道明寺
大阪府藤井寺市道明寺真言宗御室派の尼寺。
かつてこの付近には、菅原道真の祖先にあたる豪族、土師(はじ)氏の本拠地であった。
道明寺は土師氏の氏寺土師寺として建立された。
900年代、大宰府に左遷される菅原道真が訪れ、叔母の覚寿尼と再会した。
「鳴けばこそ別れも憂けれ鶏の音のなからん里の暁もかな」と詠み、別れを惜しんだと伝えられる。
この故事は、人形浄瑠璃・歌舞伎の「菅原伝授手習鑑」「道明寺」の場にも描かれている。
1800年、神仏分離により道明寺天満宮境内から現在地に移転した。
道明寺粉(道明寺糒)は、和菓子の材料として用いられる。
道明寺の尼が乾燥した糯米(糒)を挽き粉状にしたのが始まりという。