北海道を格安で愉しむバイクの旅♪
北海道北海道を格安で愉しむバイクの旅♪
かつて時間はあるがお金がない頃、どうしたら安く北海道を旅行できるのか真剣に考えました。 時間が無くてお金があるなら航空便利用一択なのですが、2週間滞在予定をいかに節約して切り抜けるのか。 純粋に往復の旅費として考えるとフェリーに乗客として乗船することが一番安いのですが、 道内を交通機関だけでは案外不便。 かと言ってフェリーに車を持ち込むと高くつくし、高速を飛ばしても案外お金も時間も掛かるし。 残るは自転車とバイクになりますが、自転車で過酷な峠を超える根性はありません。 結果的にバイクで勝負することになりました。当時敦賀から小樽までフェリーで30時間かかった時代。 それでもフェリー内で体力を温存し早朝5時に小樽到着という日程は北海道初日を超有効に使える最大の武器。 あとは北海道内をいかに工夫して安く過ごすのか知恵を出す事がとても重要。 今回は「北海道内をいかに安く過ごすか」がテーマです。 北海道格安プランは旅の性格として「合う方」と「合わない方」に別れるかもしれませんが、 選択肢の一つとして検討してみても損はないかと思います。
格安北海道プランはフェリー抜きでは考えられません。中部から西にお住まいの方は新日本海フェリーが定番なのではないでしょうか。かつて敦賀から小樽まで30時間かかった時間も現在では19時間と大幅に短縮されてます。しかし到着時刻が悪いので到着を小樽なのか苫小牧なのかよく考える必要があります。部屋もグループでしたら2等で充分。しかし単独の場合は最低でも2等寝台を押さえた方が快適で安全。船内レストランは高くつくので、乗船の際に充分な食料を持ち込むことが安く済ませるコツです。なお船内に給湯室はありますが調理は不可です。 2004年のツーレポ(実話)はこちらをクリック→
フェリーでの生活
フェリーでは何もやることがありません。船内に娯楽は無くはないですが非常にショボイです。後部甲板でうたた寝したり地図を眺めてルートの検討したりでのんびりしていればば良いです。風呂に入ってビールを飲んで寝るのも良いかも。とにかく余計な体力は使わないことです。
船内あちこちに椅子が
船内にあちこちに椅子が設置されています。のんびり座って外を眺めるというような贅沢なひと時をどうぞ。
このよう波の時は要注意
海が静かな時は本当に快適なのですが、一旦荒れだすと大変。台風時に乗った時は手すりに捕まって居なければ通路を真っ直ぐ歩くことができませんでした。
例えば2週間滞在となると13泊する計算になります。これをまともに宿泊すれば容易に資金が底をついてしまいます。あまり知られていませんが北海道内には民宿(ペンション)よりお手軽な宿泊施設が存在します。先ずは「とほ宿」と呼ばれる木賃宿。そして「ユースホステル」。通常の方にはこれより先はオススメしませんが、「ライダーハウス」、「テントキャンプ」、最後は「野宿」の順となります。通常は「テント」で泊まり、雨が降ったら「ライダーハウス」。布団で寝たかったら「ユース」もしくは「とほ宿」を利用することが資金節約の要となるでしょう。ライダーハウス以降は寝袋が必須です。
例えば「とほ宿」その<1> 道北サロベツ原野にポツンと建つ宿です。屋号の「城」は「ジョー」と呼びます。稚内の一歩手前にありサロベツ原野やオロロンライン、礼文島を眺めるには最適な位置にある宿。とほ宿は「男女別ドミトリー(相部屋)」が基本ですがココは個室もあります。夕食の名物は「牛乳鍋」。真っ白の鍋に一瞬引きますがボリュームたっぷりで、とてもあっさり頂けます。道北ではイチオシの宿ではないでしょうか。料金等はHPを参照。
名物、牛乳鍋
牛乳鍋って何だろうと思ったら、そのままでした。鍋に牛乳を投入して野菜等を頂きます。
窓の外は湿原です
実は少々角度が悪いのですが、窓の外左側にはサロベツ湿原が延々と広がる姿を見ることができます。
遊歩道で散策可能
サロベツ花園のなかに散策路が作られていて周回できるようになっています。周囲は遠方まで何もありません。大きな草原の真ん中を歩いている感覚になります。
例えば「とほ宿」その<2> 上富良野駅から車で10分程の丘の上にポツンと建つ宿です。外観は見ての通りでまるで倉庫みたいですが、驚くなかれ全て手作りです。ここで宿泊して初めて知りましたがここはフォルクローレの宿といい、いわゆる「音楽宿」。夜になると何処からか人が集まり演奏会が開かれることもあるそうです。富良野と美瑛の中間という位置が何処へ行くにも都合が良く、この辺りを探索するならベースとしての連泊を検討してもいいかもしれません。
晩飯には充分です
まぁ、ある意味普通の夕食でした。しかし、これが美味しいのです。量もしっかりあって嬉しい限りでした。
落書きに歴史を感じる
食堂のテーブルをみると落書きだらけなんですね。宿としての歴史を感じます。
例えば「とほ宿」その<3> 上富良野と富良野の間にある宿です。元々小学校として使用されていた建物をそのまま宿として利用しています。元が小学校という事もあり木造のしっかりした造りで、どこか暖かみがある内装の宿です。以前利用した時は宿泊者は自分一人でした。お陰様で夜遅くまで主人と酒を飲みながら食べた山のような量のプチトマトが忘れられません。※一時期宿を閉鎖されたという風の噂もあり、現在営業されているかどうか不明です。要確認ということで。
ユースホステルというのは旅をサポートする世界的なネットワークで、主に若者の旅をサポートするという主旨ですが、最近では年配の方の宿泊が多いらしい。年会費で会員になれば会員価格で宿泊可能となるが、会員でなくても少々の割高料金で宿泊可能。一口にユースと言ってもピンからキリ。あらかじめ評判をリサーチしてから予約することが鉄則。料金は素泊まりが基本、オプションとして食事などを付ける考え方。部屋はドミトリー(相部屋)が多い。場所によっては個室もある。「とほ宿」より安く宿泊可能なので緊急時の強い味方となる。北海道旅行には欠かせない存在。写真は摩周湖YH。とても快適でした。
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例えば「ライダーハウス」その<1> 知床半島の根本、JR斜里駅近くにある宿です。HPをご覧になるとわかると思いますが、キャンプ場の中の施設の一つという位置づけです。通常ライダーハウスの料金は\0~\500が多い中\1,000は高めですが施設内は広くて快適。特筆すべきは「天然温泉付き」だということ。料金内で掛け流し温泉が24時間いつでも思う存分入浴可能。勿論夕食等も頼めます。数多くあるライダーハウスの中では快適な部類ではないでしょうか。寝袋必須。
例えば「ライダーハウス」その<2> JR富良野駅から南西に10分程走った森の中に建っている宿です。ここもやはり料金が\1,000円と、ライダーハウスの中では高めですが、洗濯機や炊事の設備や風呂もあり、当時は布団も貸して貰え、ある意味至り尽くせリ。食事は無いので自炊あるいは富良野市街までひとっ走りして済ますことになります。このようなライダーハウスで重要なことは「情報交換」ですね。旅の強者が揃ってるので道内の様々な最新情報が得られます。※最新の詳細情報が不明、要確認。
最近では数が減りつつありますが、北海道内に無料のキャンプ場はまだまだ数多く存在します。無料でテントを張ってOKですから堂々と利用するべきです。ただ、テントと寝袋を先行投資する必要がありそれなりの出費は必要ですが、食料をコンビニ等で調達するなら特に追加装備は必要ありません。先ずはテントに慣れてから湯沸かし等必要なものから順に揃えていけば良いでしょう。満天の空を眺めながら過ごす夜は一生の思い出になるかと思います。が、反面問題は「雨」です。危険を感じたら即座に撤収し屋根がある宿に泊まりましょう。
霧多布岬キャンプ場
霧多布岬の丘の上にあるキャンプ場。眼下に海が広がる広い芝生どこでもテントを張ってOKですが、やや斜面になってるので貼り方に工夫が必要。なお周囲のバンガローは有料で申し込みが必要。とにかく海の眺めが良く地の果て感が半端ないですが、この辺り霧の名所ということで終日真っ白という日も少なくありません。(談:経験者)
開陽台キャンプ場
開陽台の北側スペースをキャンプ場として開放。ウン十年前からライダーキャンプの「聖地」だと呼ばれていたような記憶があります。あの開陽台でキャンプしたら夜はどんな空が見えるのでしょう。以前は訪れた際は完璧な霧だった為テントを断念しました。いつかリベンジしたいキャンプ場です。※最新情報は中標津町役場まで
かつては「ステーションホテル」と称してJR駅の軒下でごろ寝するのが流行でした。あるいは道内あちこちにある「バス停」を利用して泊まるのもあたりまえでした。ちなみに札幌駅、室蘭駅、釧路駅、網走駅、稚内駅前で駅宿した経験があり、札幌駅軒先では100人以上ごろ寝していた記憶がありますが、現在ではあまり見られないとのことです。バス停利用は最終便が出てから入り、始発前に撤収し、決してゴミを残さないようにしたいものです。森の近くの野宿は「野生動物の皆様」がいらっしゃる可能性があるのでオススメしません。
北海道の特徴として無料温泉が数多く存在することです。一日一度は温泉に入れるよう日程や経路を工夫したいものです。その無料温泉ですが、経験上言わせてもらうと湯船が男女に分かれている方が珍しく、殆どは混浴。周囲をよく観察した上で水着着用する配慮も必要になるかと思います。また、脱衣所自体が存在しない温泉も少なくなく、ぶっちゃけ堂々と脱衣して入る根性も必要かと思います。更に天然温泉のため、お湯が非常に熱くなっている場合がありますので利用の際には充分な注意が必要です。
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知床半島横断道路の羅臼側、羅臼川のほとりにある温泉。知床横断道路すぐ横。湯船は男女別で更衣室あり。良質の温泉であり地元の方に親しまれています。だいたい全般に湯が熱く、入るのを躊躇してたら地元のオヤジに「熱かったら水で埋めていいぞ」とドヤ顔され、意地でも水で埋めないで入ってやった記憶があります。無料。
十勝岳の中腹にある温泉。周囲は温泉街ですがここは無料開放されています。かつてのドラマ「北の国から」で宮沢りえが入浴したらしくそれ以来有名になってしまったとか。完全掛け流しの最高な温泉ですが、やはり少々熱い。ここには「ドヤ顔」おじさんは居ないので堂々と水で埋めさせて貰いました。なお、更衣室は露天の横にフルオープンの屋根があるのみ。正直丸見え。堂々と入れない方は何らかの対策が必要。無料。
裏摩周湖展望台から開陽台に向かう途中に養老牛温泉があり、その中に無料温泉が存在します。とりあえず外から中が見えないよう柵で囲まれているし、男女別更衣室があるので安心ですが、湯船は混浴。しかも小さい。ここで特筆すべきは「水着禁止」という素晴らしい看板表示。以前入浴中にタオルで隠した女性が目の前に入ってきた時はどきりとした。無料。
大マジメに、北海道温泉の中の秘境中の秘境だと断言したい。場所は知床半島北側で横断道路から1時間ほど先端に向かって走った辺り。山の上から川が流れて来ますが、その川自体が既に温泉。ここから30分程川登りした先にある滝つぼが具合がいい温泉になっています。ここもやはり当然男女別とか更衣室なんてあるわけもなく、水着を忘れた人は岩陰で脱いでドボンと入ります。周囲に温泉に入らない観光客が多いと案外恥ずかしいかも。注意すべきは酸性温泉だということ。長時間入るとピリピリします。無料。
屈斜路湖和琴半島の温泉。半島が一番細くなっている辺りにあり、外見まるで鯉が泳ぐ「池」のような感じ。現在は何となく囲みが出来て更衣室もあるようだが昔は完全フルオープンで遮るものが何も無かったはず。底から温泉が湧いてくるタイプで結構熱く、すぐ横に繋がっている屈斜路湖の水を入れて湯温を調節する。前回はあまりにも熱いため誰も入らなかったのを横目に「熱湯チャレンジ」して見事勝利した。大昔、夜中に皆で温泉に入って湯冷ましにそのまま屈斜路湖で泳いでしまったのはナイショ。無料。
半島の中にも温泉がある
実は半島の中の屈斜路湖湖畔に建物があり、その中で温泉に入れるようになっている。こちらも熱いと聞いていたが、偶然にも丁度いい熱さだった。こちらは建物で完全遮られているので少しは安心かも。無料。
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バイク乗りなら北海道内での給油はホクレンを使用すべきです。目的は例の「フラッグ」。かつては給油したらタダで頂けましたが最近は少々事情が違って給油ライダーに販売してるようです。しかしあのカラフルな三角旗を荷物に括りつけて走るのは北海道に来たという気分が高揚するではありませんか。是非全色手に入れて下さい。そして更には「ホクレン地図」がなかなかスグレモノで、これはバイクというより車の方向きかもしれません。こちらは旗とは違い無料で頂けるはず。ホクレンスタンドに立ち寄りの際に尋ねてみるといいです。
今では道内至る所に「セイコーマート」があるので食料品を手に入れるのに苦労しなくなりました。しかし、出来ることならコンビニではなくいわゆる「町の食料品店」を見つけたいものです。そこには地元の安い新鮮野菜とか果物、ジンギスカン用の肉が格安で売っているかもしれません。あと、走っていて小腹がすいた場合は道路脇の「ゆでとうきび」を利用しましょう。朝もぎのとうきびは甘くてめっちゃ美味しい。選択すべきは「焼き」より断然「ゆで」です。2本も食べれば立派に食事代わりになることでしょう。
たまにはリッチに
要するにメリハリですね。節約ばかりが能ではありません。たまにはガツンと美味しいものを食べましょう。
こちらもお忘れなく
既に有名ですが釧路和商市場の「勝手丼」です。最初にご飯を購入し、好きな具を載せていく方式。欲張って乗せすぎると高くつくので注意。