店に見えないのです。周囲の道路も一方通行の嵐でなかなか辿りつけません。地図をよく見ておきましょう。駐車場は店の北側道路向かい。
この辺り、最近景観地区になってるみたいです。以前はあまり意識してなかったような感じでしたが、少しづつ整備されつつあるようです。確かに、この辺りを整備すれば行動範囲がぐっと広がるんですよね。今後が期待のエリアです。
古い建物が並んでいる地域
良く言えば景観地区。別の言い方をすれば昔から開発されてない地域。以前から変わらない姿のままの町があります。
古い建物が残っている
モチロン元から古い建物も残っているのです。しかし安心は出来ません。いつ突如として建てなおされたり取り壊されたりするかもしれません。味わうなら今です。※令和4年に取り壊されました
岐阜にも大仏殿があるなんて、誰が知っているでしょう。あまり宣伝してる訳でもないし、建物も通常は裏側しか見えないのでわからないんですよね。表側を見れば立派な建物だと分かります。
意外に立派なんですよ
大仏殿の中に大仏様がいっぱいいっぱいに座っています。拝観は有料ですが、一見の価値があるかと思います。
斎藤道三の菩提寺。表通りからあまり目立たない場所で、境内も広くありません。国の重要文化財に指定されている斎藤道三肖像画と斎藤義龍肖像画があるそうですが、残念ながら見たことはありません。次の道順は道路向かいです。この辺りは交通量が大変多いエリアです。充分に気をつけて向こう側へ渡って下さい。
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常在寺の道路向かいは神社仏閣が数多く存在します。おかげさまで寺の境内に入るのに慣れてきたおかげで様々な発見があったりします。きちんと参拝及び参詣することを心がければ何も恐れることはありません。堂々と入ればいいかと思います。
三光稲荷神社
妙正寺の奥に稲荷神社がありました。薄暗い中に赤い鳥居が目立ってます。
見応えある庭
水路があって、苔むして。これでもう少し整備すれば立派な庭園になると思うのですが。雰囲気バッチリです。
八幡神社
ガケに張り付くようにして八幡神社がありました。こんなところ、普通は来ないだろうな。
隠れた所に地蔵堂
その他小さな地蔵堂は町中にあちこちに存在します。
慣れない方は驚かれるかもしれませんが、此処から先は二車線まるごと一方通行になります。町をぐるりと囲んだ右回りの大きなロータリーを想像していただければいいかと。なので、行きたい場所に行きそびれると再びぐるりと廻る羽目になります。この辺りは地図をよく見ておいたほうがいいです。さて、岐阜散歩としてはこの信号の筋辺りから再び南へ向かいます。
元々は造り酒屋だったそうです。店内は完全に和風ですが、何故かピアノの音楽が聞こえるという不思議な空間。夜の営業もしてますが、昼のランチのほうが気楽に利用できるかと。駐車場は店の前を通りすぎて左に入る路地へ進み、そのまま倉庫の中へ。何だか面白いです。この周辺は一方通行が多いので注意を。
この辺りは意外に食べ物関係の店が揃っているエリア。中でも麸兵は100年以上続く麸の名店。通常の生麸や焼き麩、湯葉等が元々のメイン。近頃では麸のまんじゅうや菓子の方でも有名。店内では抹茶と麩まんじゅうのセットを頂けます。
旧店舗ですかね
現在の店舗よりも少し北側、右に入った場所に旧店舗があった場所。屋根にはかつての看板でしょうか、レトロな行灯が取り付けられています。
昔から岐阜市民に愛される老舗の洋食店。食事は勿論のこと、お茶だけでも全然オッケです。高等ライスはここでも頂くことが出来ます。でもね、現在の店舗はまるで喫茶店みたい。立て直し前の大正ロマンを感じる店舗がよかったんですけどね。
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いよいよゴールに近くなってきました。伊奈波神社に向かって参道を歩いて行くと正面に神社ではなく寺がどぉーんと建っています。その建物が岐阜善光寺。伊奈波神社は参道が右側に迂回しているのです。
戒壇巡りはありません
善光寺といえば戒壇巡りがセットのように思えますが、岐阜善光寺のみ戒壇巡りがありません。
善光寺から更に奥へ奥へと進み、行き当たりの石段を登り詰めるとそこが岐阜の初詣ナンバーワンの伊奈波神社。参道入口から見ると随分奥行きがあります。これで今回の旅はゴール。せっかくですから願い事をよくお願いして行きましょう。ところで、よく考えると神社なのに立派な山門が2カ所もあるんですよね。もしかすると仁王様がいらっしゃるのかと思えてしまいます。さて、ここからのお帰り交通機関はバスのみです。表通りまで戻ればそれほど待たなくても岐阜駅行きが次から次へと来るはず。お疲れ様でした。