意外な温泉の宝庫! 四日市界隈の掛け流し温泉
三重意外な温泉の宝庫! 四日市界隈の掛け流し温泉
温泉地イコール山間部という先入観はありませんか? 三重県の四日市周辺は、中京工業地帯の中心部であり多くの人口を擁する都市部であるにもかかわらず、意外にもあちこちで良質の温泉が掛け流されている温泉の宝庫です。今回はその中でもそれぞれ毛色が異なる3つの施設を訪れてみました。
四日市の奥座敷として古くから有名な湯の山温泉の大規模温泉ホテルでして、日帰り入浴も積極的に受け入れています。2つの源泉を使ったお風呂は内湯・露天ともに広々しており、とっても開放的です。露天風呂には2種類あり、この画像は、日本庭園の中にお湯が張られた大きな池のような露天風呂「なごみの湯」です。
露天「癒しの湯」
内湯の窓から見える露天風呂「癒しの湯」は、八角堂を模した様な浴槽と屋根が設けられており、浴槽縁や屋根には木材が使用されていて、和のテイストを醸し出すとともに周囲の緑と見事に調和していました。なお「なごみの湯」とは別の源泉が用いられています。
掛け流しの「源泉風呂」
内湯・露天風呂ともにほとんどの浴槽では新鮮源泉を投入しつつ循環装置も併用している半循環の湯使いですが、内湯にあるこの小さな浴槽は唯一完全掛け流しとなっており、お湯が絶え間なく浴槽からオーバーフローしてゆきます。加水なしの為かやや熱い湯加減ですが、ツルツルスベスベの浴感が非常に気持ちよく、特に鮮度感が良好でしたので、体がのぼせてしまうのに、なかなかこのお湯から離れることはできませんでした。
総合病院「小山田温泉病院」に併設されている地域交流施設ですが、なんとここにも温泉浴場があり、外来者でも入浴利用することができるのです。しかもお湯がしっかり掛け流されているんです! 入館して受付で料金を支払う際には、台帳に記名を求められますので、その点は予めご承知おきを。
掛け流しのお風呂
浴室は半地下に設けられているものの、大きな窓の外側は吹き抜けのようになっているので、半地下とは思えない明るい環境です。また、手すりが完備されていたり、体が不自由な人向けの入浴用椅子が用意されていたりと、福祉的な設備も抜かりありません。お湯は薄い黄色の透明で、惜しげも無く掛け流されておリ、お湯の鮮度感は抜群。また入浴していると肌に気泡が付着します。ツルスベ浴感がはっきりしており、とっても爽快です。
露天風呂もあるよ!
内湯のガラス窓の外側は露天風呂が設けられています。実用本位な内湯と違ってこちらは岩風呂となっており、半地下であるために景色は眺められませんが、余裕を持って掘り下げられているために入浴しながら青空を仰ぐことができ、また擁壁も温泉風情を醸し出すためか岩積みになっていました。
飲泉して体の中から効果を味わおう
なお、浴室へ下りる階段を下りきったすぐ左手には、陶器のキツネやイラストなどによって童話の世界を立体化したような装飾が施されている飲泉所があり、3本の竹筒からかなり熱い源泉が落とされていました。実際に飲んでみますと、重曹味・ほろ苦み・微金気味、そして弱ミシン油臭・微モール臭のような匂いが感じられました。全身浴だけでなく、飲泉して体の中から温泉のパワーを実感できますよ。
四日市近郊の住宅地にある、いわゆるスーパー銭湯の一つで、お湯の良さゆえ地域の方から人気を集めています。県道沿いに立つ看板には「53」という数字が付されていますが、これは開業当時の源泉温度を示しているのでしょうね(いまでは52.1℃なので1℃ほど下がったようです)。
湯量豊富な内湯
内湯の中央にある浴槽はぬる湯とあつ湯に分かれています。ぬる湯槽の方があつ湯槽の倍近い大きさがあり、ジェットバスも設けられています。あつ湯・ぬる湯とも湯口からふんだんに源泉が注がれ、浴槽縁からザブザブ溢れ出ています(源泉温度が熱いため加水されているそうです)。あつ湯は本当に熱いため人気薄。一方、ぬる湯は心地よい40℃前後ですから、どうしてもこちらにお客さんが集中する傾向があるようです。
露天風呂
日本庭園のような雰囲気の露天風呂は、周辺が住宅地であるためか、周りに高い塀が立ちはだかっており、景色は期待できません。でも岩風呂の上を風が吹き抜けるので、涼みながら入るにはもってこい。内湯同様にお湯が掛け流されています(でも投入量は内湯より若干少ないかも)
子供向けの滑り台付き露天も
露天風呂ゾーンには、主浴槽である岩風呂の他、子供も楽しめる滑り台付きの浅い浴槽もあり、家族みんなで温泉を楽しめます。