京の味覚にうっとり!食べ歩きグルメ
たま木亭
パンの消費量日本一の京都の中でも特に評価が高く多くの人が訪れる「たま木亭」。素材選びから焼き上げまで、全ての工程にこだわって出来立てを提供しているため、百貨店やネット通販では購入することができません。そのために連日、わざわざ購入するために訪れた人々やたま木亭のファンが開店前から列を作っています。宇治で朝早くから観光を始めるのであれば、確実にゲットしておきたいパン屋さんです。相手に気遣うことなく自分のほしいものを並んででも購入することができるのは一人旅だからこそかもしれません。
店内にずらっと並ぶ商品の中で人気なのが「パンシュー」です。ゴロゴロとした角切りベーコンとじゃがいも、ガーリックバターを風味豊かなハード生地で包んだものとなっています。他にも、ハード系から菓子パン、お惣菜パンまで種類豊富に揃っているので欲張って色々と購入したくなりそうです。最終日に訪れるのであれば、朝ごはんだけでなく、旅の帰り道のお供として購入するのもおすすめです。
eight
藤森にある「eight」は藤森神社の参拝をしてから訪れるのにぴったりなベーカリーです。工房と売り場が繋がったオープンキッチンスタイルのスタイリッシュな店内には、商品に合わせて使い分けられている小麦や天然酵母の味わいが豊かで食べ応えのあるハード系のパンを中心として毎日50種類ほどの商品が並びます。普段ハード系をあまり購入しない方でも楽しみやすい食事パンも種類豊富に揃えられています。
ライ麦入りのハードパンに甘さを抑えたつぶ餡とよつ葉バターをサンドした「あんパーニュ」や季節のフルーツを使った自家製のジャムなど、eightのパンとの相性を考えられた甘いものもこだわりを持って作られています。瓶に入ったジャムなどは、家へのお土産として購入するのにも最適です。
肉のはりよし
他では味わうことのできない個性的な抹茶グルメが食べたい方におすすめなのが宇治橋商店街に店を構えている「肉のはりよし」で購入することができる「抹茶コロッケ」です。
ハムカツやコーンコロッケなど昔ながらの商品が並ぶ中で目を引く抹茶コロッケは、ほっくりとしたジャガイモや玉ねぎといったコロッケらしい具材に抹茶が混ざり、ほんのりとしたハチミツの甘さが際立つ相性バツグンの組み合わせとなっています。宇治橋の近くや商店街を食べ歩くときの片手に持つのに、塩気と甘みのバランスのとれた「抹茶コロッケ」はぴったりです。
伏見稲荷 千本いなり
京阪電車「伏見稲荷駅」の構内にある京風いなり寿司の専門店です。駅構内ですが、改札の外から購入することができるので京阪電車を利用していなくても気軽に利用することができます。きつねのお面が飾られた外観やパッケージは現代的でおしゃれなデザインとなっています。
京都ならではの美味しいお出汁がたっぷりと入ったジューシーなお揚げは稲荷山のような三角の形。そのお揚げの中にほのかな柚子の香りが爽やかなすし飯やかんぴょうや椎茸、鯖そぼろといったバリエーションのある日本らしい具材が詰められています。季節の具材や味わいが人気の「季節のいなり」も是非食べておきたい一品です。伏見稲荷の稲荷山を登るお供にもぴったりなこの千本いなりは、ぜひ稲荷山の頂上で素晴らしい景色とともに味わってみてください。
mogmog bakery
宇治橋商店街でパンを食べたくなったら歴史を感じさせる看板人形が目印の、こちらのベーカリーを訪れてみてください。元々は「ベーカリータマキ」という名前だったこのお店は人気ベーカリー「たま木亭」のご主人のお父様が経営されていることからたま木亭の原点だと注目されています。
地域密着型のお店でありながら、抹茶あんと抹茶の羽二重餅がメロンパンの生地の中に入った一番人気の「茶壺」や、「緑茶サンライズ」という緑茶のメロンパン、緑茶のデニッシュなどの宇治茶を使ったパンが豊富に揃うこのお店には国内外問わず多くの観光客も訪れます。パン好きなのであれば、たま木亭と食べ比べてみるのもまた少し違った楽しみ方としておすすめです。
通圓 宇治本店
平安時代に創業された驚くべきほどに長い歴史を持つお茶屋の茶房「通圓」です。このお店の特徴でもある、江戸時代の町家の遺構を残す貴重な建物は非常に趣深く、通りがかるときに目に留まるでしょう。
通圓ではテイクアウトメニューとして気軽に利用できるソフトクリームが販売されています。京阪電車宇治駅を出て目の前にあるので観光の合間の移動中にさっと購入することができ、色々と巡る合間にも“ほんまもん”の宇治抹茶スイーツを味わうことができるのでおすすめです。
時間があるのであれば、趣のある店内でパフェ、茶そばなどの単品メニューや茶だんごや最中、あんぱんなどから好きなお菓子を選んで組み合わせることのできる飲み物のセットなどを味わってみてはいかがでしょうか。宇治橋のたもとに店を構える通圓ならではの、宇治橋と宇治川の流れを眺めながらいただく抹茶グルメはまた格別です。宇治を訪れた際には、この本店以外にはデパートなどにも支店がない通圓で、長い歴史が受け継がれた特別なひとときを過ごしてください。
京阪宇治駅前 駿河屋
京阪宇治駅の目の前に店を構える駿河屋は昭和初期から観光土産の定番としても、近隣の方の手土産としても愛されている老舗の和菓子屋さんです。
駿河屋の看板商品でもある名物の「茶だんご」は地元宇治の抹茶とこだわりの米粉を贅沢に使用した上品な味わいで人気を集めています。日持ちは2日間と短いですが、宇治抹茶の和菓子として宇治らしいお土産としても最適です。食べ歩きにも便利な小さめのサイズになっているので、一人でついたくさん食べてしまうかもしれません。
また、茶だんごと並んで駿河屋の定番商品とされている抹茶やニッキのういろうの上に大納言小豆を贅沢にのせたモチモチとした食感が特徴の「みなづき」も茶だんごと詰め合わせにして購入するのにおすすめです。
ご利益に期待!パワースポット巡り
御香宮神社
地元の方々からは「ごこんさん」という愛称で親しまれると共に、名水百選にも選ばれた「御香水」があることで有名な伏見の御香宮神社では、江戸の作庭師・小堀遠州によってつくられたとされている石庭や、拝殿の色とりどりで華やかな彫刻といった芸術的な美しさに触れることができるとともに、安産のご利益を得ることができます。
さらに、御香宮神社の御香水は香りの良い水であるというだけでなく、病気が治るとも言われている縁起の良いものです。その水をかけることで、この神社の祭神でもある神功皇后からのお告げが浮き出てくるという「水かけ占い」を訪れた際にはぜひ試してみてください。
醍醐寺
太閤秀吉が開いた「醍醐の花見」という言葉とともに、美しい桜が特に有名な醍醐寺は、秋の「醍醐の紅葉狩り」も含めて美しい日本の四季が感じられるスポットです。霊宝館のしだれ桜や、弁天堂のある林泉での紅葉の赤が水面に映り込む趣深い光景など広大な敷地だからこそゆったりした気持ちで自然を鑑賞することができます。
また、京都市内最大の寺院として世界文化遺産にも登録されている醍醐寺は古都としての京都の歴史を伝承していてお寺としての価値も非常に高いです。上醍醐・下醍醐・三宝院とエリアも分かれている醍醐寺には国宝の金堂や五重塔など見どころとなる建物も多くあります。寺宝が多く収蔵されている霊宝館は春と秋に特別公開されるので時期を合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。
そして下醍醐から上醍醐まで上がる道は1時間ほどとかなりハードなものになっています。苦労して登った先にある国宝の薬師堂や開山堂、さらに上からの心地よい眺望はご利益を感じることができるでしょう。
平等院
世界文化遺産にも登録されている平等院は、中でも十円硬貨にデザインされている鳳凰堂が有名な人気の観光スポットです。2014年に改修されたため、さらに金具や塗装などを創建された平安時代に近い形で楽しめるようになりました。他の寺院の建物とは全く異なった魅力がある鳳凰堂は、極楽浄土を再現したとして創建当時から今まで多くの人々に感動を与えています。出世運や金運アップにご利益があるとされている鳳凰堂と十円硬貨を一緒に写真におさめるのもおすすめです。
周りを囲む阿字池に映る鳳凰堂の様子はまるで極楽の宝池に浮かぶ宮殿のよう。境内に咲く季節の花々や紅葉も美しく、季節を変えて何度も訪れたくなる場所となっています。敷地内には平等院ミュージアム鳳翔館もあり、平等院の寺宝や敷地で発掘された平安時代の瓦や土器などが展示されています。
伏見稲荷大社
伏見の観光スポットといえば誰もが「伏見稲荷大社」を最初に思い出すのではないでしょうか。トリップアドバイザーによる「外国人に人気の日本の観光スポット」に毎年選ばれている国内外問わず人気の観光名所です。稲荷山を登る道に続いていく千本鳥居の美しさには誰もが圧倒されるでしょう。早朝に訪れると、まだ人もそれほど多くないので神秘的な静けさが感じられる写真を撮ることができます。
多くの方が千本鳥居をくぐった先にある奥社奉拝所で引き返してしまいますが、稲荷山を四つ辻まで登った人だけが見ることのできる市内を一望できる景色もまた違った魅力があり、おすすめです。整備された道ではありますが、登って行く予定であれば歩きやすい靴で行きましょう。時間をかけて登り、苦労してたどり着けば、ご利益もより一層得られそうです。
宇治上神社
宇治上神社の本殿は平安時代の末期に建てられ、神社建築の中で日本最古のものです。あまり知られていない神社ですが、世界遺産にも登録されています。正式には「宇治離宮明神」という名称を持つ宇治上神社は、明治維新以降に宇治神社と分けられて今に至ります。
宇治十帖の展開の中心となっている八の宮の邸は現在の宇治上神社の辺りにあったと言われています。また宇治では唯一の名水とされている「桐原水」も境内にあるので、飲むことは出来ませんが手を洗ってご利益を得てみてはいかがでしょうか。
また、近年はパステルカラーの色味やコロンとしたフォルムが可愛らしい「うさぎのおみくじ」や色とりどりでつい揃えたくなる御朱印など、若い女性たちにも人気のあるグッズが販売されています。
三室戸寺
梅雨の時期や紅葉の時期の京都旅であれば、絶対に訪れておきたいのは「三室戸寺」です。西国三十三ヶ所巡礼の十番札所としても多くの方が訪れる三室戸寺は、豊かな自然がみせる四季折々の日本の美しさが感じられるスポットです。古来より「三室戸の紅楓」と称され、宇治十二景の一つにも数えられている紅葉の名所。その紅楓の評判通りの真っ赤な紅葉は、宇治・伏見に訪れた際にぜひみておきたいものとなっています。
またあじさいやツツジ、そしてハスが咲く花の寺としても有名で、別名「あじさい寺」とも呼ばれています。そんなあじさい寺の50種・1万株あるあじさいの中でもハート形のものが可愛らしいだけでなくご利益があると近年注目を集めています。場所を教えてもらうことのできないハートマークあじさいは見つけると恋愛成就のご利益が期待できると評判です。境内の中を散策しながらハートマークのあじさいを探す時間は、子どもの頃に宝探しをしていた時のようなドキドキ感が味わえるかもしれません。
藤森神社
皇室との縁もあるこの藤森神社は勝運・学問、さらには馬の神様が祀られています。菖蒲の節句の発祥の地として有名ですが、祀られている神様の特徴から競馬ファンが多く訪れるスポットとしても知られています。近年は刀剣が奉納されていることから刀剣女子も訪れる、様々な魅力のある神社です。各々の目的に合わせて他の神社に比べて一人で訪れる方も多いのではないでしょうか。
こちらの藤森神社も境内には約3,500株もの種類豊富な紫陽花を集めたあじさい苑があり、毎年6月上旬から7月上旬にかけて多くの人々があじさいを見に訪れます。迷路のような細い道に溢れんばかりのあじさいが咲き乱れている様子は圧巻です。落ち着いた境内の中で美しい花々や宝物殿を鑑賞しながら、御朱印集めで訪れるのにぴったりな神社となっています。
感性が磨かれる癒しスポット
伏見十石舟
十石舟は、江戸時代からの面影が残る酒蔵や水辺をゆったりと楽しむことのできる遊覧船です。もともとこの十石舟は、伏見から大坂まで酒や米、旅客を乗せて行き来した宇治川・淀川の輸送船として、江戸時代にはじまり明治時代まで利用されてきました。柳の並木やどこか懐かしい日本の風景を眺める時間はなかなか味わうことのできない特別なものです。
花見や紅葉の季節はより一層風情がありますが、まだそこまで知られていない穴場の観光プランなので、周りを気にすることも少なく美しい景色に没頭することができます。十石舟よりも大きく30人ほど乗ることができる三十石船もありますが、静かにゆったりとした時間を堪能するのであれば三十石船よりも十石舟で静けさを楽しむのがおすすめです。三十石船よりも頻繁に運行しているので利用しやすいというのも魅力的です。
朝霧橋
鮮やかな朱色が目を引く朝霧橋は、宇治神社などがある東岸から、宇治川の中洲に浮かんでいる橘島・塔の島、さらに平等院のある西岸までをつないでいる橋です。宇治川のある東岸には源氏物語の宇治十帖においてヒロインである浮舟と彼女を追って宇治を訪れた匂宮の二人を表す「宇治十帖モニュメント」という像も置かれています。
朱色に緑がアクセントの朝霧橋は華やかながらに宇治の風景に溶け込み、また橋から眺める景色は自然と伝統ある建築が融合した非常に美しいものとなっています。ロマンチックな恋物語の舞台で、素晴らしい景色を眺めながら考え事をするのにちょうど良い朝霧橋は、平等院や宇治神社の観光の合間に訪れる価値のあるスポットです。
宇治市源氏物語ミュージアム
源氏物語ファンでも源氏物語の内容がうろ覚えな方でも楽しむことができるスポットといえば「宇治市源氏物語ミュージアム」です。こちらは主人公の光源氏や「宇治十帖」の世界、平安の文化の魅力に触れることができるミュージアムとなっています。
常設の展示室では実物大の牛車や平安時代の調度品のレプリカ、源氏物語の中でも登場した平安時代の代表的な建築様式である寝殿造の六条院の縮小模型が展示されています。さらには2018年の夏に2ヶ月ほどかけてリニューアルを行い、「垣間見」などの源氏物語に登場した文化が疑似体験できる展示やモニターと同じポーズを決めると物語について詳しく学ぶことのできるパネルなど新しく楽しめるコンテンツも用意されました。源氏物語に詳しくなくてもわかりやすいように工夫されているので、時間を忘れて源氏物語の世界観に没頭してしまっている自分に驚くかもしれません。
さわらびの道
さわらびの道というのは、宇治川の東岸から宇治上神社を通り、源氏物語ミュージアムまで続く石畳の散歩道です。この宇治川沿いが物語の舞台となっている源氏物語の宇治十帖にある「早蕨(さわらび)の巻」の古跡があることがこの道の名前の由来となっています。
新緑の季節には、見事な青紅葉と木漏れ日、宇治川の川音といった素晴らしい自然によって趣のある道となります。暑い日でも日の光があまり直接当たらないため、快適に散策することができるのでおすすめです。また秋には紅葉の美しい並木道となりますが、他の京都の紅葉スポットと比べると穴場であるために混雑も少なく、穏やかに散策を楽しむことができます。人力車での宇治観光コースにも入ることの多い、心休まるスポットです。